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ロイサバ動物保護区と言えばスターベッドで有名です。夜、サバンナの真っただ中で星を眺めながら眠れるスターベッド。これはナチュラル感あふれる体験です。
でもロイサバはスターベッドだけが魅力の保護区ではありません。私営保護区なのでオフロードを走り回って動物に近付ける、ケニアでは数少ない恵まれたサファリができるスポットなのです。サファリカーが少なくて混雑しないサバンナで動物を独占できる幸せもここならでは。
スターベッドに加えてラグジュアリーで快適なテンテッドキャンプなど、3つの個性的なロッジの素晴らしさをご紹介しましょう。
スターベッドでワイルドなステイ体験
前回私がロイサバに滞在したとき、スターベッドの設備は今より随分サバイバル感にあふれたものでした。電気も水道も何もない、まさに1泊することが「サバイバルした」と称されるほどだったのです。
シャワーもバケツでお湯を流し込んでくれるバケットシャワー。ランプ生活でベッドのあるベランダ部分は壁もなく屋根もない。その代わり、ワイルドなサバンナの中にポツンと存在するシンプルな一夜が、何物にも代えがたい体験となったのです。動物の鳴き声が直に聞こえてくるベッドは、高床式で動物に襲われる心配はないけれど湯たんぽの暖かさを頼りに星を見て眠り、朝は真っ赤に染まるサバンナの朝陽をベッドから呆然と眺める感動がありました。
今回改装されたスターベッドを再訪してみたら、随分設備が良くなっていました。蚊帳の張られたベッドはそのままですが、電気もありホットシャワーも出るようになって、なんとwifiまで通っているのです。スターベッドの形状などは変わらないので、以前より快適な環境でスターベッドが楽しめるようになったわけです。これならハネムーンで滞在するのにも最適です!
以前は下から木の階段で上に昇っていたのが、今は渡り廊下を歩いて部屋に向かうように変わりました。
食事もダイニングルームで他のゲストと一緒に長いテーブルで取る方式になっていました。いろんな国のゲストとの出会いも楽しみです。
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ラグジュアリーなテンテッドキャンプ
今回はこのテンテッドキャンプに2泊しました。同じロイサバにあってスターベッドと同系列なので、通常はスターベッドとの組み合わせで1泊ずつするプランが一般的でしょう。
ナチュラル感あふれるテントロッジはゆとりのスペースでベランダも広々。サバンナを見下ろせる眺望の良さは格別です。
バスルームはお湯もしっかり出るシャワーが便利です。Wifiは電波もしっかりしていて優秀です。レストランにいるときでも部屋にいるときでもwifiがほぼ完璧です。電話はなくて、部屋にいるときはレセプションと無線機で話すのも楽しいです。美味しい水もふんだんにあって困ることはありません。
早朝、モーニングコールの代わりにスタッフが起こしに来てくれて、その際にコーヒーや紅茶のサービスも。食事の際の飲み物もほぼインクルーシブ。普通のハウスワインやビールももちろん無料。ランドリーサービスも無料で、朝に出せばその日の夕方までにきれいに仕上げてくれます。
嬉しいのは食事のレベルも高いこと。こんな辺境のサバンナに来ていると思えないほどの美味しい料理が出るのです。ちゃんとしたシェフがいるためのようです。
ディナータイムはバルコニーの屋外スペースで星空を眺めつつキャンドルライトのディナータイム。そんな楽しみはサファリロッジならではでしょう。
ちなみに2019年には3番目の「ロイサバ ロドスプリングス」もオープン。8部屋の最も高級なロッジでやはり眺めが抜群に良くてスタイリッシュでモダンなテントです。敷地内にクドゥが棲んでいるのも面白かったです。
オフロードサファリで動物に近づける
ケニアではマサイマラ動物保護区でも、オフロードサファリはほとんど認められません。よってヒョウやチーターが遠くにいるのが見つかっても、なかなか近づいていけないエリアにいることも多いのです。でもここロイサバ動物保護区では、私営保護区ということもあって道路を外れて走行できるので、動物に近付いて行けるメリットがあります。このことは本当に大きい魅力です。
