憧れのサファリロッジ滞在記(南アフリカ)

カーステンボッシュ国立植物園

まずはびっくりのお出迎えから

ずっと憧れ、泊まってみたいと夢見ていた「ロンドロジー・プライベート・ゲーム・リザーブ」。南アはクルーガー国立公園のはずれの、サビサビ私営動物保護区の中のとびきりデラックスなサファリロッジのひとつである。念願かなって、ここに2泊、5歳の娘を連れた私たち3人家族の至れり尽くせりの豪華サファリライフの始まりであった。
拠点となる空港スククーザへは、ヨハネスブルクから南ア航空国内線で1時間10分。空港ターミナル小屋(ビルではない)の前のオープンスペースが専用ラウンジである。にこやかな女性が握手と共にお出迎え。案内された格調高いロンドロジーの看板の前の椅子に座り、テーブルに置かれたナッツをつまみに美味しいジュースなど飲みながら迎えを待っていた。「フライトが着くのを待っています。少々お待ちください」とその女性。なーるほど、もう1機別の飛行機でお客さんが到着するのを待つんだ。
「ここからホテルまでどの位かかるんですか?」と聞くと、「ほんの6分ですよ」という。ほー、結構近いんだ。そしてニコニコ愛想のいいパイロットが近付いてきた。「お迎えに参りました」
なんと、フライトが着くというのは、ロンドロジーの出迎えセスナのことだったのだ。
所要6分というのは車でなくセスナで6分のことだった。車だと悪路を1時間半かかるそうだ。ニコニコパイロットさんが自家用車の様にすいすいとセスナ機を飛ばして、目指すロンドロジーの専用滑走路に着陸した。知らぬこととはいえ、出迎えから驚かせてくれるものだ。
ランドローバーで私たちを出迎えてくれたのが、滞在中サファリガイドから食事の時のお相手までずっと付きっきりでお世話してくれる男性スタッフのダーレンさん、いわばバトラー兼サファリガイドのような存在の人だ。イギリス人だが、2年前ここに来る前にチョベやオカバンゴ、そしてもっと原始的なザンビアで計8年ガイドをしてきたという、アフリカ暮らしも長いベテランである。

洗練されたロッジと小粋な趣向に脱帽

ロンドロジー・ゲーム・リザーブは4つのキャンプから成っている。私たちのキャンプはファウンダーズ・キャンプ。サンドリバーに面したリバービュー。といっても、川が見えないほど木々や茂みの緑が濃くて野性味に溢れる環境である。チェックインはキャンプごとに別れて「デッキ」と呼ばれるサバンナの見晴らしのいいオープンラウンジにて。お客様係りは白人女性スーと黒人女性ブシーの2人が専属で付いてくれる。なんだか贅沢なおもてなしだ。
今回ステイする私たちのコテージに案内される。わくわくどきどきの瞬間。デッキチェアとテーブル、パラソルの置かれたデッキスペースからガラス張りのドアを開けて中に入る。自然な中におしゃれなインテリア、アフリカンテイストもいい具合に加味されて、洗練されたロッジに仕上がっている。とりわけセンスのいいバスルームもガラス張りで、バスタブからも奥のシャワールームからもサバンナのブッシュが見渡せるのが嬉しい。外のデッキからサバンナを眺めていると、時おりゾウが姿を見せたり、インパラがすぐ近くまで遊びに来たり。ホテル内にバッファローやクドゥが紛れ込んできたりもして、びっくりだ。夜には食事のためデッキへ向かうとき、動物が来るといけないので、セキュリティーが懐中電灯を点して同行してくれる。
大人向けのウエルカムカードのほかに、娘用のエクストラベッドの上に手紙とプレゼントが置かれていた。それはいかにも子供が喜びそうな面白い石鹸や、缶詰のおもちゃにお絵かきセット、そして手紙はロンドロジーのカバさんから娘宛の、Dear Ayano(娘の名前)で始まる、歓迎のストーリーというとても楽しい趣向で、何もかもが気が利いている。夜には巻物のようなサバンナストーリーが届くし、脱いで置いた洋服やパジャマはいつもきれいにたたんである。でも、すべてがさり気なくて、メイドさんの姿も見たことがないのだが。ゲストが出かけている間にささっと・・・これこそ本物のサービスである。
お昼時にチェックインしたので、まずはデッキのレストランでランチを食べることになった。豊かな緑を眺めながらの食事は本当に幸せなひとときだ。まずはシャルドネのよく冷えた白ワインで乾杯!娘はここのアイスコーヒーがお気に入りとなった。(たっぷりのクリーミーなミルクとチョコレート入りだとか)ホットチョコの美味しさにも目覚め、交代で飲んでいた。
冷製の少し酸味のあるビシソワーズスープが大ぶりのグラスに入って登場。焼きたてのパンとよく合う爽やかな味だ。メインディッシュはSURPRISE PLATE(びっくりメニュー)特大のお皿に盛られて出てきたのは、たっぷり瑞々しいレタス、ポテトとアンチョビのサラダ、ダックのかりかりロースト、スパイシーなビーフのグリル、ブルーチーズ和えのポテトなど・・・その盛り付けからしてとっても野趣味溢れた1品であった。
オールインクルーシブのホテルなので、シャンペンや高価なワイン以外なら、アルコールも食事も、サファリも、果てはランドリーまですべて宿泊代に込みである。しかもここの食事はどれもが、セッティングにもムードにもこだわっていて、いつも楽しませられる。その最たるものが初日のディナーであっのだが・・・

