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世界遺産人気ランキングで上位にあり、日本からは比較的行きやすいアンコール遺跡。ベトナムやタイで乗り継いでその日の夕方には遺跡のあるシェムリアップに到着します。
アンコール遺跡と言ってもシェムリアップ地域だけでその遺跡の規模は東京23区と同じ広さ。ここでは中心となるアンコールワットとその周囲の遺跡、及び少し足を延ばした遺跡をご紹介いたします。(2023年3月視察)
【定番】まずは誰もが訪れるアンコールワット
シェムリアップに訪れた観光客が100%見に行く遺跡がアンコールワット。5つの塔を持つ12世紀初期に建てられたヒンドゥー教寺院です。アンコールワットはクメール語で「都の寺院」の意味を持つ王の権力の象徴であり、死後に住む為の寺院でした。回廊に描かれたラーマーヤナや、マハーバーラタの物語、天国と地獄のレリーフはぜひゆっくり見てみてください。また密林を見下ろせる第三回廊は仏教の日は入場出来ませんのでご注意を。
朝4時半に出て、アンコールワットで日の出鑑賞もおすすめです。暗闇の中、懐中電灯の明りを頼りに日の出スポットへ。時間と共に空の色がだんだんとオレンジ色に変わり、最後にはアンコールワットの塔の後ろから太陽が徐々に上がる様は、言葉を失うほど美しいんです。
【定番】大きな都アンコールトムとタプローム
アンコールワットの北にある城壁に囲まれた王都アンコールトム。アンコールワットと共に訪れる1日観光では午前中に訪問する遺跡です。中心にあるバイヨンでは微笑む優しい顔の四面仏頭に癒やされ、回廊のレリーフに描かれるストーリーも楽しみましょう。その他、王宮跡、象のテラスなど数カ所の遺跡がありますが、参加するツアーによって見学する内容は変わります。
また、その周辺にある映画の舞台にもなった遺跡、タプロームも必見です。この遺跡では巨大な榕樹(スポアン)が絡みつき遺跡を徐々に飲み込んで行く姿に、自然の驚異を感じずにはいられないでしょう。
【郊外】近郊で外せない遺跡ベンメリア
アンコールワットから東へ約50キロ、天空の城ラピュタの舞台のモデルとも言われる密林に眠る遺跡ベンメリア。いまだ瓦礫が積まれたままになっており、見て回るには遺跡の上に組まれた木の歩道を歩く事になります。
アンコールワットと類似点も多いことから「東のアンコール」とも呼ばれています。回廊にはラーマーヤナの一節や神々と阿修羅の綱引き乳海攪拌などのレリーフも残り、様々なストーリーを瓦礫の中から見つけながら歩くのも楽しいものです。
【郊外】密林を見下ろすピラミッド型遺跡コーケー
10世紀初頭アンコールワットに先立ち建てられたレンガ造りの寺院遺跡が集まるコーケー遺跡群。広い範囲に遺跡が点在しているので車での移動が必須です。シェムリアップからは2時間半ほどかかるので、ツアーで訪れる事をおすすめします。
レンガで建てられたコーケーの遺跡は外壁を漆喰で塗られていた事もわかっており、当時は白亜の美しい建築だったことがうかがえます。
いくつかある遺跡の中でも注目したいのが高さ35メートルのピラミッド式寺院プランです。以前は急な階段で上がる事は出来ませんでしたが、今は脇に木製の階段がつくられ頂上まで上がれるようになりました。頂上からは遺跡を囲む木々が見渡せ、気持ちがいいものです。
ここのプラン遺跡の入口には簡単な食堂もあり、暑い中歩き疲れたらアンコールビールでひと休みも出来ます。
【郊外】時間があるなら足を延ばしたいプリアヴィヘア
シェムリアップから車で3時間半、タイとの国境の山の上に建つ遺跡プリアヴィヘア。昔からタイとの覇権争いが絶えず、度々観光が出来なくなる遺跡です。シェムリアップ市内から少し離れているのでまだ外国人観光客も少なく、リピーターにおすすめ。遺跡は山の上なので、麓の駐車場でピックアップトラックに乗り換え、寺院のある頂上付近まで上がります。ピックアップトラックは荷台に座ると風も気持ちよく楽しいのですが、スピードが出ていますので苦手な方は車内に。
ピックアップトラックを降りて山の上にある参道を上がり、アンコール遺跡寺院をいくつか通り過ぎると、ここのハイライトとも言うべき崖からの絶景が現れます。崖の下には何百年もの間変わる事のない深い密林の風景が広がります。ただしロープが張られているだけなので写真を撮るときは十分お気を付けください。
まとめ
アンコール遺跡を見にカンボジアに降り立ったら、まずはシェムリアップからほど近いアンコール・ワット、アンコール・トム、タプロームの観光を。1日で朝日から夕陽まで現地ガイドか案内してくれる定番コースが人気です。初日にこちらを押さえましょう。
翌日からは気になる遺跡を選んで訪問してみて。アンコールワットを取り囲む市内から近い遺跡はトゥクトゥクを使って個人でも行けますが、近郊の遺跡はまだ確実に安全とも言えないのでガイド付きのツアーを利用するのがおすすめです。
シェムリアップには沢山のデラックスリゾートがあります。遺跡巡り半分、リゾート滞在半分のゆったりした旅もいいでしょう。
日本も支援していますが、アンコール遺跡の修復はまだ続いています。修復後の変化も見たいですし、何回でも訪れたくなります。
アンコール遺跡は一回ではとても見きれません。是非何度も訪れて、その度に変わるアンコール遺跡の表情を楽しんでみてくださいね。