タピオカミルクティーをはじめ、アジア各地には人気のスイーツがたくさんあります。暑い気候のエリアが多いことから、夏にぴったりの涼しげなスイーツが多いのも特徴。素材を活かしたものや、鮮やかな色合いで写真映えするデザート、ヘルシーなスイーツなど、それぞれに特徴があるので、好みのスイーツを見つけて次の旅行プランの参考にしていただければ幸いです。人気の高さから日本でも販売されているスイーツも多いので、日本の味と本場の味を食べ比べてみるのも良いですね。
ベトナムの「チェー」
ベトナムのローカルスイーツの代表がチェーです。ベトナム風のぜんざいとも言われ、現地でも王道スイーツとして人気があります。甘めに煮た豆やイモ、寒天、フルーツなどを混ぜたもので、スープやプリンのようなものや、温かいもの、冷たいものなどさまざまなチェーがあります。
ハノイなどの北部ではほっこりできる温かいチェーが多く、ホーチミンのような南部の暑い地域ではクラッシュアイスを乗せたかき氷のような冷たいチェーが人気です。家庭でも作られますが、屋台などでもよくプラスチックのカップ入りで販売されているので、観光客でも挑戦しやすいですよ。
香港・マカオの「エッグタルト」
ポルトガル発祥のお菓子エッグタルト。マカオを通じて香港やアジア圏に広まり、その美味しさから日本を含めて各地でブームを巻き起こしました。
ちなみに、マカオと香港のエッグタルトは少し種類が違います。大きな違いは土台の部分。マカオ風はパイ生地、香港風はタルト生地がベースです。また、香港風は表面に焼き目がなく、クリームの表面はツルツルとしてとろける食感が魅力です。
それに対してマカオ風は本場ポルトガルのエッグタルトにより近く、サクサクのパイ生地の中にトロっとしたカスタードクリームが入れられ、表面についた焼き目がまた美味しそう!
マカオのエッグタルト発祥のお店として知られるLord Stow’s Bakery(アンドリューのエッグタルト)や老舗店マーガレット・カフェ・ナタが特に人気です。
香港の「マンゴープリン」
日本でもすっかり定番デザートの一つとして知られているマンゴープリンですが、発祥は香港のレストランだそうです。
本来はフィリピンのペリカンマンゴーが出回る4月~9月限定のスイーツだったようですが、フィリピンのほかタイからもさまざまなマンゴーを輸入したり、冷凍果肉やピューレを使ったりすることで一年を通して食べられるようになりました。形は丸いプリン型も多いですが、菊の花のようなデザインで、上部にハートの模様がついた形状がスタンダードです。
香港スイーツの先駆けとも言われる「糖朝」のマンゴープリンが代表的です。香港のガイドブックには必ずと言っていいほど載っていて、日本にも支店があります。フレッシュマンゴーがたっぷりと入っていて満足度が高く、芳醇な甘さも絶品です。
台湾の「雪花冰(シェ-ホァビン)」
「雪花冰」と聞いてもピンと来ないかもしれませんが、「台湾のふわふわのかき氷」なら知っているという人も多いのではないでしょうか?雪のように細かく削り出したふわふわの氷が特徴で、氷自体にあらかじめ味がついています。なお、日本のかき氷のように水を凍らせた氷を削ったものは、雪花冰ではなく「剉冰(ツォビン)」と区別して呼ばれます。
雪花冰は白いミルク味が王道ですが、ストロベリーやマンゴーなどのフレーバーも人気があります。
有名なのは雙連駅エリアにある冰讃(ビンザン)のマンゴーかき氷。台南の農家から仕入れたマンゴーを使い、マンゴーのシーズンしかかき氷を販売しないというこだわりあるお店です。ほかに、士林夜市にも雪花冰を食べられるお店が多数あるので、観光のついでに食べてみてくださいね。
台湾の「豆花(トウファ)」
グルメの宝庫である台湾のスイーツでもう一つご紹介したいのが、豆花(豆腐花)です。絹ごし豆腐のような食感が特徴の、プリンに似たスイーツで、豆乳をベースに作られるヘルシーさが人気です。ピーナッツや小豆などをトッピングして、ほんのり甘いシロップをかけて頂きます。
元々は中国で生まれた豆花。台湾では優しい甘みのスイーツとして人気ですが、中国ではごはん系の食べ物のようです。中国北部では鶏がらスープがベースの塩味で、四川省や雲南省では辛いスープに入ってご飯と一緒に食べられるそうです。
日本にも徐々に豆花のお店が登場していますが、基本的に台湾式の甘い豆花が販売されています。
フィリピンの「ハロハロ」
ハロハロと聞くと日本人ならミニストップの商品をイメージしてしまいますが、ハロハロはフィリピンの国民的なデザートでもあります。「ハロ」がタガログ語で「混ぜる」という意味で、2回繰り返すと「混ぜこぜにする」という意味になるそうです。かき氷とミルクをベースに、フルーツや甘く煮た豆、イモ、アイスクリームにゼリーやタピオカなど、とにかくいろいろな具材を乗せて、全部混ぜて食べます。
トッピングの種類がかなり多いのが特徴で、お店によってもトッピングの種類や味付けが異なり、さまざまなバリエーションを楽しめます。ほとんどはヤム芋の一種であるウベのアイスやペーストが入っていて、日本のハロハロよりも全体的に色鮮やかな印象です。
まとめ
この記事を書いていたら、ますますアジアンスイーツが食べたくなってきました。地理的に近いので日本に上陸しているものも多いですが、やっぱり一度は本場で味わってみたいですね。