洗練されたロッジと小粋な趣向に脱帽

ロンドロジー・ゲーム・リザーブは4つのキャンプから成っている。私たちのキャンプはファウンダーズ・キャンプ。サンドリバーに面したリバービュー。といっても、川が見えないほど木々や茂みの緑が濃くて野性味に溢れる環境である。チェックインはキャンプごとに別れて「デッキ」と呼ばれるサバンナの見晴らしのいいオープンラウンジにて。お客様係りは白人女性スーと黒人女性ブシーの2人が専属で付いてくれる。なんだか贅沢なおもてなしだ。
今回ステイする私たちのコテージに案内される。わくわくどきどきの瞬間。デッキチェアとテーブル、パラソルの置かれたデッキスペースからガラス張りのドアを開けて中に入る。自然な中におしゃれなインテリア、アフリカンテイストもいい具合に加味されて、洗練されたロッジに仕上がっている。とりわけセンスのいいバスルームもガラス張りで、バスタブからも奥のシャワールームからもサバンナのブッシュが見渡せるのが嬉しい。外のデッキからサバンナを眺めていると、時おりゾウが姿を見せたり、インパラがすぐ近くまで遊びに来たり。ホテル内にバッファローやクドゥが紛れ込んできたりもして、びっくりだ。夜には食事のためデッキへ向かうとき、動物が来るといけないので、セキュリティーが懐中電灯を点して同行してくれる。
大人向けのウエルカムカードのほかに、娘用のエクストラベッドの上に手紙とプレゼントが置かれていた。それはいかにも子供が喜びそうな面白い石鹸や、缶詰のおもちゃにお絵かきセット、そして手紙はロンドロジーのカバさんから娘宛の、Dear Ayano(娘の名前)で始まる、歓迎のストーリーというとても楽しい趣向で、何もかもが気が利いている。夜には巻物のようなサバンナストーリーが届くし、脱いで置いた洋服やパジャマはいつもきれいにたたんである。でも、すべてがさり気なくて、メイドさんの姿も見たことがないのだが。ゲストが出かけている間にささっと・・・これこそ本物のサービスである。
お昼時にチェックインしたので、まずはデッキのレストランでランチを食べることになった。豊かな緑を眺めながらの食事は本当に幸せなひとときだ。まずはシャルドネのよく冷えた白ワインで乾杯!娘はここのアイスコーヒーがお気に入りとなった。(たっぷりのクリーミーなミルクとチョコレート入りだとか)ホットチョコの美味しさにも目覚め、交代で飲んでいた。
冷製の少し酸味のあるビシソワーズスープが大ぶりのグラスに入って登場。焼きたてのパンとよく合う爽やかな味だ。メインディッシュはSURPRISE PLATE(びっくりメニュー)特大のお皿に盛られて出てきたのは、たっぷり瑞々しいレタス、ポテトとアンチョビのサラダ、ダックのかりかりロースト、スパイシーなビーフのグリル、ブルーチーズ和えのポテトなど・・・その盛り付けからしてとっても野趣味溢れた1品であった。
オールインクルーシブのホテルなので、シャンペンや高価なワイン以外なら、アルコールも食事も、サファリも、果てはランドリーまですべて宿泊代に込みである。しかもここの食事はどれもが、セッティングにもムードにもこだわっていて、いつも楽しませられる。その最たるものが初日のディナーであっのだが・・・

