多くの言語と民族がひしめくパプアニューギニアには、部族それぞれが持つ独特な仮面やダンスが存在します。その中でもとりわけユニークなのは、泥でできた巨大な仮面をすっぽり頭にかぶったマッドマンではないでしょうか。はたして、仮面の下の彼らはどのような顔をしているのでしょうか。またどのような日常を送っているのでしょうか。電気、ガス、水道も通っていないマッドマンの村にホームステイして、部族の生活に密着してきました!
国名 | パプアニューギニア独立国(Independent State og Papua New Guinea) |
首都 | ポートモレスビー |
言語 | 公用語は英語、その他ピジン語、モツ語など約800の言語があります。 |
宗教 | キリスト教 |
時差 | 日本との時差は+1時間。パプアニューギニアの方が進んでいます。 |
通貨 | キナ(PGK) |
マッドマンとは?
パプアニューギニアは800以上もの民族が暮らすといわれている多民族国家です。地域や村によって風習や文化が異なります。なかでももっとも強烈なのが、ゴロカ近郊の村、アサロ渓谷に暮らすマッドマンです!その名のとおり、泥のお面をかぶり全身に泥を塗った男たちが、不気味に踊る「マッドマンダンス」が有名です。
ダンスの由来は諸説ありますが、奪われた土地を取り戻すために、全身泥だらけで亡霊になりすまし、敵を怖がらせ退散させた、という説が有力のようです。ダンスといっても、亡霊なので音楽もなく、武器を振りかざしながら、ソロリソロリと歩くのが特徴的です。泥のお面は、なんと10kg!お面が重いため、素早く動きたくても、動けないのかもしれません(笑)
マッドマンの住むアサロ渓谷への道のり
パプアニューギニアというと、ものすごく遠い国に感じますが、首都ポートモレスビーまでは日本から直行便で約6時間半の距離。赤道直下なので、ジャングルに覆われた山々、白砂のビーチ、野生動物や珍しい魚など熱帯地方ならではの魅力が凝縮しています。時差もたったの1時間。南米やアフリカよりも、ずっと手軽に行ける秘境なのです!
ポートモレスビー空港で国内線に乗り換えて1時間ちょっとでゴロカという町に到着します。マッドマンは、そのゴロカからさらに車で約45分ほどのアサロ渓谷に村を作って暮らしています。ゴロカの町から村までは乗り合いのマイクロバスが運行しています。ゴロカでは、マッドマンの住む村のリーダーが待っていてくれて、彼と一緒にマイクロバスで村まで向かいます。もちろん泥のお面はかぶっていませんよ(笑)
アクセス | 首都ポートモレスビーから国内線で約1時間。アサロ渓谷は、ゴロカからさらに車で約45分の道のり。 |
備考 | ゴロカはパプアニューギニアの山岳地方の東部山岳州の州都 1年に1回、9月に行われるゴロカショー(ハイランドショー)は、パプアニューギニア最古のお祭りです。 |
歓迎の踊り「マッドマンダンス」
村に到着すると「マッドマンダンス」が始まります。まずは敵を探す偵察隊が登場。音を立てずにソロリソロリとやってきます。後ろから子どもの小さなマッドマンもついてきます(笑)火起こしの儀式をすると、奥から何人ものマッドマンが!!みんな亡霊を装っていますが、弓矢を持っていてなんとも恐ろしい感じです。弓矢でおどかしてきたり、観客席の後ろから突然現れたり、とひとしきり楽しませたあとは、みんなで写真撮影です。
泥のお面をかぶらせてもらいましたが、お、重い…!よくこんな重いお面をかぶって動けますよね。マッドマンは国内で一番メジャーなので、さぞかし観光なれしているのかと思いきや、全くそんなことはありません。みんな汗だくになり一生懸命にパフォーマンスを見せてくれます。マッドマンのお面の下は、村の子供たちや、青年、やさしいおじさんたちでした。
電気も水道もない村で暮らす部族の生活に1日密着!
1泊2日密着した村の生活をご紹介します。お昼ごろ村に到着、マッドマンダンスを見た後は、村人と一緒にムームーランチを食べます。地面に掘った穴に焼き石と、バナナの葉に包んだ肉、芋などを投入して蒸した郷土料理です。本日の寝床を確認したあと、みんなで周辺の村へ遊びに。隣村といっても歩いて30分以上はかかります(汗)村に戻り一緒に夕食の準備、電気はもちろんないので日没までに済ませます。日が沈んだ頃、みんなで床に座って夕食を食べます。夕食後のお楽しみは、村人みんなでテレビ鑑賞です。発電機につないだもので村でたった一つしかありません。
翌朝は、バナナとコーヒー(ゴロカはコーヒーの名産地でもあります)で簡単な朝食を済ませ、子供たちと一緒に水汲みに出発です!川で、水浴びや洗濯をした後、村に戻るとあっという間に2日目のお昼となりました。
心も体も軽くなるワケとは?
1泊2日、スマートフォンもパソコンもつながらない部族の村に滞在してみて、心も体もずいぶん軽くなったのを感じます。便利なものはなんにもないけれど、日本では見られなくなった生活がそこにはあります。食べ物はコンビニやスーパーで買うのではなく、森や川で手に入れます。ゲームなんかなくても自然相手に遊び、村人みんなで子供を育てます。
お腹がすいたらそこら辺の木の実を食べ、大笑いして、みんなで集まって村で唯一のテレビを楽しみます。そして3食サツマイモを食べれば、体の中もすっきりです(笑)パプアニューギニアはオーガニックフードの宝庫です!是非、デジタルデバイスから距離をおき、ストレスや疲労をデトックスしてみませんか?心も体もすっきりして、きっと本来の自分を取り戻せると思います!
まとめ
日本から約6時間半で到着する、秘境中の秘境パプアニューギニア。
時差がたったの1時間とは思えないほどの、異文化っぷり。
そこに住む人々の生活を目の当たりにすると、きっとカチカチだった固定観念も吹き飛ぶはずです。ぜひ、まだ見ぬ世界へ飛び込んでみてください!