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26歳のときに初めて日本から船出して以来、30余年で85カ国に旅してきました。行ったことがある国の数を増やそうとしていたわけでもないのに、いろいろ行ったものだと思います。
若い頃はバックパッカーでひとりで歩き回る旅を楽しんでいました。中年になってからはガイドさんに案内してもらうことが多くなりました。
その中で自分なりに良かった所20箇所をご紹介していきます。
(その②では5箇所をご紹介、その①、その③、その④で5箇所ずつ、残り15箇所をご紹介します。)
「これが滝?」イグアス滝は行って見るまで想像不可能
イグアスの滝は、アルゼンチンとブラジル二国にまたがる世界最大の滝です。世界3大瀑布としてビクトリア滝やナイアガラ滝と並べられますが、実はイグアスは他の2つより断トツにでかいのです。
イグアスの写真を見ても流れ落ちる川幅3km、最大落差は80mというスケール全体を想像することはとてもできないでしょう。もう行って見てみるしかないです。
イグアス滝という名前は、約3kmにわたって連なっている300弱もある滝の総称です。それぞれの滝には別々に名前が付けられていますが、最大なのがアルゼンチン側の「悪魔ののど笛」で、すぐそばの展望台に立つと目の前を落ちていく凄まじい激流の水しぶき・轟音・風圧に圧倒されてしまうでしょう。
また、ブラジル側からは広い広い滝全体を見渡すことができるので、両側からの観光をお勧めします。
マダガスカル、と言えばそりゃあバオバブとキツネザル
はるばるマダガスカルへ旅するのはこの風景を見るため、というのがモロンダバの「バオバブの並木道」。数多くのバオバブが立ち並ぶここでしか見られない不思議な景色に誰もが目を見張るでしょう。夕暮れ時には赤く染まった景色に一変、あまりに美しく見とれてしまうのです。
近くには野生の生き物の宝庫、キリンディ森林保護区もあります。無数の蝶が舞い、巨大なトカゲやヘビ、色鮮やかでバカでかいカタツムリが這い、キツネザルが木々を跳び回る原生の世界で、夜にはイタチキツネザルなど夜行性の生き物も観察出来ます。
ペリネ自然保護区ではキツネザルで最大種のインドリに出会えます。ジャングルを抜けていくとその声が聞こえてきて、頭上高くインドリが木から木へ豪快に飛び移る姿を目にするでしょう。
ここではチャイロキツネザルたちが訪れる人の肩や頭に飛び移ってくるほどなついています。小型の竹キツネザルやちょっと大きいシロクロエリマキキツネザルもいて飽きません。
タクラマカン砂漠の東西にあるトルファンとカシュガル
中国の新疆ウイグル自治区南西部分の大半を占めるタクラマカン砂漠。この広大な砂漠の東と西にあるトルファンとカシュガルはウイグル族の町。西域を旅するならぜひお勧めしたい所です。
トルファンは別名「火洲」と呼ばれるほど夏は暑く50℃近くの記録もあります。また、トルファン盆地の中心は海抜-154 mで世界第3位の低地です。
紀元前から栄え、古代シルクロードの繁栄を伝える交河故城、高昌古城、ベゼクリク千仏洞、、『西遊記』で三蔵法師が麓を通る火焔山など見所がたくさんあります。ウイグル料理の他、名産のブドウやハミウリというメロンなど果物もおいしいです。
カシュガルは中国最西端の町で、バザールにはウイグル族や漢族の他、カザフ族、キルギス族など様々な少数民族や、国境を越えて来たパキスタン人までもが集います。売られている商品も各民族独特の物なので異国情緒に溢れています。エイティガール寺院や香妃墓なども見所です。
複合遺産カッパドキアと欧亜の狭間イスタンブール
世界遺産はたくさんありますが、その中でも自然・文化の「複合遺産」は40ほどと数少なく、貴重な遺産です。カッパドキアはトルコが誇るその複合遺産。
キノコのような奇岩が無数に連なっている姿など、自然が長い年月をかけて生み出した造形美と、その自然を人間がうまく利用した洞窟住居・教会、地下都市など、次から次へと驚くべき発見が現れる所です。何日滞在しても楽しめますよ。
ヨーロッパとアジア2つの大陸にまたがるイスタンブールは歴史的・文化的に東西が融合・混在していて、ヨーロッパ側旧市街にはブルーモスクやアヤソフィア、トプカプ宮殿などの見どころが尽きません。そしてグランドバザール。1日中見て歩いても飽きない品揃えと活気あふれる売り子たち。
さらに世界3大料理の一つトルコ料理です。ここでは特にシーフードがオススメです。
加えてトルコ人は日本人が大好き。きっと彼らの親切な対応に心打たれることでしょう。
イスラエルのエルサレムとパレスチナのベツレヘム
エルサレムはユダヤ教、キリスト教、イスラム教にとってそれぞれの聖地である「嘆きの壁」「聖墳墓教会」「岩のドーム」が集中して並び立つ世界で唯一の地です。それゆえ、十字軍など近代以前から現代まで争いの舞台となってきましたが、同時に、旅先としても極めて多彩な魅力にあふれた町であるのです。
1平方キロもない狭い旧市街と、その周辺には他にも宗教上の重要な場所が数多くあり、巡礼者や観光客がいつもあふれているのです。
エルサレムに近いパレスチナのベツレヘムに、キリストが生まれた場所と言われる洞窟の上に建てられた聖誕教会があります。そのため世界中からキリスト教徒の巡礼や観光客が訪れる地ですが、エルサレムとの間にはイスラエルが建設した分離壁が立ちはだかっています。そこには、風船で壁を飛び越えようとする少女などパレスチナ人の苦しみが表現された絵をいくつも見ることができます。