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1994年ジェノサイドが起こったアフリカのルワンダ。この国は悲しい過去から立ち上がり、今や奇跡の復興を遂げています。悲劇のあとルワンダ政府は「アフリカのシンガポール」になろうという方針を掲げて、インフラ整備や環境向上などに力を入れました。実際にルワンダの街は美しい状態が保たれています。IT立国を国家戦略に位置付けた政策により、世界でも最もITの活用促進に成功したといわれるルワンダは急成長し、アフリカの奇跡の国といわれています。そんなルワンダの首都キガリのおすすめ観光ポイントを、ここで紹介したいと思います。
キガリ虐殺記念館/Kigali Genocide Memorial
キガリで忘れることのできないのがルワンダのジェノサイド(大量虐殺)。現代の悲劇というべきこの虐殺は1994年に起こり、約80万人もの人々が犠牲になりました。繰り返してはならない人類の記憶について学ぶことができるのがキガリ虐殺記念館です。
まずは虐殺された人々が埋葬されている庭をまわります。美しいバラが咲いていたり、その光景は平和そのもの。建物に入ると一変します。
恐ろしい歴史上の出来事が明確に展示物として語られているのです。歴史上の話といっても、わずか30年前の出来事、新しすぎる話に改めて驚かされます。
この場所の訪問は私たちが再度平和について考える重要なきっかけを作ってくれること思います。キガリの観光の必見の場所です。
記念館の入場は無料です。希望なら有料で日本語ガイダンスの機械を借りられます。いずれにしろ、いくばくかの寄付をしたいものです。
施設名 | キガリ虐殺記念館/Kigali Genocide Memorial |
入場料 | 無料 |
公式サイト | http://www.kgm.rw/ |
『ホテル・ルワンダ』映画の舞台 オテル・デ・ミル・コリンズ
オテル・デ・ミル・コリンズは、まさに映画『ホテル・ルワンダ』の舞台となったホテルです。実在のマネージャーが、1994年に起こったルワンダ・ジェノサイド(大量虐殺)を救ったという逸話に基づいています。ここで救われた命は1000人に上るともいわれています。
現在もオテル・デ・ミル・コリンズは営業しています。4つ星のスーペリアクラスのホテルです。大きなプールがあり、丘の上にありキガリの街を眺望でき、環境がいいです。館内にはアフリカンアートが展示され雰囲気もいいホテルです。
「ホテル・ルワンダ」の映画を観た人にとっては,特別な思い入れを感じることでしょう。宿泊しなくてもランチを取りに行ったり、お茶を楽しみに行くのも一案かと思います。
施設名 | オテル・デ・ミル・コリンズ/Hôtel des Mille Collines |
公式サイト | https://millecollines.rw/ |
パワフルなローカルマーケット
民芸品など、たくさんのお土産物屋がひしめくように立ち並ぶキガリのローカルマーケット。ひとつひとつの品がとても狭いスペースにぎっしり並べられています。アフリカらしいカラフルな品々。まるで色の洪水みたいで圧倒されます。
車を降りてマーケットへ向かおうとすると、店の客引きが3人、4人と次々に現れ
「うちの店へぜひともどーぞー」と声をかけてきます。興味を示したら、それこそ大変。お店のスタッフがこぞって商品を見せてくれます。
小さなかご風のお皿が気に入りました。お土産にちょうどいい。フルーツやお菓子を乗せたり、いろいろな用途がありそうで重宝できそう。値段交渉すると、みるみるうちに半値以下になりました。インドと比べると、意外とあっさり値引きしてくれました。・・・と、いうことは交渉はまだまだ甘かったかもしれません。隣のお店ではエコバックも購入しました。
人々に取り囲まれてぎっしりというマーケットの中。細い小路を抜けて買い物終了。感想は?実にパワフルなマーケットという一言に付きます。
とにかく楽しいので、このマーケット訪問はオススメです。
イネマ アーツセンター
1920年設立のイネマ・アーツセンターには長い歴史があり、現代アートからアフリカの伝統芸術まで、キガリでもっとも多くのアフリカンアートに触れられるギャラリーです。ルワンダにはクリエイティブなアーティストがたくさんいるようですね。
カラフルに塗られた壁と屋外のオブジェも、ペイントされた車とかのアートもミュージアムっぽいです。
館内に入ります。2階建ての建物の壁がアフリカンアートで飾られています。大きい絵は抽象画も多いですが、どれもがカラフルでパンチがあり、アフリカらしい作品ばかりです。
2階のテラスから外を眺めると緑の風景が広がります。ここは入場料を取られないので気軽に立ち寄ることができます。
施設名 | イネマ アーツセンター/Inema Arts Centre |
キガリ・スラムツアー
真に人生を豊かにするのはモノより体験です。居心地の良い日常に少しだけサヨナラして、よりタフな自分になってみたい。そんなプチ冒険の旅をしてみませんか?
プチ冒険のオススメはキガリのスラム訪問です。スラムではそこに住むママさんのお宅を訪問するのです。当たり前の観光ではない、地元の人の家を訪問って貴重な体験です。
キガリにあるスラムは月に1回、国が清掃を行うため比較的きれいで安全なスラムになっています。スラムというと危険というイメージですが、ここではそんなこともないようです。
とはいってもスラムの訪問は地元スタッフの案内が必要です。今回案内してくれたのはスラム出身で6歳まで暮らしていたという25歳の女性です。彼女のママさんに会いに行くのです。細い悪路をまがりくねって歩きママさんの家へ。
ママさんは45歳。狭い洞穴のような住宅に暮らしていました。蚊帳をかけたベッドしかありません。すぐ隣にも住人が。家族かと思ったけれど他人らしい。どうやら一人暮らしをしているのです。水道は通っていない。野菜は畑で作っている、肉を買うお金はないといいます。その後もう1軒の家庭も訪問。2軒とも明るい歓迎を受けました。
IT立国・奇跡の国と言われるルワンダで、明るい側面だけでない現実をつぶさに体験できました。
まとめ
いかがでしたか? アフリカの都市は年々治安が悪くなり危ないです。しかし奇跡の国、奇跡の復興をしたルワンダのキガリはまだ治安はいい方です。
そんなキガリでまずは現代史の悲劇 ルワンダのジェノサイドをキガリ虐殺記念館で知る必要があります。行く前に映画「ホテル・ルワンダ」は必ず観ましょう。
そしてキガリでしかできない体験型のプチ旅行にトライしてもてはいかがでしょうか?