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サウジアラビアへ行くなら絶対に訪れるべき場所がこのアルウラです。
アラビア半島の広大な国サウジアラビアの砂漠の真っただ中。紀元前2世紀頃、乳香貿易で巨万の富を築いた強大なナバテア王国は、サウジアラビア北部からヨルダンを含むシリア南部までを支配していました。そんな古代の歴史が残された神秘の地アルウラは、まさに砂漠と遺跡の宝庫ともいえる場所なのです。砂漠と岩山とナツメヤシの織りなすオアシスの風景に癒され、巨大な岩をくり貫いた壮大な遺跡の数々に魅了される旅が待っています。
サウジアラビアのアルウラとは?
アルウラはサウジアラビアの北西部、メディナの町から車で約5時間ほど北部に位置する砂漠のオアシスです。アルウラの起源は紀元前7世紀に遡ると言われます。肥沃な土壌と豊富な水を湛えたこの砂漠のオアシスは、インドやヨーロッパをつなぐ、「香料の道」の交易地として栄えました。
そんな文明が、今なお垣間見られる壮大な遺跡が、いくつも砂漠の真っただ中に点在するのがアルウラの最大の魅力です。ナツメヤシの林と岩山を背景にしたアルウラ旧市街には、モダンなカフェやお土産物屋さんが軒を連ね、印象的な街並みを作っています。
インスタ映えする巨大な象の形のエレファントロックや、砂漠の中にそびえる立方体の不思議な鏡張りの建物で、中にコンサートホールなどもある超モダンなマラヤなど、予想外に驚かされる見どころが山積みです。
アルウラの全貌を眺められるハラットビューポイントは、サンセットタイムに訪れるのがお薦めです。
考古遺跡マダイン・サーレハ
アルウラの古代都市マダイン・サーレハ。この都市を建設したのは、ヨルダンのペトラ遺跡を造り上げたナバティア人でした。
2008年、サウジアラビアで最初に「ヘグラの考古遺跡」として世界遺産に登録されました。マダイン・サーレハに残されたファサードの滑らかさと壮麗な装飾を備えた巨大な墓は、ヨルダンのペトラ遺跡を彷彿とさせる迫力です。
反映を極めたこの地が、神の怒りに触れて突然消滅してしまった伝説が残るマダイン・サーレハ。素晴らしい遺跡でありながら縁起が悪い場所として、アラブ人はあまりこの地を訪れたがりませんでした。
サウジアラビアが本格的に観光客を受け入れるようになった近年、世界中から観光客が訪れるようになったのです。
2000年前の建造物が美しく残されている岩のファサード「カスル・アル・ファリド」は、アルウラで一番有名な代表格の遺跡でしょう。他にもナバティア人の秘宝を隠している多数の墓「ジャバル・アル・アフマル」や、ナバティアとギリシャのアートの融合ともいわれる29もの洞窟状の墓が並ぶ「ジャバル・アルバナト」。聳え立つ岩と岩のはざま「シーク」を見学できるダイナミックな風景がある「ジャバル・イスリブ」など、ハイライト的なスポットが点在しています。
ダダン遺跡とジャバン・イクマの岩絵
アルウラで最古の遺跡と言われるのが、2つの古代王国ダダン王国(B.C.7~B.C.5)とリヒャン王国(B.C.4~B.C.1)です。いずれもイスラム教以前の古い交易都市でした。
中でもリヒャン王国時代に砂岩に掘られた「ライオンの墓」は、この時代の高度な建築と彫刻の技術を物語る重要な資料で見る者を圧倒します。
また、これらの遺跡からバスで10分程度にある「ジャバルイクマ」も必見のスポットです。雄大な美しいオアシスに囲まれたこの山には、何世紀にも渡る紀元前1000年頃の岩絵や文字が残っており「古代の野外図書館」とも評されています。
アルウラ旧市街の魅力
迫力ある岩山が背後に立ちはだかり、瑞々しナツメヤシの緑の林に囲まれた、魅力にあふれた町がアルウラ旧市街です。アラビアンミュージックが流れる通りに面して、いくつものカフェやレストラン、土産物屋やブティックが並んでいます。どの店も土産物が溢れるような売り方ではなくて、少しの品を遠慮がちに並べた、あまり商売気のないお店が目立ちます。かといって、愛想が悪いわけではなく、買わなくても満面の笑顔で来てくださってありがとうございます、と言われる歓迎ぶり。観光に不慣れで、まだまだこれからという素朴さが温かくて嬉しくなるのです。