ロイサバはプライベートコンセッションのように、サファリカーの数も少ないというメリットがあります。ロッジのサファリカーしか走行できないエリアとなっているため、混雑しないのです。ケニアやタンザニアのサファリで、1匹のライオンやチーターに何十台のサファリカーが集まって取り囲む、なんていう風景はここでは無縁です。サファリカーに出会うことも少なくて、サバンナも動物も独占している気分が味わえるのです。
226㎢もの広大な保護区内にロイサバ系列の3つのロッジのサファリカーだけしか走らないし、同じ道には一度に3台までの走行と決まっているのです。
オープンサファリカーは開放的でサービスも完璧
ケニアでの一般的なサファリで利用するサファリカーは、天井が開くタイプのサファリカーです。でもここロイサバのサファリカーは屋根のないオープンサファリカーなので、ケニアじゃないみたいな開放感が味わえます。
他のゲストとジョイントする際も、椅子が段差になっていて後ろの方が高くなっているため、他のゲストが邪魔に感じることもありません。
ここのロッジのサファリカーはサービスもいいので、ペットボトルの水はいつもクーラーボックスに常備されています。寒い朝や夕方にはブランケットも用意してくれるので安心です。
虫除けスプレーも、いざという時の薬箱なども常備してくれています。
また嬉しいのがネイチャートイレ用品!サファリの途中にトイレに行きたくなったら、危険な動物のいない場所でサファリカーを停めてくれるのですが、その際に使うトイレットペーパーとそれを入れる紙バッグ、ウェットティッシュ、消毒液など。ここまで気配りのできるサファリカーは珍しいほどでしょう。
また私が一番好きなのがサンダウナータイムです。夕暮れ時に車を停めてサファリカーから降りてサバンナに沈む夕日を鑑賞しながら、ワインやビールなどを飲ませてくれる時間です。気の利いたスナックを用意してくれてワインも美味しい幸せの時間でした。
フライト移動でラクラク
ナイロビから国内線の小型機で直行だと50分ほど。私の乗ったフライトはロイサバの後、ケニア山などのあるナニユキに飛ぶようでした。
車で走ると道も悪く長時間かかるけれど、フライトで往復するので疲れないし、高級なロッジのスタッフによる、送迎からすべての滞在中のお世話を受けることができて安心です。
ロイサバ動物保護区と一緒の旅行でマサイマラ動物保護区へも行く予定なら、フライトで直行便のマサイマラ行きに乗れるケースと、ナイロビに一旦戻って車でマサイマラへ向かうケースがあります。
私は今回ロイサバの後にオルペジェタ動物保護区(スイートウォーター動物保護区)へ向かったので、ここへはロイサバから車で4時間半ほどかかりました。
マサイマラにはいない動物や印象に残るシーン
ロイサバのガイドさんはプロフェッショナルです。私の滞在中にガイドしてくれたのが、ゼヒールさんという男性で親切で丁寧な英語ドライバーガイドさん。
ロイサバで印象に残ったサファリシーンとしてはこんなものがありました。
★チーターと象が水辺で2ショット。
★象の赤ちゃんが死んでしまった時、死骸を狙うジャッカルを追い払うお母さん象。昼間に見たシーンだったけれど夕方行ってみるとまた同じ場所で赤ちゃんを守るようにお母さん象がいたのです。
★その赤ちゃん象の死を悼むように象のファミリーが集まってきました。
★ハネムーン中のライオンのカップルが1週間ずっと同じ場所にいるとかで、子作りだけが唯一の目的だとガイドさん。目の前で交尾シーンも目撃!すさまじい雄ライオンの形相が印象的でした。
ロイサバで見た動物は他にもいっぱい。サイ、ゾウ、キリン(マサイマラにはいないアミメキリンです)シマウマ(これもマサイマラにはいないグレービーゼブラとマサイマラにもいるコモンゼブラの両方)イボイノシシ、ディグディグ、インパラ、ウォーターバック、クドゥ、ハイエナ、ハイラックスバブーン等々。
ヒョウとワイルドドッグはいるのですが、今回は見ることができませんでした。
まとめ
今度ケニアへ行くときはサファリにこだわりたい。そんな風に考えて場所選びをしている方にイチ押しなのがこのロイサバ動物保護区です。
ここの魅力についてわかっていただけたでしょうか?
スターベッドとテンテッドキャンプのコンビネーションは、かなりのサファリ通の人でも満足できるサファリライフが楽しめます。そして初心者のハネムーナーの方にもお薦めしたいロッジなのです。