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「インドの観光地と言えば?」と聞かれてタージマハール以外を答えられる人はそう居ないでしょう。それだけタージマハールのインパクトが強く、美しい証拠でもありますが、実はインドにはまだまだ知られていない、タージマハール以上の魅力あふれる観光地が沢山存在します。日本の9倍の面積を誇るインドは当然東西南北で文化も景色も様変わり。今回はそんな様々な顔を併せ持つインドの、人生観が変わってしまうようなオススメの観光地を10個紹介していきたいと思います。
秘境にある幻の都ハンピ遺跡
ハンピはかつて南インドのデカン高原で栄えたヴィジャヤナガル王国の首都。数あるインドの文化遺産の中でもその規模は最大で、約26㎢(東京の品川区ほど)にもなります。ヴィジャヤナガルとは現地の言葉で「勝利の都」の意味。その名の通り、当時イスラム勢力に周辺を支配されていた中、この国はヒンドゥー教国として対抗し、14~16世紀の間発展を続けます。しかし16世紀も半ばになると状況は一転。強力な敵勢力に攻め込まれたヴィジャヤナガル王国は壊滅し、現在の姿へ。
多くの建造物を失ったハンピですが、それでもまだ要塞や寺院が数多く残り、その彫刻の繊細さには驚かされます。観光地化されていないため世界遺産でありながら観光客があまり多くないのも嬉しいところ。かつての王朝の姿をイメージしながらゆったり観光してみるのがオススメです。
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ギャップの街、ヒンドゥー教の聖地ベナレス
ヒンドゥー教徒の聖地ガンジス河のほとりにある田舎町、ベナレス(バラナシ)。インドらしさを凝縮させたようなこの町はまさにカオスのひと言!信号も無く道路を牛が闊歩、そのせいで常に交通渋滞が発生しクラクションが鳴り止みません。車より徒歩の方が早いくらいですがベナレスの町は歩道と呼べる歩道も無く、みんな車の間を縫うようにして歩きます。
そんな非日常な姿も十分面白いベナレスですが、真の魅力が分かるのは早朝のまだ太陽が顔を出す前の時間帯。穢れを清めてくれるとされるガンジス河には毎朝多くのヒンドゥー教徒が訪れ、沐浴をする姿が見られるのです。日中は騒々しいベナレスの町もこの時間だけは静けさに包まれ神秘的な時間が流れます。もうこのギャップが堪らない!インドに行くなら是非とも訪れたいイチオシの観光地です。
ヤシの木の楽園でバックウォータークルーズ
広大な面積を誇るインドは地域によって様々な顔を見せますが、南インドにあるコチン(コーチン)という町はいい意味でインドらしくない場所。ヤシの木が並ぶこの町の風景は南国雰囲気抜群!今注目を集めているアーユルヴェーダ発祥の地でもあり、独特の文化と人々の穏やかな人柄が、訪れる旅人を魅了して止みません。
そんなコチン南部の海岸線には無数の入り江がデルタを作る水源地帯が広がっており、バックウォータークルーズと呼ばれるアクティビティが盛んに行われています。バックウォータークルーズは南インド・ケララ州の伝統的な木造船で水路を巡るツアーのこと。ヤシの木に囲まれた水路を進んでいくと、野鳥たちの姿に加え、川岸で遊ぶ子供たちが手を振ってくれる姿まで。心温まるゆっくりとした時間が流れるインド、必見です。
インパクト抜群!カジュラホ遺跡
多くのヒンドゥー教及びジャイナ教寺院が建ち並ぶカジュラホ寺院群。10世紀初頭から100年余りの間に85もの寺院が建立されたという驚くべき寺院群ですが、現存するのは25ヶ所。そんなカジュラホ寺院群を有名にしたのはなんと言っても寺院の外壁を埋め尽くすようにして彫られた緻密な彫刻でしょう。
たのはなんと言っても寺院の外壁を埋め尽くすようにして彫られた緻密な彫刻でしょう。
最も有名なミトゥナ像と呼ばれる男女交合像は官能的でエネルギッシュ。宗教彫刻の堅苦しさを覆す衝撃的な彫刻の数々ですが、なんでも豊穣祈願の意味があるのだとか。ズラッと並ぶおびただしい数の彫刻は迫力満点です。中でも最も大きいカンダーリヤ・マハーデーヴァ寺院は約30.5mの本殿に天女とミトゥナ像がびっしり!当時のチャンデーラ王朝の力が窺えるユニークなスポットです。
大迫力!エローラ石窟群に感動
エローラ石窟群はインド西部の人里離れた場所に位置する世界遺産のひとつ。756年に着工し、1世紀以上の歳月を経て完成したこの建物は、驚くべきことに巨大な1枚岩をノミや金槌だけでくり抜き、彫り上げたとんでもない遺跡なのです!
