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イギリスへのツアーといっても、ロンドン1都市滞在からイギリス一周までさまざまなツアーがあります。ここでは初めてイギリスへ行く人がイギリスを一周するツアーを探すのに必要な観光地を中心に、理想のイギリスツアーについて話をしたいと思います。ロンドン以外に絶対にはずせないポイントはどこなのか?最後までじっくり読んでいただければ、きっとイギリスの旅のプラン作りの役に立つはずです。
正式国名 | グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国 |
面積 | 24万4000平方km2 日本の約3分の2 |
人口 | 6370万人 |
民族構成 | イングランド人83%、スコットランド人8%,など。他にウェールズ人、アイルランド人や、 アフリカ、インド、カリブ海諸国からの移民も。 |
宗教 | 英国国教会などのキリスト教が72%、無宗教やイスラム教徒も。 |
言語 | 英語、スコットランド語、ウェールズ語、ゲール語など。 |
通貨 | 通貨単位はポンド。注目すべきところはスコットランドや北アイルランドでも独自の紙幣を発行している。 例えば、イングランド銀行発行の紙幣をスコットランドで使うことも可能。 ただし、イングランド銀行以外の紙幣は日本で換金できないので要注意。 |
ロンドン+1都市の回り方のコツとは?
カルチャー、ファッション、アート、ミュージックなど、さまざまな分野で世界をリードし、五感を刺激するスーパーシティ、ロンドン。古きよき伝統を受け継ぐ一方で、最先端の流行を生み出してきたエネルギッシュな街は魅力たっぷり。6日間くらいの旅ならロンドン1都市滞在。8日間の旅でも場合によってはロンドン1都市滞在。もしくは他の国とのコンビで2都市周遊というのが最も人気のあるイギリス旅行のパターンです。ロンドン、パリ2都市周遊。ロンドン、ブリュッセル2都市周遊、ロンドン、バルセロナ2都市周遊、ロンドン、ローマ2都市周遊などが考えられます。
2都市周遊の周り方のコツがあります。それは特別なイベントが日程中にない限り(ミュージカルやサッカーの試合があるとか)、ロンドンを先に行ってください。なぜかって? お得だからです。ロンドンの空港税は世界一高いです。例えばロンドンから日本へ帰るときの空港税の概算は18,150円(2021年1月現在、概算)、片やベルギーのブリュッセルから日本へ帰るときの空港税の概算は3,900円(2021年1月現在、概算)。なんと14,000円以上の差があります。ロンドンからヨーロッパ各地への空港税は4,900円(2021年1月現在、概算)で、ヨーロッパ以外の長距離路線が、やたらと高いのです。この空港税の差をうまく利用し、先にロンドン、それから他都市とまわるようにしてください。1万円以上のボーナスをもらうのと同じなのです。
イギリス政府に寄付を希望する人は先に他都市、最後にロンドンでも構いませんが。
カントリーサイドへの旅は必須
豊かな暮らしとは何だろう? 高価な調度品に囲まれて、きらびやかな衣服に身を包んで、高級な車に乗って……。そんな物質的な豊かさを誇ることがイギリス人にとっての豊かさではありません。イギリス人が大切にしている豊かさの基準の一つに、“カントリー・ライフ”という生活スタイルがあります。 平日はロンドンで世界を相手にビジネスを切り盛りし、休日にはカントリーサイドでゆっくりのんびりの生活を過ごす。これこそ、イギリス人にとっての憧れの豊かな暮らしなのです。
カントリーサイドに別荘を持つ人も少なくないし、移住してしまう人も少数派ではありません。
よくイギリスではカントリーサイドが美しすぎると言われます。
どこまでも続く草原、羊がのんびり草を食べる緑の田園、絵本の世界で見るような小さな村々。
ロンドンが楽しいのは当然としても、カントリーサイドが素晴らしいすぎるという声が多いのも当然なことです。
しかし、美しさだけがカントリーサイドの魅力ではないのです。カントリーサイドはイギリス人にとってのライフスタイルそのものなのです。
カントリーサイドを知らずして、イギリスを語ることはできないのです。それゆえ、イギリス旅行にカントリーサイドへの旅は必須となるのです。
「世界一美しい村々」コッツウォルズ
カントリーサイドの代表格の1つがコッツウォルズです。イングランド中央部に位置する丘陵地帯にあり、200以上の町や村があります。味わい深い「はちみつ色」の家々と絵のように美しい田園風景が魅力です。何百年もの変わらない景観を保ち、古来より「世界一美しい」と讃えられた村々は決して私達の期待を裏切らないことでしょう。
代表的な町や村には、イングランドで一番美しい村と呼ばれるバイブリーや、コッツウォルズのベネチアと呼ばれるボートン・オン・ザ・ウォーター、中世の面影が残り、羊毛工業の中心地だったチッッピング・カムデンなどがあります。また、ヒドコット・マナー・ガーデンなどイングランドを代表する庭園も必見です。