チーターが家族の一員!?ユニークな動物保護区を訪問

朝6時、ホテルスタッフのモーニングノックと目覚ましのフレッシュなピーチネクターで爽やかな一日の幕開けである。サファリの身支度を整えると、デッキでモーニングコーヒーの後、専用ランドローバーに乗り込み、ダーレンさん+クラムスさんのメンバーで出発。今日はクルーガー国立公園経由で別の、ちょっとユニークなサファリロッジを見学に行く予定だ。日の出は6時頃とかで、もうすでに太陽はさんさんと照り輝き、朝からTシャツ1枚でちょうどいい。夕べの寒さと大違いである。
クルーガー・ゲートを通り抜け、クルーガー国立公園に入ると、突然舗装された道路に自家用車や観光バスが走っている姿も目立ち、サビサンドエリアとはずいぶん趣が異なるのに気付く。道路から外れて中に入り込めないために、道路の両サイドに現れる動物を見るのがここのサファリの特徴だ。しばらく走っていると、バブーンにシマウマ、イボイノシシ、クドゥ、そしてキリンも登場!
ピクニックエリアに9:30分やっと到着。もう限界のはらぺこ状態で、車を降りると小走りで川岸のピクニックテーブルへ。小さなサルたち、そしてブルーの鳥(ライラック・ブレスティッド・ローラーの一種)がパンを狙って集まってくる。サルは食べ物を盗むらしく、 GO AWAY ! と追い払うダーレンさん。ブルーの鳥は本当に目にも鮮やかなブルーで目が黄色と美しく、幸せの青い鳥みたいだ。たくさんのパンを投げてやるとナイスキャッチ。これが楽しくて、娘は自分が食べるのも忘れて夢中になっていた。
目指すロッジ「シュクドゥ・ゲーム・ロッジ」までの道のりは遠かった。直接走ったら3時間弱と言うところだが、クルーガー経由だったので5時間半くらいかかった。しかしその分、いろいろ動物も見られてよかった。
道を渡り、水場を移動するバッファローが300〜400頭の群れをなしているのは壮観。赤ちゃんバッファローが付いて歩いているのが可愛い。通りかかった川には、1匹のカバがひっくり返ってワニに食べられているシーンも。他のカバとの喧嘩に負けて殺されたそうだ。自然の厳しさを目の当たりにするのがサファリだ。

人気者のチーター・サバンナ嬢に対面!!