そんなエローラ石窟群の面白いところは、3つの宗教が共存していること。紀元前500年ごろ釈迦によって開かれた仏教、インドで最もポピュラーなヒンドゥー教、そして非常に厳しい教えを持つことで知られるジャイナ教。どれもインドで生まれた異なる3つの宗教ですが、このように一つの寺院群に集結しているのはここエローラ石窟群だけ。
その圧倒的なスケールにはきっと言葉を失うはず。私たちが生まれる遥か昔に、これだけのものを造り上げるのは、当時の平均寿命を考えればとてつもない労力だったことでしょう。人間の無限の可能性を感じさせる、インドのイチオシの観光スポットです。
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ダージリンで可愛い鉄道に乗車!
インド北部ヒマラヤ山脈の麓、標高2100mほどの高地にあるダージリンは、言わずと知れたダージリティーの生産地。インド屈指の避暑地としても有名で、ヒマラヤの名峰カンチェンジュンガを臨みます。そんなダージリンではユニークな登山鉄道に乗ることも可能。現在一般車両は機関車になっていますが、一部の鉄道は開業当時の蒸気機関車を使用しており、トイ・トレイン(おもちゃの鉄道)の愛称で親しまれています。ゆっくりと進むトイ・トレインの車窓からは山岳風景や町の人々、時には美しいマリーゴールドの花畑が見え、それだけで特別な気分にさせてくれます。
またダージリンからほど近い場所にある展望台タイガー・ヒルはヒマラヤ山脈の雄姿を堪能できる人気スポットでもあります。実は紅茶だけじゃないダージリン。王道のインド旅に飽きた人に勧めたいオススメ観光地です。
トラのサファリも見逃せない!
ベンガルタイガーで知られるインドのトラ。広大なインドにはベンガルタイガーが多く生息し、サファリに向いている場所もあります。その内の2つ、ペンチ国立公園とタドバ国立公園はベンガルタイガーの出現率が高い2大サファリスポット。インド中部、川や湖などに恵まれたこの土地ではシーズン中多くの外国人たちがトラ目当てに訪れます。
道なき道をジープで進んだり、急斜面を登ったりトラのサファリはそれだけで軽くアクティビティのよう。運が良ければ至近距離からトラを観察することも出来ます。私は目が合った時(殺られる・・・)と思いましたが平気でした(笑)
公園内にはベンガルタイガーのほかにもシカの仲間であるサンバーやアクシスジカ、インドクジャクなどインドらしい動物が見られるので、きっと素晴らしいサファリ体験になること間違いなしです。
仏教最大の聖地ブッダガヤ
「仏陀が産まれた地」や「仏陀が初めて説法した地」など仏教には8つの聖地がありますが、その中でもブッダガヤは「仏陀が悟りを開いた地」であり、仏教において最も重要な聖地とされています。ここの目玉は高さ52mから成るマハボディ寺院。多くの仏教徒がこの本殿に安置されている黄金の釈迦如来像に祈りを捧げるべく、世界中から足を運んで来るのです。
また建物の脇にはかの有名な菩提樹の木も。残念ながらイスラム勢力による仏教の弾圧で原木は残っていないので、今あるのは四代目の姿。それでも広く枝を張り巡らせる菩提樹の姿は立派で、その下には釈迦が悟りを開いた場所として金剛宝座も置かれます。日本に大きな影響を与えた仏教。是非その聖地に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
「東洋のベネチア」ウダイプール
いくつもの湖が広がるウダイプール(ウダイプル)。その周辺には白く美しい街並みが広がり、「ホワイトシティ」や「東洋のベネチア」の別名でも知られます。そんな景観が広がるウダイプールですが、実はそれらの湖はすべて人工的に造られたもの。
かつてこの地を治めていた王が乾ききった大地で貴重な水を確保すべく、多くの人工湖を築かせ、潤いを持たせたのです。
ウダイプールが長きにわたって栄え、今もなおその栄華を感じさせるような街であり続けるのは、その湖があってこそ。今やその湖やそこに浮かぶレイクパレスという宮殿ホテルは街のシンボルとなり多くの観光客がこの地に訪れます。湖畔はインドらしくないほど静かで、どこか宮殿都市としての名残も。様々な顔を併せ持つインドにきっと驚かされるでしょう。
シク(シーク)教徒の聖地アムリトサル
パキスタンとの国境近くにあるアムリトサルは、インドでも2%ほどしかいない「シク教」の聖地。私たちがインド人と言われて思い浮かべるターバンを巻いた姿は、まさにシク教徒の特徴だったりします。
そんなアムリトサル最大の見どころは何と言っても、湖に浮かぶ黄金寺院。シク教の総本山であるこの寺院は金閣寺に負けず劣らずの金ぴか!昼間の太陽を反射させる神々しい姿も素敵ですが、一番人気はやはり夜。一面ライトアップされた黄金寺院と、それを映し出す湖の姿は息をのむ美しさです。シク教徒は他宗教に寛容なので私たち日本人でも気軽に訪れることが出来るのも嬉しいポイント。
また、イギリス植民地時代の名残もあってアムリトサルの中心街はどこかヨーロッパ風な街並みが広がります。いろんな楽しみ方が出来るアムリトサルはおすすめです。
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