観光にとても力を入れ始めているサウジアラビア。近くの駐車場から旧市街へは、ほんの5分の距離なのに、送迎ミニバスやカートの無料サービスをしています。町の入り口にはインフォメーションカウンターがあって、パンフや水を配っています。
町中にはあちこちに公衆トイレがあって、どこも掃除が行き届いて清潔。しかも一度などは小さなトイレにスタッフが2人も常駐していて消毒に励み、手を洗ったらペーパータオルを渡してくださるなど、高級ホテル並みのサービスだったのにはびっくり!こうした歓迎ぶりがいつまでも続けばいいなあと思いました。
エレファントロックは必見
空洞のある巨大な岩はちょうど象のような形で、ちょっと太めの鼻が愛らしい形です。砂漠にたくさんの岩山が聳えるアルウラの中でも、巨大な象の形の岩が「デーン」と聳えているエレファントロックは、見た目も迫力があってインスタ映えする景色なのです。
もう一つのゴロンとした岩山と二つ並んでいる光景を眺めつつ、コーヒーを飲んで一休みできる屋外のカフェスペースが作られています。観光の合間に、観光が終わってから、ここでゆったりとしたひとときを過ごすのもいいものです。
どこから来ましたか?などと話しかけてくる地元の人たちと一緒に記念写真を撮ったり、触れ合えるのもまた楽しみです。
世にも不思議な蜃気楼マラヤ
とんでもないロケーションに、世にも不思議なものを創り出すサウジアラビアという国にはさすが!と驚かされるはずです。オイルマネーでお金持ちの国ならではの斬新すぎる建造物、それがマラヤです。
立方体の建物の全面が鏡張りで、周りの岩山と砂漠の風景をくっきりと映し出しています。砂漠の風景の中に切り取られた、映像などではなくリアルな風景。それが青空の下でスクリーンのようにリンクしているのは、ユニークを通り越えて不思議過ぎる光景です。
切り取られた画面の中に自分も映り込んでいる。そのシーンを写真で撮ると、まるでトリック写真のような作品が生まれます。地面に足がちゃんとついているのに、まるで浮き上がっているみたいな不思議な一枚も撮れました!
この立方体の鏡の建物には、実は内部にコンサートホールや、最上階にはレストランもあります。外から眺めるだけなら料金はかかりませんが、内部を見るには、コンサートに行くかレストランで食事する必要があります。私は興味があってレストラン「マラヤ・ソシアル」でのディナーを取りました。ミシュランの星を持つシェフ監修のお店ということで期待していったのですが、内部は建築もどうっていうことはなく、味の方も値段の割に平凡で、わざわざ行くほどではなかったという感想です。マラヤは外から眺めるのがベストという結論でした。
ハラットビューポイント
アルウラの大眺望が楽しめるハラットビューポイント。眺望は予想以上に広大で素晴らしいものでした。山に登って走り続けた車が行き着くのがこのビューポイントです。山の上なのにテーブルマウンテンのように頂上部分が、平坦な大地状に広がっているのもユニークな地形です。
そこはグランドキャニオンの谷を見下ろす山の上のようでもあるし、カッパドキアの谷底を見下ろす丘の上のようでもあり、オアシスのナツメヤシの緑が点在する風景が美しいものです。
昼間にはほとんど誰もいない展望台ですが、夕暮れ時、サンセットタイムには多くの人々が集まってきます。ビューポイントのレストランも、サンセットタイムにオープンして賑わいを見せています。地元のカップルたちもデートに来ているようで、そんな風景を眺めているのも楽しいものでした。ただし風がかなり強くて、季節によっては冷えることもあるので服装に注意してほしいところです。
まとめ
サウジアラビアで絶景を堪能できるの場所がこのアルウラです。砂漠と岩の風景、遺跡があってオアシスの癒しの風景もあります。
初めてサウジアラビアに行ってみて、行く前は情報のない国なのであまり期待していなかった私ですが、実際に見てみると予想を超えた素晴しい見どころに溢れていることを知ったのです。そして絶対外せないがこのアルウラです。サウジアラビアを旅するなら、一番の見どころと言えるこのアルウラへはぜひ訪れてほしいと思います。