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ディープなアフリカを体験するならトーゴ・ベナン・ガーナを周遊するのが俄然オススメ。アフリカと言えば動物サファリや北アフリカを巡るツアーが定番ですが、今回ご紹介する西アフリカのギニア湾沿い3国では人々の生活に触れる事ができ、アフリカ本来の姿を見る事ができます。一歩足を踏み入れれば、動物の骨が並ぶ呪術マーケット、湖の上で暮らす人々、見たこともないような形の家屋。これぞ真のアフリカです。現在は治安も比較的安定しており、なおかつまだまだ旅行者も少なく、観光地化していない…、いつ行くの?今でしょ!底なし沼の魅力を前に好奇心もアドレナリンも止まりません!
正式名称 | ガーナ共和国 |
場所 | 西アフリカに位置する共和制国家で、イギリス連邦加盟国。東にトーゴ、北にブルキナファソ、 西にコートジボワールと国境を接し、南は大西洋に面する |
首都 | アクラ |
面積 | 238,537平方キロメートル(日本の約3分の2) |
通貨 | セディ |
宗教 | 国民の約70%がキリスト教徒、イスラム教約17%、その他伝統的宗教等 |
時差 | 日本との時差は-9時間 (日本が正午のとき、ガーナは3:00) |
民族構成 | アカン、ガ、エベ、ダゴンバ、マンプルシ他 |
言語 | 英語 |
正式名称 | トーゴ共和国 |
場所 | 西アフリカに位置する共和制国家。東にベナン、北にブルキナファソ、西にガーナと国境を接し、南は大西洋のギニア湾に面する |
首都 | ロメ |
面積 | 54,390キロ平方メートル(日本の約7分の1) |
通貨 | CFAフラン |
宗教 | 伝統的宗教67%、カトリック18%、イスラム教10%、プロテスタント5% |
時差 | 日本との時差は-9時間(日本が正午のとき、トーゴは3:00) |
民族構成 | エヴェ(約35%)をはじめ約40のグループからなる |
言語 | フランス語 |
正式名称 | ベナン共和国 |
場所 | 西アフリカに位置する共和制国家。南北に長く、西にトーゴ、北西にブルキナファソ、 北東にニジェール、東にナイジェリアと陸上国境を接し、南は大西洋のギニア湾に面する |
首都 | ポルトノボ |
面積 | 112,622平方キロメートル(日本の約3分の1) |
通貨 | CFAフラン |
宗教 | イスラム教(27.7%)、カトリック(25.5%)、プロテスタント(13.5%)、ブードゥー教(11.6%)、 その他キリスト教(9.5%)、その他伝統的宗教(2.6%) |
時差 | 日本との時差は-8時間(日本が正午のとき、ベナンは4:00) |
民族構成 | フォン族、ヨルバ族(南部)、アジャ族(モノ、クフォ川流域)、バリタ族、プール族(北部)、 ソンバ族(アタコラ山地、トーゴ間)等46部族 |
言語 | フランス語 |
野口英世研究所(ガーナ・アクラ)
ガーナのアクラには日本の偉人・野口英世が晩年黄熱病の研究を行った研究所跡があります。コルレブ病院の一部を研究所として使用していましたが、実際に使用した顕微鏡や当時の写真など、その当時、英世がどのような事をしていたのか分かる展示がされています。この研究所は今でも学生たちが使用しています。
研究所跡には野口英世の手紙や写真、新聞などが展示され、壁には「忍耐」という直筆の書も飾られています。展示物の中には黄熱病罹患後の英世の体温の計測記録も残っており、高熱にうなされながら何を思ったのだろうと考えてしまいます。また荒れてはいますが、研究所のそばには日本庭園もあり英世の銅像を見る事ができます。
エリア | アクラ市内、アクラコレブ病院(Korle Bu Teaching Hospital)内 |
行き方 | アクラ新市街オス地区から西に8キロ。車で約17分 |
入場料 | 記念館 5セディ(庭園は無料) |
世界遺産エルミナ城(ガーナ・エルミナ)
世界遺産エルミナ城は1482年にポルトガル人によって築かれた城塞で、金や奴隷の貿易の拠点として使われました。以来、このあたりのギニア湾海岸線は”奴隷海岸”と呼ばれるようになります。なんとも恐ろしい名前です。17世紀にはオランダ人が占領し、その後1871年には大英帝国が占領。大英帝国が奴隷貿易を中止するまで大西洋奴隷貿易の主要交易地としてこのエルミナ城は使われました。
城は大きく手を加えられることもなく、当時使われた要塞がそのまま残されています。中には奴隷を入れておく部屋や船を積むための要塞からの出口など見学する事ができ、その当時の雰囲気を知る事ができます。教科書に書いてあった奴隷海岸に今自分が立っていると思うと、なんだか感慨深いものがあります。
エリア | ガーナ中南部のギニア湾沿岸にある港町 エルミナにある |
行き方 | アクラから西に157キロ。車で約3時間。 |
その他 | 「ヴォルタ州、グレーター・アクラ州、セントラル州、ウェスタン州の城塞群」世界文化遺産 (1979年) |
HP | https://whc.unesco.org/en/list/34/ |
クマシ(ガーナ・クマシ)
クマシはガーナ第2の都市で、17世紀末から19世紀までアシャンティ王国の首都であった街です。アシャンティ王国はガーナ独立後の今もガーナ共和国政府が認める正式な立憲君主制王国としてガーナ共和国内に存在しています。このアシャンティ王国の伝統的建築物群は1980年に文化遺産として世界遺産に登録されています。
