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ザルツブルクの南東一帯はオーストリアン・アルプスの麓。2,000m級の山々と70以上の湖が点在する大自然の景勝地がザルツカンマーグートです。中でも世界一美しいと言われる湖畔の町ハルシュタットは近年人気急上昇中です。
このエリアは映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台として知られています。制作から50年以上も経った今も世界中からこの映画の舞台を訪れる人が絶えません。感動の物語であることはもちろんですが、各地に映画のシーンと変わらない美しい場所が残っているからなのでしょう。
オーストリア旅行の際はぜひとも組み入れたい場所だと思います。
ベストはハルシュタットです!!
ザルツカンマーグートのベスト・スポットはハルシュタットです。緑の山並み、エメラルドグリーンの湖、教会の尖塔、木造の家々・・・これらが織りなす景観は「世界で最も美しい湖畔の町」と称されています。
ハルシュタットのハルはケルト語で「塩」、シュタットはドイツ語で「場所」を意味します。町はずれには古代ローマ以前にまでさかのぼる世界最高の岩塩坑があります。ここは観光客にも開放されています。ケーブルカーに乗り入り口に着くと見学者は作業着にチェンジ。内部は木製の滑り台を滑るアトラクションがあり、一風変わった見学が楽しめます。
湖畔に並ぶのは雑貨店、カフェ、レストランなど。優しい色合いの建物は窓辺に花が飾られ、より町が可愛らしく感じられます。
岩塩坑があるだけに、塩のお土産はお手軽でマストかも。ハーブ入りやガーリック入りがあったりしてバリエーション豊富です。それだけに、店により商品価格差がかなりあります。おしゃれな製品は町中の専門店、お得な塩のお土産はケーブルカー乗り場と、自分の好みで選んでください。
施設名 | ハルシュタット |
アクセス | ザルツブルクから列車で2時間ほど。途中1回乗り換えでハルシュタット駅へ。そこからハルシュタットまでは連絡ボートがあります。 |
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ハルシュタットでは宿泊したい
ハルシュタットは最高に美しい村ですが、難点もあります。小さな村なのに観光客で賑わいすぎるからです。もちろん観光客対策のため、村の中は車乗入れ禁止。歩行者天国になっているのですが、それでも観光客の多さが目立ちます。
というわけでハルシュタットは宿泊するのがオススメです。日中賑わいますが、朝夕は静寂に包まれます。そういう時間帯こそ、ハルシュタットの美しさを堪能できるひとときなのです。
しかし、ハルシュタットのホテルは少なく予約はかなり困難です。できるだけ早く予約する必要があります。これだけは気をつけてください。
どうしてもハルシュタットのホテルが取れない時は、電車で20分の場所にあるバート・イシュルに宿泊するという方法が考えられます。バード・イシュルはかつて皇帝に愛された由緒ある温泉です。「ザルツカンマーグート・テルメ」という温泉施設で海外の温泉体験をしてみましょう。
もう1つはザルツブルクから日帰りプラン。電車は1回乗り換えで片道所要時間は2時間半から3時間ほど。
いずれにしてもホテルを朝早く出発し、できるだけ早くハルシュタットに着きたいものです。ランチは湖畔のレストランでマス料理にトライしてください。
ゴーザウ湖とザンクト・ヴォルフガング
ハルシュタットからハイキングにオススメなのがゴーザウ湖です。ハルシュタットからバスで1時間ほどの場所にある神秘の湖です。窪みを氷河が覆うゴツゴツとした山並みの最高峰がホーエ・ダッハシュタインで標高2,995m。湖の周りには、約1時間半で一周できるハイキングコースが設定されています。
湖畔沿いに建つお花が美しいバルコニーのある建物にはホテル・レストランが入り、建物前にはテラス席が広がってています。美しいゴーザウ湖を見ながらのランチタイムは最高。湖面はまるで鏡のように山並みの姿を映し出します。
