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トラベルアドバイザーの川崎と申します。世界204カ国を訪問しました。その中でも私がお気に入りのエリアの1つがこの南イタリアです。紺碧の地中海、白い町並み、オリーブやレモンの木々・・・。南イタリアの旅はいつもいつも新鮮な感動を与えてくれます。私が大好きな南イタリアをぜひともみなさんにも体験してほしい。そういう想いから、南イタリアのおすすめツアーの選び方をここで伝授したいと思います。
南イタリアに団体旅行は似合わない
ゆっくりとした時間が流れる南イタリアの旅では急ぎの旅行は似合いません。たくさんの観光を詰め込んだハードスケジュールの団体旅行では南イタリアの真髄を楽しむことはできません。自分のペースで周遊する個人旅行こそ、南イタリアの旅にマッチすると断言できます。できれば、旅行のペースはリゾート旅行のように滞在型でゆっくり回るプランが最適です。世界遺産の町並みの中で気ままな散歩を楽しんだり、陽気な人々とのふれあいを楽しみ、地元の食材で作られた味わい深いイタリア料理を賞味する、そんな旅こそ、南イタリアにふさわしい旅なのです。
南イタリアの交通の便は必ずしも良くはありません。しかし、列車移動以外にも、専用車の移動を追加すれば、個人旅行も難しくありません。旅行会社選びは南イタリアの個人旅行に慣れている会社がおすすめです。南イタリアの旅行は手配が少々難しいため、どの旅行会社でもいいというわけではありません。南イタリアのモデルコースが作られ、その料金が明確になっている会社がベストです。
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カプリ島は1泊滞在するのがマスト
地中海に浮かぶカプリ島。青い海、白い町並み、楽園のような島です。ここでのお目当ては青の洞窟の訪問です。青の洞窟はまるで宇宙にいるような神秘的な青い光が差し込む空間で、小舟で探検します。イタリア有数の観光地だけあって、オプショナルツアーはナポリからだけでなく、遠いローマからも1日オプショナルツアーがあります。
ただし、1日オプショナルツアーはあまりおすすめできません。
なぜかというと、青の洞窟の入場は天気、波、風の影響で入れないことが多いからです。いくら天気が良くても、海が荒れている日は入れません。遠くローマから1日かけてオプショナルツアーの参加しても、青の洞窟に入れないということもよくあります。
この悩みを解決する方法は1つしかありません。カプリ島に滞在することです。1泊滞在すれば、当日と翌日、2回のチャンスがあります。当日に青の洞窟に入れなくても、翌日にトライできるからです。
そもそもカプリ島は白い町並みと自然豊かな景色が魅力の島。オプショナルツアーで周遊するよりも、自分たちだけで、気ままに島を探訪したいものです。
アマルフィだけがアマルフィ海岸の魅力ではありません
南イタリアのハイライトというのにふさわしいのがアマルフィ海岸です。南イタリアに行くのなら、ここを外す旅は考えられません。アマルフィはイタリア最初の海洋国家。海と山の間に家々がひしめき、白い路地が続く独特の景観を持っていて、魅力ある町です。大抵の人はそのアマルフィを訪問するだけで十分と考えるかもしれませんが、そうではないのです。世界遺産のアマルフィ海岸は見どころが点在しているので注意が必要です。他にも魅力溢れる町がたくさんあります。例えば、ポジターノ。断崖絶壁の高台にパステルカラーの家々が並ぶ絶景に大感動します。また、350mの切りった断崖の上に広がる町ラヴェッロも見逃すことはできません。
アマルフィ海岸への旅は専用車で周遊するのをおすすめします。団体旅行ではなく、個人ベースでグループごとにチャーターできるので何かと便利です。また、その道中で見どころが多いので、景色のいいスポットで止まってもらい写真を撮るといったわがままもできるので、嬉しい限りです。
アマルフィ海岸へはナポリからの1日専用車利用による観光がいいでしょう。しかも、日帰りではなく、アマルフィまたはポジターノに泊まるのがベストです。
アルベロベッロではトゥルッリホテルに泊まりたい
まるでおとぎの国のようなトンガリ屋根の家並みがトゥルッリ。アルベロベッロでは、このようなトゥルッリホテルに泊まってみたいものです。トゥルッリホテルは他のホテルとは全くシステムが違います。トゥルッリ1軒をまるごと貸し出す民泊なのです。まずはトゥルッリの管理センターで鍵をもらい、自分のトゥルッリに案内してもらいます。トゥルッリは白い町並みの中にあります。鍵を開けて入れば自分だけのトゥルッリ。部屋は1ルームタイプから2ルームタイプまでいろいろなタイプがあります。トゥルッリホテルの朝食は、近くのバルかトラットリアで食べます。
普通のホテルに泊まると、自分は旅人だと自覚しますが、トゥルッリホテルに泊まると、旅人というよりも、まるでこの町の住民になった気分です。アルベロベッロではそんな「暮らす」感覚の旅を楽しむために最低2泊滞在をおすすめします。
世界遺産の町、マテーラでは洞窟ホテルをおすすめ
南イタリアの旅でアルベロベッロからナポリ、アマルフィ方向を周遊するとき、必ず通るのがマテーラです。旧市街はサッシと呼ばれる紀元前から人々が暮らしていた洞窟住居や150もの地下教会が存在しています。時代をさかのぼるような幻想的なムードが漂う世界遺産のマテーラはぜひ1泊滞在して、ゆっくり町歩きを楽しみたいですね。しかも泊まりはなんといってもサッシ(洞窟)ホテルがおすすめ。ムード溢れるライムストーンの世界。昔ながらのサッシの家並みは壮観です。
南イタリアに行く人のほとんどはマテーラを観光するにしても滞在するにしても、行く前はこの町にあまり期待はしていません。ほとんどの人はアマルフィやカプリ島、アルベロベッロなどに大きな期待を寄せています。マテーラはそうした期待値の低さからか、たいていの人は思ったより良かったとか、一番気に入ったとか、現地に行ってからの評価が高い町になるわけです。
治安の悪いナポリはパスをする?
南イタリアに行きたい人の共通点があります。大抵の人はナポリの町の治安について心配します。
「ピアスをしているとバイクのひったくりに耳ごと引きちぎられる」とか「警察が役に立たない無法地帯」とか、いろいろな都市伝説?があるようです。
確かに気をつけたほうがいい町ではあります。中央駅周辺とかガリバルディ広場とか、狭い路地を避けた方がいいとか・・・・。しかし、犯罪件数はイタリア内でワースト10の町に入らないって、知っていましたか?むしろ、ローマ、ミラノ、フィレンツェの方が多いくらいで、ナポリだから危ないというのはイメージにすぎません。
世界遺産の町だし見どころは多いのでナポリをパスするのは残念です。たとえ半日でも時間は取りたいものです。また、本場のピザには必ずトライしたいもの。ピザはピッツェリアと言われるピザ専門店で食べます。どの店でもピザだけでなく、パスタやスープ、サラダなども食べられます。ピッツェリアでの食事はリストランテなどで食べるより手頃。コスパもいいので超おすすめです。
まとめ
南イタリアのツアーの選び方のコツは、いかがでしたか? これらの情報をもとに自分だけの南イタリアの旅をデザインしてくださいね。