最近では南部コッツウォルズも人気が出てきました。有名な村のように観光客が多くなく、素朴なところが魅力です。代表的な村にカッスル・クーム(カースル・クーム)があります。
これらのコッツウォルズの町や村の観光はハードルが少し高いです。公共交通機関が少なく、定期バスも1日数回程度しか運行していません。なおかつ週末は運行されないなど、当てにできません。ここではコッツウォルズの町や村を周遊するのなら1日専用車で観光するというのが旅の秘訣です。また、このエリアに詳しい旅行会社に相談するのが大切です。
コッツウォルズの旅はイギリス人のライフスタイルを感じる旅
コッツウォルズでの旅のコツはのんびりした時間を過ごすことです。忙しい旅ではコッツウォルズの良さを感じ取ることはできません。ロンドンからの日帰り観光バスでの訪問はおすすめしません。フランスのモンサンミッシェルや、ドイツのノイシュヴァンシュタイン城とは違います。観光バスで訪問して、絶景を見て感動するという場所ではありません。コッツウォルズの旅は見る旅ではありません。イギリス人のライフスタイルを感じる旅なのです。だからこそ、最低2泊するのをおすすめします。少なくとも1泊は貴族の館、マナーハウスがいいでしょう。16世紀から18世紀に建てられた広大な庭園を持つ邸宅ホテルで、豪華な雰囲気と食事を味わうことができます。
アクセス | イギリス国鉄ケンブル駅より、車で約30分。専用車の利用が便利。 |
ホテル | バイブリーの村の中心にある唯一のホテルがスワンホテル。英国風の建物で雰囲気も良い。週末は混み合うので早めの予約が必要。 |
アクセス | イギリス国鉄モートン・イン・マッシュから車で約20分。 |
ホテル | 小さな町なのでホテルの数は少ない。B&Bの利用もおすすめ。週末は混み合う。 |
もう1泊は気軽な宿泊施設B&Bにトライするのもいいでしょう。イングランドならではの控えめのホスピタリティが心地よく、思い出深い滞在になるはずです。
コッツウォルズの村を訪れたら、いつもより少しペースダウンして自然を満喫したいものです。どの村もとても小さく、少し歩けばそこは自然の風景の真っ只中です。何百年も前から営業しているパブで食事を取ったり、小さなティールームでアフタヌーンティを楽しむのもおすすめです。アンティーク・ショップが軒を連らねる町や村も数多いです。また地元産の農産物が所狭しとならんでいる「ファーマーズマーケット」も見るだけで楽しくなります。
コッツウォルズはパブリック・フットパス(公共の遊歩道)が整備されています。「自然に浸る遊びこそ、人生最高の楽しみ」・・・そんなイギリス人のライフスタイルにならい、コッツウォルズを歩いてみたいものです。
湖と緑が織りなすイングランド屈指の景観、湖水地方
カントリーサイドのもう1つの代表格が湖水地方です。大小さまざまな宝石のように点在する湖と起伏のある緑の丘の風景はイングランド屈指の美観と言えることでしょう。湖水地方の楽しみ方はおもに3つあります。1つめはピーターラビットの故郷を歩くこと。作家ビアトリクス・ポターが半生を過ごした地として有名なニア・ソーリー。ピーターラビットの絵本にも描かれたヒルトップ農場や原画を展示したギャラリーなどを巡り、その世界観を存分に味わいたいものです。2つめはレイククルーズなどで湖水地方の自然を体感すること。湖畔から発着するクルーズ船に乗り、湖上から木々の生い茂る山々が湖面に映える美しい景観を楽しんでみたいものです。爽やかな空気は本当に気持ちがいいです。
3つめはワーズワースの世界を訪ねること。ワーズワースは湖水地方をこよなく愛したロマン派を代表する詩人。彼のゆかりの深いスポットがグラスミアとその周辺に数多く点在しています。そのグラスミアは石造りの家々が並ぶ静かな佇まいが美しく、緑の大地や山々とうまく調和しています。彼が愛した風景を共有したいものです。
湖水地方の旅も急ぎの行程は似合いません。最低2泊は滞在するのが理想的です。また、ホテル滞在よりもB&B滞在の方がフィットするはずです。
アクセス | ロンドンから列車で約3時間半でオクセンホルム(オクセンホル)へ。オクセンホルムよりウィンダミアへ列車で20分。 また、マンチェスターからオクセンホルムへは列車で約1時間強。エジンバラからオクセンホルムへは列車で約2時間。 |
ホテル | ウィンダミアやその近くのボウネスにホテルやB&Bが多い。週末はミニマムスティがあり、最低2泊以上の場合が多い。 |
ビートルズシティ・リヴァプールへもできれば・・
イングランドの都市はロンドン以外にも魅力たっぷりの町がたくさんあります。その中でもイチオシなのがリヴァプール(リバプール)です。ビートルズの出身地としてあまりにも有名なこの街は音楽やフットボールの街として若いエネルギーに満ちています。一方で800年に及ぶ海運都市としての歴史を誇り、18世紀の大英帝国時代を偲ばせる建築物など歴史情緒があふれ、世界遺産にも指定されています。湖水地方からコッツウォルズへ行く途中などに。ぜひとも立ち寄りたいところです。