シュクドゥ・ゲーム・ロッジは孤児の動物を育てて自然に返すプロジェクトを行っている。最初に来たのがサイだったので、現地の言葉でサイの意味であるシュクドゥと言う名が付いたのである。 女性マネージャーはとても親切で、遠方をはるばるよくお越しくださいました、と力強い握手と笑顔で心から歓迎してくれた。敷地内を案内し、詳しい説明をしてくれ、美味しいランチを振舞ってくれたのであった。
後で姿を現した上品な老婦人は、ここの先代の奥様のアラさんと紹介された。先代のオーナーであるサッセン氏と共に、20数年前一緒にここを始めた彼女は、数奇の運命をたどってきた女性だ。ポーランド生まれで、第2次大戦中は母親とシベリアに送られていたが、救出されてザンビアへ渡る。そこで偶然出会い結婚したサッセン氏と共に、ジンバブエでツアー会社を始め、ザンベジリバークルーズを始めたり、ボツワナのチョベ国立公園でチョベリバーサファリロッジを買い取って、サファリロッジ経営を始めたり。その後、豊富な経験を生かして、夫婦で始めたのがこのシュクドゥであった。
ロッジの部屋を見学させてもらった。その数は14棟。シンプルだが動物をモチーフにしたインテリアは居心地がいい。朝、動物の子供たち(ゾウなんかも一緒だ)との散歩を楽しみ、野鳥に餌付けしたり、午前と夕方には2度のゲームドライブ。食事の質と量は満足行くもので、温かいホスピタリティも十分に感じるホテルであった。今度来る時は泊まってみたいと思った。
敷地内には、親とはぐれた生後7ヶ月のメスのヒョウ、アマンドラちゃん、そして列車の線路の上にいたところを危うく助けられた3ヶ月のライオンのタムくんがいる檻の中に入らせてくれた。彼らはここのファミリーとして育てられることになる。  すでにファミリーメンバーとしてロッジの最高の人気者になっているのがチーターのサバンナ嬢である。
2歳半位のメスで、首輪をしていて飼い犬のようだが、ハンティングが上手で、朝に夕にインパラやクドゥを「外食」してくるそうだ。
バーのカウンターに乗ったり、プールサイドで水を飲んだり、果てはゲストルームのベッドに横たわったり。自分を人間でここの家族と思い込んでいるとしか思えない。ここのスタッフもサバンナ嬢に抱き付いて「今日は何を食べてきたの?お腹いっぱいになった?」なんて会話しているのだ。
でも、目下彼女にはチーターのボーイフレンドができたらしく、一緒にサバンナを散歩している姿が目撃されたとか。シュクドゥのスタッフたちは彼女が野生のボーイフレンドを連れてくる日ことを楽しみに、そして心配しているのだとか。
プールサイドで休憩中のサバンナ嬢に恐る恐る近付いていく。小さな子供はやっぱり獲物と間違えて追いかけられると怖いので、娘をしっかり抱っこして行く。外食(ハンティング)を終えて満腹のようなので、心配はないようだ。娘が太くて長い尻尾を持ち上げる。私は胴を撫でる。サバンナ嬢は平然としている。ホッ。それにしてもなかなかできない体験であった。

待望のヒョウは出てきてくれるのか?

出発の朝、5時起床でロンドロジー最後のサファリに出かける。
まずはカバが1頭現れる。涼しい朝のうちだけ水から上がってきてウロウロ。午前の日が照り始めると「オー暑い」と水の中にドボーン、日がな一日水の中で怠惰に過ごすのだ。
次に道端に現れたサイの3匹家族。それも巨大なのがいきなり目の前に3頭も現れたからびっくりした。オープンサファリカーなのでちょっとびびるが、特に襲ってくることはないらしい。
そして・・・・出た!念願のヒョウが木の上にいた。4歳のメスらしい。近くの木の上にはインパラの死体がぶら下がっている。ヒョウはインパラを捕らえると咥えて木に登り、木の上で食べた残りをこうしてぶら下げたまま近くの木の上から見守っている。ライオンを恐れてのことらしい。ライオンも木に登れるので(知らなかった!)トラブルが起こると負けるから、こうして離れて様子を窺わないといけないわけだ。
いつも木の上に暮らし、木の上で寝るほど木に慣れているヒョウ。高いところから獲物を狙い飛びかかるというヒョウが、目の前で私を見下ろしている。
ばっちり目が合ってしまった。その目はなぜかとても優しげで、ネコ科なのに猫のような鋭さはない。身体のラインといい、毛並みといい、見惚れるほど美しい。でもやっぱり猛獣だ。飛びかかられそうな錯覚に襲われて、鳥肌が立つ。
朝のサファリの2時間の間に、実にさまざまな動物に出会えた。
最後に、チェックアウトを終え、空港(エアスリップ)に向かう道中。ついに最後の大物、象が1頭姿を見せてくれた。
「これでBIG FIVE 達成だね!」 ダーレンさんはニッコリ微笑んだ。
註1:ロンドロジーおよびシュクドゥー・ゲーム・ロッジ、 クルーガー国立公園への旅の手配はファイブスタークラブで可能です。詳細はお問い合わせください。
註2:BIG FIVEとはライオン、ヒョウ、サイ、象、バッファローの5つの動物を指します。

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