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私がこよなく愛するボツワナのオカバンゴ・デルタへと旅立ちました。今回は4度目の訪問です。南部アフリカのボツワナにある、15,000平方キロの巨大な湿地帯オカバンゴ・デルタ。そのうちの3分の1がモレミ動物保護区に指定されています。
サファリドライブが楽しいのはなんといってもモレミ動物保護区なのです。ライオンにヒョウ、ハイエナに象、バッファローなどなど、サファリ好きの旅人なら誰もが出会いたい動物がいっぱい。今回は、そんな極上といってもいいサファリを体験できる、モレミ動物保護区の魅力についてたっぷりとご紹介いたしましょう。
モレミ動物保護区とはどんなところ?驚きの幕開けとは?滑走路にキリンが・・・・!!!
今回のモレミ動物保護区の旅は驚くべき出来事で幕を開けました。ボツワナのオカバンゴの拠点マウンを飛び立った小型機が、モレミ動物保護区のチーフズキャンプの滑走路に着陸する寸前のこと。前方を見るとなんと滑走路のど真ん中にキリンが1頭、”きょとん”として、こちらを見ています。サバンナの真っただ中に作られたランウェイなので動物が紛れ込んでくることもよくあるのですが、キリンが真正面に立っていたのは初めてのこと。「あーもうだめだ、ぶつかるー!!」そう思った寸前に機は上空へと飛び上がりセーフ。パイロットは冷静沈着でした。ぐるりと2周ほど上空で迂回して、その間にキリンは逃げて行ったので無事、着陸に成功しました。
秘境の空港ならではのエピソード。これもモレミ動物保護区の日常なのです。
残念ながら、キリンのスレスレ真上を飛び越えた小型機の様子を写真に撮ることはできませんでした。
私も乗っていたもので・・・・
ボツワナで最高のサファリスポットがモレミ動物保護区です。まさに野生動物の楽園とか地球最後の楽園という呼び名が付くほど、多くの動物たちに出会えるこの広大なサバンナ。オカバンゴデルタの中の3分の1ほどの面積を占めるモレミ保護区は、湿地帯として水の多いオカバンゴの中でも乾燥したエリアで、サファリドライブが楽しく充実しているのも特徴でです。
施設名 | モレミ野生動物保護区 MOREMI GAME RESERVE |
モレミ動物保護区への行き方
日本からボツワナのオカバンゴ・デルタに行く際は、まず南アフリカのヨハネスブルクへ飛びます。ここは香港経由やドバイ経由、シンガポール経由などいろんなルートがあります。ヨハネスブルクからは国際線のフライトでオカバンゴ観光の拠点となる街マウンへ。所要1時間40分ほど。
マウンからモレミ保護区へのフライトはチャーターの小型機となります。オカバンゴ自体水が多い湿地帯なので、車でアクセスすることができない場所が多いからです。小型機なので、滞在するロッジの最寄りのエアスリップまで直接飛ぶことができて便利です。
サバンナに滑走路のランウェイを作っただけのシンプルな空港です。なので冒頭のようなサプライズ、動物のお出迎えなんかもあり得るのです。
ちなみに小型機ですから大きなスーツケースは積み込めません。大きいものは布製のスーツケースも不可です。ソフトなスポーツバッグなどを用意して、滞在中必要な着替えなどは前夜に詰め替えておくことが必要でしょう。不要なものはスーツケースごと空港のエアラインのオフィスで預かってくれるので安心です。
モレミ動物保護区のサファリが世界のほかのサファリスポットと違う点はなに?
モレミ保護区でのサファリは、オープンサファリカーに乗ってのゲームドライブ(サファリドライブのことは、英語ではゲームドライブといいます)が主流です。デルタのサファリはもっと水が多いので、モコロという丸木舟に乗って水辺のサファリもするのですが、モレミ保護区では、広大なサバンナを縦横無尽に走り回って動物を探します。
国立公園のような規制の厳しいサファリではなく、また、多くのサファリカーが、1匹のライオンに集まってくるという混み合ったサファリとは全く無縁のサファリができるのが、モレミ保護区です。
プライベートコンセッションと呼ばれる広大なサバンナでサファリができるのは、そこにあるサファリロッジのゲストのみだから、広いサバンナを独占できる気分です。モレミ保護区にあるサファリロッジの滞在費は、他の国々のサファリロッジに比べて高めではあります。でもその価値は大いにあるのです。
静寂の大自然の中で、ありのままの野生動物の姿を真近で観察できる楽しみ!
