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美しく雄大な山々と神秘的な色をたたえる湖の数々が見られるカナディアン・ロッキー。日本からは飛行機でカルガリー空港に着き、車でバンフに入る人がほとんどだと思いますが、鉄道ファンでなくても、太平洋岸のバンクーバーから列車で行くことをお勧めします。
神々しく美しい山々が徐々に見えだし近づいてくるので、自分がロッキーに向かっていることを実感。そのワクワク感がたまらないし、ロッキーの麓に続く美しい渓谷をたどるので、山々だけでない景色のコントラストを楽しめ、また、広い広いカナダの大地を体感出来るからです。
ロッキー・マウンテニア鉄道の基本情報
ロッキー・マウンテニア鉄道の気候
ロッキー・マウンテニア鉄道は4~10月の夏季のみ運行されています。
出発地のバンクーバーはこの時期は乾季で、晴天でカラッとした陽気が多く気温も20℃前後と過ごしやすいのですが、朝晩は冷え込み、羽織れるものが必要です。
カナディアンロッキーの山岳地域では夏でも気温が下がり、雪が降ることさえあるので、セーターや上着など重ね着をして調整できるように用意せねばならないです。
ロッキー・マウンテニア鉄道への行き方
ロッキー・マウンテニア鉄道の出発地バンクーバーへは、成田からエアカナダが、羽田から全日空が、毎日直行便を運航(予定)。大阪(関空)からは夏季のみ週2便直行便を運航(予定)。所要時間は約9時間。
バンクーバーの出発駅はロッキー・マウンテニア鉄道の専用駅で、VIA鉄道などが発着するパシフィック・セントラル駅から1km余り東へ行った所です。
ロッキー・マウンテニア鉄道のお役立ち情報
ロッキー・マウンテニア鉄道はバンクーバーからカナディアン・ロッキーへの3つの路線(バンクーバー~バンフ2日間、バンクーバー~ジャスパー2日間、バンクーバー~ウィスラー~ジャスパー3日間)を運行しています。
2・3日間かけて走る、と言っても、車窓からの景色を楽しむ列車なので夜は走らず、寝台車ではなくすべて座席車です。乗客は途中の町でホテルに泊まり翌日の旅に臨みます。
また、地元の食材を生かした朝・昼食を車中でお楽しみいただけます。飲み物もアルコールを含め無料です。
鉄道マニア小澤誠が体験 カナディアンロッキーへの列車の旅
ロッキー・マウンテニア鉄道には「ゴールド・リーフ」と「シルバー・リーフ」の2種類の客車があり、いずれも優雅でデラックスな旅が約束されます。
「ゴールド・リーフ」は2階建て豪華展望ドーム車。迫りくるカナディアン・ロッキーの壮大な景観のただ中を進んでいく臨場感を味わえることでしょう。階下のダイニングで車窓の景色を眺めながら地元の豪華な料理も楽しめます。
筆者が乗った「シルバー・リーフ」は2階建てではないけれど、窓が大きく反対側の景観も存分に楽しめ、座席もゆったりなリクライニングシート。食事は座席まで運ばれ、とてもおいしい料理を頂きました。
筆者が乗ったのはバンフまで走る「ファースト・パッセージ・トゥー・ザ・ウェスト号」。朝、バンクーバーを発ち最初は広くゆったり流れるフレーザー川沿いを走りますが、昼頃には渓谷になり急流になって、やがて激流が渦巻く「ヘルズ・ゲイト」という名所に至ります。
午後も美しい渓谷沿いを走り続け、夕方、1日目の宿泊地、カムループスに到着。馬に乗って手を振る3人のカウボーイ姿の男性に迎えられました。
翌朝、カムループスを出発しアダムス川、シュスワップ湖のほとりを進むと、午後にはグレーシャー国立公園の山々が見え始めます。コロンビア川沿いを走ってヨーホー国立公園にはいり険しい峰々が眼前に。キッキング・ホース川沿いから2つのループ・トンネルを抜けるとヨーホーとバンフの2つの国立公園の境界の海抜1,626mの最高地点に達します。レイク・ルイーズの近くを南下し「キャッスル・マウンテン」が聳え立つのが見えて来ると、やがて、列車は終着駅バンフに到着しました。