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動物との触れ合いのひとときは何よりも癒される時間です。とは言っても犬や猫ではありません。チーターやボノボやゴリラやチンパンジー。ライオンやサイ、ユニークなお猿さんもいます。アフリカには、ちょっと簡単には出会えない動物たちが野生に近い状態で育てられている保護区やホテル内の孤児院などがあります。またアジアでは象やオラウーランなどとの触れ合いもできます。今回は世界で選りすぐりの動物との触れ合いスポットをその1とその2の2回に分けてご紹介します。
動物孤児院があるマウントケニア・サファリクラブ(ケニア)
登山家やトレッキング愛好家の間で人気の高いケニア山。その麓に位置するホテル、マウントケニア・サファリクラブは、広い敷地を持つ優雅なコロニアルスタイルの名門ホテルです。赤道直下にあっても高度があって年中冷えるため、室内には暖炉もあり、敷地内には温水プールがあります。サービスもよく、グルメのお食事も出るので人気が高いホテルです。
ここでの名物はホテルの敷地内にあるアニマル・オーファネッジ(動物孤児院)。親とはぐれた動物の子供を集めて育てているのです。レンジャーさんに案内してもらい、放し飼いのダチョウや陸カメ、コロバスモンキーやバッファローの赤ちゃん、ハーテビーストに小さなピグミーカバなど愛らしい動物たちと触れ合いが楽しめます。あまりにも楽しいので動物孤児院目当てに私は2回もこのホテルに泊まりました。ところが近年、なんと大好きなチーターが投入されたのです。チーターと触れ合って写真が撮れるのです。これは3回目行かないとなりません。
チーターと触れ合える「シュクドゥ・ゲーム・ロッジ」(南アフリカ)
南アフリカのクルーガー国立公園の私営保護区にあるシュクドゥ・ゲームロッジ。チーターとの触れ合いを求める人にイチ押しのロッジです。孤児の動物を育て自然に戻すプロジェクトをしているユニークなロッジで、朝はチーターと一緒にウォーキングサファリを楽しみます。ホテルの敷地内で家族同然に暮らしている3匹のチーターの子供たち。ホテルのスタッフがチーターたちを呼んできてくれます。機嫌がよければ一緒に歩いたり、遊んだり、写真を撮ったりが可能です。(野生なので確実ではありませんが)
首輪をしていてペットのように物静かなチーターは、人に危害を加えることなどありません。でも食事タイムになると、「外食」にでかけ、ちゃんと自力で餌を確保するおりこうさんのチーターなのです。
ちなみにこのロッジでは、早朝のウォーキングタイムの後、通常通りサファリドライブは1日に2回してくれるので、運がよければライオンやいろんな野生動物に出会うことができます。ただしこちらの方は触れ合いは危険なのでできません(笑)
人間に最も近い類人猿ボノボの保護区(コンゴ民主共和国)
コンゴの名が付く2つの国が中央アフリカに存在しています。大きい方は首都がキンシャサのコンゴ民主共和国。キンシャサの郊外車で1時間半のところにあるのがボノボの保護区「ロラ・ヤ・ボノボ」です。
世界中でここにしか生息していないピグミーチンパンジーことボノボ。チンパンジーを小さく細めにして、顔がもっと黒いボノボは、人間にもっとも近い類人猿と言われています。
熱帯雨林に包まれた大自然の中、チンパンジーやゴリラとは一緒に暮らすことができないので、他の動物とは隔離された2kmにもわたるフェンスの中でボノボだけが暮らしています。ジャングルの遊歩道を延々と歩きながら、フェンス越しにたくさんのボノボと出会います。2足歩行が得意で、頭のいいボノボの子供たちとのやり取りはフェンス越しでも楽しいもの。
運が良ければボノボの孤児院で愛らしい赤ちゃんが見られるかも。ボノボの赤ちゃんは人間が抱っこして哺乳瓶でミルクをあげないと死んでしまうそうです。まるで人間の赤ちゃんみたいでびっくりです。
ローランドゴリラの保護区 (コンゴ共和奥)
2つのコンゴの小さい方の国は首都がブラザビルのコンゴ共和国。この国ではブラザビルから北へ約140kmに位置するゴリラ保護区「レジオ・ルーナ・ゴリラ保護区」が必見です。低地ゴリラであるローランドゴリラの姿を自然な状態で見学できる熱帯雨林の中にある保護区です。かなり辺鄙な土地柄ここを訪れる観光客は極めて少なく、手つかずの自然がそのまま残されているのも魅力です。
私が行ったときはゴリラの子供たちに哺乳瓶のミルクを与えるシーンを川越しに観察できてラッキーでした。大きなオスのゴリラがドラミングと呼ばれる胸たたきポコポコを披露してくれ、その音が森に響き渡っていたのも印象的でした。道中の素朴なマー村の様子や、まるでクレーターのように壮大な緑の風景の中に突然現れる神秘的な青の湖も見学できて充実したプランでした。
カクマガ・チンパンジー保護区でチンパンジーに出会う(シエラレオネ)
西アフリカの知られざる国シエラレオネ。世界の最貧国とか不名誉なキャッチコピーが付いたりしていますが、行ってみると自然も豊かで面白い国でした。動物好きなら足を延ばしてほしいのがチンパンジーの保護区「タクガマ・チンパンジー保護区」。
広大な保護区の中には100頭を越えるチンパンジーがより自然に近い形で暮らし、餌も与え病気になったら治療もしてあげるので、1頭につき年間で経費が1000ドルもかかるのだとか。とっても大切にされているのです。確実に人間よりお金がかかっています。
米や野菜にフルーツなどレンジャーさんは自分達が食べる食事と同じものをチンパンジーにも与えています。フェンス越しとはいえかなり近い距離で彼らを観察できるのは楽しいもの。森で雄たけびを上げるチンパンジー。何やらお話ししているようにウォッウォッと鳴くのもいます。ジャングルジムのような子供たちの遊び場もあります。たまにいたずらで土の塊をこちらに投げつけてくる悪ガキもいるので要注意です!