アシャンティ王国の伝統的建築物群として、10軒の神殿を含む13の建造物群が1980年に世界遺産に登録されています。多くの建物が20世紀以降に再建されたもので、現存するのは神殿建築がほとんどです。基本構造は中庭を取り囲むように建てられています。建材には泥やヤシの葉が用いられており、これらの建材や建築法は、通風性にも優れた構造になっています。
エリア | 首都のアクラに次ぐ大都市で、アシャンティ州の州都 |
行き方 | ガーナの首都アクラからクマシまで車で 4時間半(北西へ道なりに 250km) |
その他 | 「アシャンティの伝統的建造物群」世界文化遺産(1980年) |
HP | https://whc.unesco.org/en/list/35/ |
呪術マーケット(トーゴ・ロメ)
トーゴの国教はブードゥー教です。その儀式に使う品物は、呪術マーケットで購入する事ができます。観光客用というよりは地元の人が自分で使う為に購入するケースが大変多いです。呪術マーケットはとりあえず骨、また骨、またしても骨、さらに骨、くどいほどに骨、たまに鳥のはく製、となかなか衝撃的です。素人(?)の私からすると、何に利用するのかサッパリ分からないものだらけです。
エリア | 西アフリカのトーゴの首都ロメ、アコデサワ地区 |
行き方 | ロメ郊外。ロメ中心部から北東に約8キロ。車で約15分 |
ブードゥー教は一部怪しい黒魔術のように思われていますが、これは奴隷としてアメリカに渡った人たちがハイチなどで広めているブードゥーで、トーゴやベナンで親しまれているブードゥー教とは全く異なるものです。確かに怪しげな品物を使いますが、基本的には人々の幸福を願う安全な宗教です。観光客でも正式にお願いすればブードゥー教の儀式をする事も可能です。
世界遺産クタマクの伝統的家屋(トーゴ・クタマク)
世界遺産クタマクはトーゴ北部にある非常に小さな集落で、タタソンベと呼ばれる独特な家屋を作り生活しています。このタタソンベですが、すべて土で作られており、17世紀前後に初めて作られたタタソンベからほとんど作り方も変わっていません。小さく見えても2階建てで、1回には家畜を入れる部屋とキッチンがあり、2階には寝室やバスルーム(というか雨どい)、収穫物の貯蔵庫などがあります。コンパクトながら快適そうですね。
彼らは、一家族に対し1つのタタソンベを作り、集団で生活しています。家族の男子が成長し、独立する際にはヤリもしくは弓矢を打ち、その落ちた所に新しいタタソンベを作るのが風習となっているようです。そんな風に私も引っ越し先を決めたいです。いや、うーん、どうかな。やっぱり日本でそれは不便かな。
世界遺産に指定された今でも実際に部族が住んでいて、その生活を見る事ができます。ちなみにタタソンベはベナンでの呼び名で、トーゴではタタソンベヤマと呼ばれています。
エリア | トーゴ北東部カラ州近辺に広がる、バタマリバ人の居住地になっている一地域 |
行き方 | トーゴの首都ロメから北に479キロ、車で約8時間 |
その他 | 「バタマリバ人の土地クタマク」世界文化遺産(2004年) |
HP | https://whc.unesco.org/en/list/1140/ |
世界遺産アボメイの王宮軍(ベナン・アボメイ)
アボメは2017年まではベナン唯一の世界遺産で、アボメイの王宮群がある街です。かつての古都で、フォン人によって作られた王国は17世紀に始まり、19世紀にフランスに征服されるまで続きました。歴代12人の王たちが築き上げた12の王宮は、奴隷貿易などを一手に握り、中央集権的な権勢を誇っていました。
この世界遺産の王宮群は、フォン人たちによって築かれ1985年に世界遺産に登録されています。全体が現存しているのは2つの王宮のみです。王国に所属した女性兵士の武装集団もいたそうで、彼女たちはアマゾンと呼ばれていました。王宮群にはその当時のレリーフなども残されています。
エリア | ベナンの北中部のズー県の県都 |
行き方 | ベナンの経済の中心地コトヌーから北西に130キロ、車で約2時間半 |
その他 | 「アボメイの王宮群」世界文化遺産(1985年) |
HP | https://whc.unesco.org/en/list/323/ |
ガンビエ水上集落(ベナン・ガンビエ)
ガンビエはアフリカ最大の水上都市で、経済的首都のコトヌーから近いノコウエ湖の水上にあり、アフリカのベネチアとも言われます。16世紀から17世紀にかけてトフィヌ人が、その当時奴隷貿易で強大な権力を誇っていたフォン人の奴隷狩りから逃れるために、安全な湖の水上に移り住んだのがこのガンビエの始まりとされています。
今でも多くの人々が住んでおり、病院や学校などインフラも整っています。ホテルもあるので宿泊も可能です。このガンビエの住人はかつて写真を撮られ許可なく本などに掲載されたため、写真を撮られる事を極度に嫌がります。そのためメディアへの露出も少なく、まだまだ知られていない場所です。
エリア | ベナン南部のアトランティック県の都市。大西洋岸に近い潟湖であるノコウエ湖の上に広がる水上都市 |
行き方 | ベナンの経済の中心地コトヌーから北に14キロ、車でノコウエ湖西にあるボート乗り場のあるアボメー・カラヴィまで車で約30分 アボメー・カラヴィの船乗り場からはらボート(1時間半)と丸木舟(2時間半)のどちらかで巡ることができる。 |
まとめ
西アフリカに旅をするようになれば、旅行の達人クラスになったと胸を張って言えるでしょう。アフリカの歴史や文化に触れながら、人々の笑顔に癒やされる旅は刺激的な時間を過ごせるはずです。
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