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1,500m前後の山々が連なり、その麓にはブドウ畑が広がる南アフリカ・ワインランド。ケープタウンから車で1時間前後の場所に位置します。17~18世紀に建てられたケープダッチ様式といわれる白壁が美しい建物と一面に広がるブドウ畑を見ると、ここはまるでヨーロッパの田舎にいるような錯覚に陥ります。しかし、ここは間違いなく、アフリカなのです。
そんなワインランドには3つの町があります。ワインランドの中心ステレンボッシュ、御影石の山が真珠のように輝くように見えたことから地名がついたパール、そしてこの極上ワインとグルメの町フランシュフックです。ここではそんな魅力的なフランシュフックを紹介したいと思います。
フランス人によって作られたフランシュフック
1688年に入植したフランスから逃れてきた新教徒ユグノー派の人々たちによって切り開かれたのがフランシュフックです。彼らにより南アフリカのワイン造りは発展しました。
フランシュフックには約40ほどのワイナリーがあります。またアフリカを代表するグルメの町でもあります。洗練されたフランス風の料理を出す店が多いです。
ここでは1泊ゆっくりホテルに滞在しとワインや美食を楽しむのがオススメです。
治安のよくない南アフリカですが、フランシュフックの田舎町ではそんなに心配ありません。小さな町ながらメインストリートのユグノー通り沿いに数々のレストラン、カフェ、ワインショップなどが並んでいます。
フランシュフックはグルメが全てではありません。ここではショッピングも楽しみの一つです。モードとアフリカン・テキスタイルを上手に融合させたブティック、アートギャラリー、木やフレンチ・リネンを使った雑貨屋など、素敵な店も多く、南アフリカ指折りのおしゃれな街だとも言えるでしょう。
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まずはワイナリー巡りを楽しみましょう
フランシュフックではワイナリー巡りは必須です。私は南アフリカにある600ほどあるワイナリーの中でもトップ・ワイナリーの名声の高いブーケンハーツクルーフのワイナリーを訪問しました。天才と呼ばれるオーナーのマーク・ケント氏が造るワインは、力強さと果実味が豊かだと感じます。
ワイナリーの名前の由来は、「ブーケンハーツ」(現地の言葉、アフリカーンス語で「土着のブナの木」を意味する)から来ています。このワイナリーのトップ・レンジのラベルには、この木で作られたケープ・オランダ様式の「7つの椅子」の絵が描かれています。これこそ、超希少ワインです。
ブーケンハーツクルーフのワイナリーの見学は時間が決まっていますし、人気ワイナリーのためか予約も取りにくいです。しかもワイナリーの見学の説明は早口の南アフリカ訛の英語で聞き取りにくいなどの難点もあります。
とはいっても超希少ワイン「7つの椅子」シリーズが試飲できたのはよかったです。
このワイナリーではあまり販売をしていないようで、日本でも知られる甘口ワインはおいていませんでした。ワインが必要な人はフランシュフック市内のブーケンハーツクルーフのワインショップで買わないといけないのは不便でした。
フランスのオーベルジュのようなホテル、ル・カルティエ・フランセ
南アフリカというと、オランダ系のボーア人が大量に入植した歴史がありますが、フランシュフックとはフレンチ人地区という意味でフランス風。他の町とは異質でフランス・プロヴァンス風な面影を未だに残しています。
そんなフランス風の町フランシュフックにふさわしいホテルがル・カルティエ・フランセです。まさフランス・プロヴァンスにあるようなオーベルジュです。
フランシュフックの街中にあり、ホテルはメインストリートのユグノー通りに面しています。ロケーションもバツグン。
ホームステッドと呼ばれる建物を改装した邸宅風のホテルはエレガントでスタイリッシュでムードがいっぱいです。
私はジュニア・スィートで予約したのに、チェックイン時に、広々とした「FOUR QUARTER スイート」に無料でグレードアップされました。お部屋は100平米以上。リビングルームとベッドルームがあり、最高の雰囲気です。これはラッキー。
しかし喜んだのもつかの間。シャワーを使うと、しばらくはバスタブにお湯を張っても途中で水に変わるというバスルームに問題点が。ホテルのスタッフになおしてもらったけれど、解決しません。結局シャワーを使うときはしばらくバスタブにお湯をはれませんでした。
部屋が無料でグレードアップされたので、仕方ないがないか。あまり文句もいえませんでした。
施設名 | ル・カルティエ・フランセ |
住所 | Corner of Berg and, Wilhelmina St, Franschhoek, 7690 |
TEL | +27 (0) 21 492 2222 |
公式サイト | https://leeucollection.com/SA/le-quartier-francais |
イノベーティブなレストランもあり、さすがグルメの町
フランシュフックでの食べ歩きではまずカジュアルなビストロ「フレンチ・コネクション」をオススメします。何世紀にもわたるフランスの伝統があるここフランシュフックで、フランスのセンスで作る料理をカジュアルなビストロ価格で楽しめます。メニューはセットメニューではなく、アラカルトで選べます。もちろんここでは南アフリカワインもお手頃価格で楽しめます。町もど真ん中近くにあり、観光客や地元の人に人気でいつも混んでいますので予約は必須です。
実は南アフリカ全土は電力供給不足で停電が起きることがよくありますが、このレストランは
強力な自家発電機があるので夜も明かりが消えることはありません。
もう1軒のオススメレストランは「ル・カルティエ・フランセ」内にあるカジュアルレストラン「プロチジェ」です。たまたま到着した日のディナーはメインダイニングの「エピセ」が休みなので、何も考えずにこのレストランをチョイスしましたが、レベルの高さに驚きました。
オープンキッチンでモダンで洗練されたインテリア。サービスもしっかりしています。ここの料理はフレンチ、イタリアンとアジア料理がクロスオーバーしたイノベーティブな料理です。アミューズと出し方も今風で東京にあっても不思議ではないレベルの高さ。こんなレストランがアフリカの片田舎にあるなんて、本当にびっくりです。
韓国風スパイス・コチジャンを使ったり、アジア料理の食材を豊富に取り入れたフレンチです。満足しました。
日本のレストランのグラスワインって、量が少ないこともありますが、さすがワインの国、南アフリカ。グラスワインでもグラスに並々と注いでくれたことも大変気に入りました。
まとめ
いかがでしたか?アフリカの旅というとサファリとか大自然とかが中心になりますが、こんな旅の楽しみ方もあるのです。美食とワイン、こんな体験ができるのも、南アフリカの魅力なのです。