さえぎるもののないオープンサファリカーに乗って、風を受けて心地よく開放的な景色を満喫できます。サファリカーの椅子の高さは後ろの方が高くなっており、他のゲストと混載の時も、前後の幅が広くて座りつつ動物の写真を撮ることができて快適なのです。
モレミ保護区では地上最後の楽園の名の通りすごいシーンが待っている
オフロードを好きなように駆け抜けるサファリカー。それは時には川も渡ります。サファリロッジの専属ドライバーガイドさんはベテラン揃いです。そのエリアの動物のことを熟知しているから、大物と呼ばれる肉食獣などを見つけてくれる可能性も高いのです。通常はエアスリップに迎えに来てくれたガイドさんが、滞在中のサファリで最後までずっとお世話してくれるのが一般的です。
「今日は何が見たいですか?」と聞かれて、ライオン、ヒョウ、ハイエナ、ワイルドドッグ!などとリクエストをします。滞在中に願いがたくさんかなって楽しいサファリができたら、別れ際にチップを弾んであげましょう。
広大なサバンナで動物は日々移動します。それを探すゲームドライブは、熟練の知識と技が必要です。ベテランのドライバーガイドさんは経験を生かして、道に付いた動物の足跡を見ながらその居場所を探していきます。たとえばその足跡を頼りに、ヒョウが好きそうな木をチェック。獲物の肉がぶら下がっていたら、1時間後に戻ってくるとそこにヒョウも戻っていたり。
私は大きなイボイノシシの肉を咥えたヒョウが、テクテク歩いて木の下へ。そして華麗にジャンプして木の上に上るシーンをまさに目の前で目撃できたのです。今まで撮れたことのないような貴重な衝撃映像ゲットです!
サファリカーでの心配りやサービスあれこれ
サファリロッジで早朝、軽い朝食を食べてからゲームドライブに出発。朝陽が昇って明るくなってきたら、動物たちも朝の散歩をしていたり。涼しい時間帯はたくさんの動物に出会えるチャンス。季節によっては(乾季の7月8月と9月前半)早朝はとても冷え込みます。そんな時はサファリカーにフリースのブランケットなどが用意されているので安心です。風が直に当たるオープンサファリカーなので、寒がりの人向きにポンチョ風除けが用意されていたこともあります。
前の席に座れば、ガイドさんの双眼鏡も時々貸してもらえるので便利です。虫よけスプレーも車に積んでくれていることが多いです。
この間泊まった高級サファリロッジの車では、なんと「ネイチャートイレセット」まで用意してくれていました。ペーパーとそれを捨てる紙袋、消毒スプレーなど。これには驚きました。
午前中、サファリを満喫した後は、サバンナの真っただ中でモーニングコーヒータイム。コーヒーと自家製マフィンなど。夕暮れ時はサンダウナーというサービスも一般的です。好みのドリンクを飲みながらサバンナに沈むサンセットを楽しむひと時です。他のサファリカーも人もいない、静かなサバンナの中で、静寂の中で鳥や野生動物の鳴き声だけが響いています。スナックなどつまみながらワインを飲んで、ガイドさんとの話も楽しいのです。
ほろ酔い加減でオレンジ色に染まる地平線を眺める、私はこの時間が大好き。
まとめ
今まで、モレミ保護区のロッジはいろいろ泊まった経験がありますが、どこでもその動物の種類の多さと見られるシーンの迫力に驚かされるばかりです。ほかのどの国でも出会えなかったシーンも数多くありました。
今回は初めて泊まるチーフズアイランドというロッジで、ベテランのガイドさんがいろんな動物を見せてくれました。ヒョウが肉を咥えて木に登るシーンやライオンが肉にかじりつくシーン、ハイエナがジャッカルとハゲワシと一緒に肉を取り合うシーンなど、かなり衝撃映像の動画も撮ることができました。どんなロッジでどんなサファリができたかの詳細は、「究極のサファリロッジチーフズキャンプ」の記事をご覧ください。