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12月24日の夜、その姿を一目見ようと眠らない努力をしながらも想いは叶わず、翌朝枕元にプレゼントが置いてある・・・。そんな幼い頃の経験を覚えている方も多いはず。そう、誰もが憧れたサンタクロースの存在。彼の故郷である北欧フィンランドは、爽やかな夏も魅力的ですが、魔法のように美しさを増す冬こそ訪れたい国です。白銀の雪景色の中、自然の神秘や愛らしい動物、新鮮な海の幸や山の幸、そしてどんなに寒くても静かな燈のように温かいフィンランドの人々に癒される旅へ出掛けましょう。本記事で5選、後編で5選紹介します。
澄んだ冬空にかかる光の天蓋に見惚れるオーロラハント
世界中でも限られた地域でしか見ることが出来ないオーロラを目当てに冬のフィンランドへ渡航する旅人も多いはず。世界から切り離されたような闇夜に浮かぶオーロラは、印象派の画家が好んで描きそうな脆く曖昧な光で私たちを包みます。実は、全てのオーロラが肉眼で見えるわけではありません。状況によって、人の目にはうす雲のようにしか見えず、写真を撮ってみたらオーロラだったという事例もあります。
少しでも確率を上げるためには、条件の良い場所選びや、出現情報を得ることが大切です。北極圏が通るロヴァニエミをはじめ、より北のイナリやサーリセルカ等の都市を観測の拠点にすることが多いです。運良く偶然空を見上げたらオーロラが見えたなんてこともあるかもしれませんが、運は自分で掴むもの!オーロラツアーに参加した方が確率は上がります。
冬に映えるホテル?!最大限に季節を味わえる神秘空間
宿泊先でも神秘的な冬を味わいたい!そんな方には雪国ならではのこだわりホテルがおすすめです。まずは屋内でのオーロラ鑑賞を目的に造られたガラスイグルータイプの宿泊施設。寝室の屋根部分がガラス張りで、室内から空が大きく見える仕様です。寒空の下で何時間も待たずに、ベッドの中でオーロラの出現を期待できる優れもの。毎年人気なため、早めの予約が必須です!
次に注目したい場所は、スノーホテルやアイスホテルと呼ばれる、雪や氷で造られた宿泊施設です。もちろん夏は溶けてしまうため、シーズンが始まる時期に合わせて毎年造っているのです。最早、巨大な芸術作品!室内は氷点下でも一定の温度に保たれ、暖かい毛皮の布団が用意されているなど、意外と寒さに凍えることはありません。ユニークなホテルで貴重な冬の滞在を楽しみましょう!
フィンランドならでは!冬のアクティブな過ごし方
オーロラ観測が可能な地域は、静かで街の明かりも少ないことがほとんど。昼間の滞在中は暇なのでは?と思うかもしれませんが、心配ありません!勿論、美しい雪景色や冬の森、静かな湖で感性を研ぎ澄ませ、写真を撮ったり散歩したりして自然を体全体で感じることもおすすめです。それでは物足りないという方には、冬だからこそ楽しめるアクティビティに参加して体を動かしましょう!
スキーやスノーモービル、アイススケートやアイスフィッシングに加えて人気が高いアクティビティは、犬ぞりやトナカイぞり体験。このようなそりはもともと、北欧に長い歴史を持つサーミという先住民族の移動手段だったもの。雪に覆われた森を駆け抜ける時に見えるきらきらの銀世界は、きっと忘れられない体験になります。そりを引いてくれる犬やトナカイの愛嬌にも癒されます。
誰もが虜になると噂のフィンランド式サウナってなに?
サウナ発祥の地とされるフィンランドでは、多くの家庭が自宅用サウナを持ち、さらに公共サウナも存在します。フィンランドのサウナの特徴として、熱々のサウナストーンに水をかけて蒸気により体感温度を高める「ロウリュウ」が挙げられます。体の内側からじんわりと温まるロウリュウは日本でも人気ですが、フィンランドでは自分の好きなタイミングで水をかけることが出来ます。
フィンランドではどんなに外が寒くても、サウナと外気浴を交互に行います。クールダウン時は雪の上に寝転んだり冷たい湖に飛び込んだりと奇怪な行動にも見えますが、案外平気です。むしろそれがクセになり、毎日でも通いたくなる人が続出。公共サウナで男女混同の場合は水着着用となるため、用意は万全に。一度体験したらきっとあなたも本格的なサウナの虜に!
インドア派におすすめ!暖かい屋内施設を巡る旅
暖を求めて屋内施設を巡るのも楽しみの一つです。例えば教会。ヘルシンキのテンペリアウキオ教会は特におすすめです。岩山に埋まっているようなその姿は、一見教会だとは思えません。内部の壁は岩肌がむき出しになっていますが、近未来的なデザインのドーム天井と相性が良く、洗練されたダイナミックな空間を楽しめます。
屋内施設の中でも、各都市の図書館は穴場です。ヘルシンキ国立図書館やトゥルク私立図書館は、レトロな内装が魅力的!また、世界的に有名な建築家アルヴァ・アアルトが設計したロヴァニエミの図書館も空間造りが秀逸です。2018年オープンのヘルシンキ中央図書館はモダンな現代建築で、世界一の公共図書館と噂されます。文学巡りの後は、賑やかな屋内マーケットで食事やお土産探しへ!新鮮なサーモンや北欧らしいベリータルトは絶品です。
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