ビートルズファンの聖地が市内の「マシュー・ストリート」です。若かりし頃のビートルズが活動していた通りで、デビューを飾った伝説のクラブ「キャヴァーン・クラブ」や、メンバーが通っていたパブ、「グレイプス」などがあります。
ビートルズの足跡を訪ねるスポットは100箇所を超えています。名曲の舞台「ペニーレイン」やジョンの幼いころの思い出が残る庭「ストロベリー・フィールド」などあまりにも有名な場所が目白押しです。リヴァプールの観光は徒歩やローカルバスで可能ですが、現地発着ツアーの「マジカル・ミステリー・ツアー」が便利。このツアーのネーミングを聞くだけでワクワクするのはビートルズファンである証拠。
ホテルは「ハード・デイズ・ナイト」しか選択の余地はないでしょう。マシュー・ストリート近くにあり、ビートルズをテーマにしたロビー、内装は感涙モノ。ファンでなくても泊まってみたいものです。
アクセス | ロンドンのユーストン駅から列車で2時間15分。マンチェスターから45分。 |
ホテル | ホテルは「ハード・デイズ・ナイト」が超おすすめだが、その他のホテルも数多い。 大型ホテルはライム・ストリート駅周辺に集中している。 |
スコットランド訪問は絶対に見逃せない
イギリスで多くの人が間違いを侵すのは、イギリスの英訳です。英語がENGLISHなので、イギリスをENGLANDといってしまいがちですが、イングランドでは間違いです。
イギリスはイングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドから成る国家なので、正式名称は、the United Kingdom of Great Britain and Northern Irelandと長く、日常ではthe United Kingdom、the UK 、Britainとかの言い方をします。イギリスが4つのエリアからなる連合国家なので、イングランドだけ行ってイギリスに行ったとは言えません。特に古きよき伝統が息づくスコットランドの訪問は必須です。
スコットランドの首都はエジンバラです。中世の雰囲気漂うオールド・タウン(旧市街)のシンボルは岩山に築かれたエジンバラ城。まさにスコットランドのシンボルです。一方18世紀に市街化したニュー・タウンは都市計画の最高傑作と称され、共に世界遺産に指定されています。石造りの建物、迷路のような石畳の小道などが美しい街です。「ハリー・ポッターと賢者の石」はこの街のカフェでJ・K・ローリングによって生まれました。
スコットランドは魅了あふれる場所なので、そこだけで1週間くらい時間を取った方がいいですが、イギリス一周の中で行くのなら、エジンバラで2泊するくらいしか時間は取れません。市内をじっくり観光するか、1日はグラスゴーや郊外に出かけるのが最適でしょう。
アクセス | 日本からエジンバラへはエール・フランス、ブリティッシュエアウェイズ、KLMオランダ航空などの欧州系航空会社および、 カタール航空、エミレーツ航空、ターキッシュエアラインズなどが1回乗り換えでフライトを運行している。 ロンドンからエジンバラへは空路1時間10分の他に、鉄道の場合は約4時間30分。 |
ホテル | スコットランドの首都だけあって、あらゆるタイプのホテルが揃っているが、 8月のフェスティバルの時期を中心に夏場は非常に混み合うので早めの予約が必要。また料金もかなり跳ね上がる。 その時期を外すのも賢明な選択 |
イギリス周遊の旅の理想形とは・・・
カントリーサイドの旅は必ず行きたいし、かつ時間はゆったり取ったほうがいいでしょう。イギリスという連合国家を知るためにはイングランドだけでななく、スコットランドも。また、当然スーパーシティ、ロンドンの滞在も必要。となると、理想形は次のようになるでしょう。
★日本→エジンバラ2泊→湖水地方2泊→コッツウォルズ2泊→ロンドン2泊→機中泊→日本 の10日間プランが最適です。このパターンをもとに自分なりにアレンジするのもいいでしょう。ロンドンが少ないのなら、1日か2日延泊をしてもいいでしょう。
また、イングランドの地方都市にも行きたいのなら、リヴァプールやチェスターなどを加えてもいいでしょう。また、時間がないのなら、湖水地方かコッツウォルズのどちらかにすることも考えられます。また、スコットランドへは別の機会に行くというのも考えられます。
いずれにしろイギリスに強い旅行会社のモデルプランを利用し、それをアレンジする方法を一番おすすめします。
まとめ
いかがでしたか? イギリス周遊のモデルルートについての説明をしましたが、イギリスはその人その人の興味により、プランニングが変わる国でもあります。自分にあった旅を見つけることが一番大切です。ファイブスタークラブではそんなヒントをくれるような旅行会社だと確信しています。