もう1つユニークな体験ができるのはザンクト・ヴォルフガングです。ヴォルフガング湖畔の町です。ザルツブルクからバスで1時間10分。ハルシュタットからは不便で専用車を使わないといけないかもしれません。1,783mのシャーフベルク山までシャーフベルク登山電車が走っているのです。1893年の歴史あるかわいい登山鉄道で「サウンド・オブ・ミュージック」にも登場し有名になりました。3つの湖が眺望でき、ザルツカンマーグートらしい風景に接することができます。
施設名 | ゴーザウ湖 |
アクセス | ハルシュタットから列車とバスを乗り継いで約1時間 |
モントゼーとザンクト・キルゲン
「サウンド・オブ・ミュージック」で主人公マリアとトラップ大佐の結婚式シーンに出てくるのがモントゼーにある聖ミヒャエル教会です。
柔らかいピンク色で彩られた教会内部には大きな主祭壇が。荘厳な造りの祭壇は目を引きます。細かな装飾が施されたパイプオルガンも見逃してはいけません。
教会の向かいが町の中心マルクト広場です。多くのカフェやレストランが立ち並びランチに最適です。
先程のヴォルフガング湖でも一番ザルツブルクに近い場所にあるのがザンクト・キルゲンです。ザルツブルクからバスで1時間なので手軽にザルツカンマーグートという人には最適です。天気が良ければツヴァルファーホルンへ登るロープウェイで1,522mの展望台に行くのがいいでしょう。町中の市庁舎が立つ広場には幼いモーツァルトがバイオリンを引く像があるモーツァルトの泉があります。またモーツァルトの母アンナの生家だったモーツァルトハウスもあります。
4月から10月は先程紹介したザンクト・ヴォルフガングまでヴォルフガング湖の遊覧船も運行します。コンビネーションで周遊するのがいいでしょう。
施設名 | モントゼー |
アクセス | ザルツブルクからバスで1時間 |
映画の舞台レオポルツクロン城はホテルに変身
ザルツブルクの郊外にあるの湖畔にあるレオポルツクロン城(Leopoldskron Castle)は、「サウンド・オブ・ミュージック」の映画の中でトラップ・ファミリーが住んでいた家として登場します。
1731年にレオポルド大司教により建築された由緒あるお城で、ザルツブルクでもっとも美しいロココ建築といわれています。
映画では、子供たちが湖でボート遊びをしていて、ウィーンから戻った父親を見つけて喜び、ボートから落ちてびしょ濡れになります。あの有名なシーンの舞台こそここなのです。
残念ながら今はホテルになっていて、宿泊客以外は立入禁止です。観光客は湖の対岸から湖越しにしか見学することができません。
私も交渉しましたが、入館を断られました。
確かに宿泊しない観光客が押し寄せるのはイマイチだと思います。ホテル側がシャトアウトする気持ちもわかります。ただし、ホテルというのは人々の社交場でもあります。
静かだけれど、人気(ひとけ)のないホテルはなんとなく、寂しさを感じました。
施設名 | レオポルツクロン城(シュロス・レオポルツクロン) |
アクセス | ザルツブルクからタクシーで15分 |
噴水の仕掛けが楽しいヘルブルン宮殿
大司教マルクス・ジティクスが夏の宮殿として17世紀に建てたのがヘルブルン宮殿です。水の庭園という水力を利用した様々な仕掛けがあるのが特徴です。突然水が噴き出し、ずぶ濡れになるということも。ユニークな庭園です。
庭園内にはガラスのガゼボがあります。映画「サウンド・オブ・ミュージック」で雷雨を逃れるためにリーズルとロルフが駆け込んだパビリオンです。「もうすぐ17歳」を2人で踊るシーンは忘れられません。
I am sixteen going on seventeen I know that I’m naive・・・
多くの観光客がこのガゼボの前で記念撮影を撮っていました。
施設名 | ヘルブルン宮殿 |
アクセス | ザルツブルクからバス25分 |
まとめ
いかがでしたか? ザルツカンマーグートとハルシュタットの良さを理解していただけたと思います。オーストリア旅行の際はウィーン、ザルツブルクだけではなく、ザルツカンマーグートやハルシュタットにもぜひ立ち寄ってもらうことをおすすめします。
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