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中国の観光名所と聞くと、北京や上海・マカオなどを思い浮かべる方が多いかと思いますが、
4000年の歴史を誇る中国には、定番スポット以外にもまだまだ魅力溢れるディープなエリアが盛り沢山。
その中でも今回注目するのは、大理石の産地として有名な中国雲南省の大理です。ギフトショップやレストラン、移動手段などツーリスト向けに便利な設備が整っている場所が多いため、小さな子供さんからご年配の方まで幅広い年齢層の方にお楽しみいただけるかと思います。
中国雲南省の大理(ダーリ)とは?
中国雲南省の西部に位置する大理は少数民族『白族(ぺー族)』の自治州で、標高は2,000メートルと沖縄県と同程度の山岳地帯にありながら、夏は涼しく冬は温かで過ごしやすい気候が特徴的です。
また、洱海という湖を取り囲むようにして広がる街並みが美しいとして、別名『東洋のスイス』という愛称で親しまれています。
観光業も盛んな大理には外国人が泊まれる宿泊施設が豊富で、日本人好みの味付けの料理を提供しているレストランの他、世界的に有名なファストフード店も多数ありますので長期滞在にも最適な国と言えます。
大理の観光地ベスト5
大理古城は歩いているだけで楽しい、風情溢れる街並み
大理古城は、南詔国・大理国の都として繁栄した歴史ある都市で、白を最も尊い色として好んでいるペー族のゆかりの地ということもあり、白の大理石をふんだんに使った街並みが印象的です。
城内の通りには絞り染め・草編み・大理石製品などの伝統工芸品を取り扱うお土産屋をはじめ、ゲストハウスや飲食店など観光客向けのお店が多く揃っています。
同じく中国雲南省にあり、少数民族のナシ族によって建設された『麗江古城』に比べると町全体のスケールが大きいため、混雑することはほとんどなく、古城のすぐそばに広がる蒼山や洱海などの大自然を眺めながらゆっくりとしたひとときを過ごすことができますよ。
現存する大理古城の姿は明の時代に整備されたもので、8世紀当初は東西南北にそれぞれ城門がありましたが、王朝時代(元の時代)にモンゴル遠征軍によって一度破壊されてしまったため、現在は南と北の2つの城門のみ残っています。
テーマパーク化している箇所もありますが、裏道へ入ると地元の人々の文化を色濃く感じられる居住エリアが多数残されており、この新旧の良さが混じり合う雰囲気がとても心地良いとしてツーリストの間でも評判です。
大理古城 | |
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住所 | 671000 中国大理市境内 |
アクセス | 大理駅より車で約40~45分 |
約69メートル超えの『崇聖寺三塔』はまるでピザの斜塔!
大理古城から徒歩20分程の場所にある、崇聖寺三塔は大理のランドマーク的存在。これまで1100年余りの間に度重なる地震にも耐え抜いた高度な建築様式で、1961年には中華人民共和国全国重点文物保護単位として指定されています。
どこから見ても対象に見えるように配置された3つの塔は、華美になりすぎないシンプルな形状でありながらも、サイズ感やバランス、全てにおいて計算し尽くされていて、その独創的かつ荘厳な佇まいは中国古代の仏教建築の中でもひときわ異彩を放っています。
崇聖寺三塔のエリアは広いため、院内を走る有料のカートに乗車して寺院の奥の大雄賓殿まで向かい、そこから山を下る形で観光していくのが効率が良いかと思います。
また、三塔を通り過ぎた場所にあるお寺の中には、日本でも有名な七福神の布袋様の生前の姿として弥勒菩薩像が祀られています。おおらかな笑顔とふくよかなお腹が印象的で、見ているだけで豊かな気持ちになれることでしょう。
崇聖寺三塔 | |
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住所 | 671000 中国大理市应乐峰下 |
アクセス | 大理古城より徒歩で約20分 |
営業時間 | 7時~19時 |
喜洲は大理文化発祥の地
喜州は大理古城から18キロほど北部にあるペー族の村の1つで、中国で人気の恋愛映画『五朵金花』の舞台としても知られています。
白壁や青瓦を基調とした伝統的な街並みが今でも88軒以上残っており、特に明朝時代に建てられた厳家大院、董家大院、楊家大院の3軒が有名で、当時は珍しい洋式の建築風格が採用されています。
中でも見どころは喜州市場の朝市!新鮮な野菜や果物・お肉・魚などの食材をはじめ、日本では一般的に見ることができない珍しい日用品がズラリと並べられており、地元の人達の食生活やライフスタイルを肌で感じとることができます。
また、喜州ではペー族による歌舞とセットで、人生の味がするお茶として古くから愛され続けている『三道茶』を体験することができますのでそちらも併せてチェックしてみて下さいね。
喜洲 | |
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住所 | 雲南省大理市喜州鎮 |
アクセス | 大理駅より車で約23分 |
大理ならではのお土産を探すなら藍染の里、周城へ
周城は中国で最大数のペー族が居住する自然村。古くから藍染の産地として有名な周城には自宅に藍染の工房を持つ村人が多く、手作りのハンカチ・トートバックなどの販売をはじめ、観光客向けに藍染体験なども行なわれています。
現在は約4,600人以上の人々が村の中で藍染製品の生産に従事していると言われており、ここでしか手に入らない唯一無二の作品を求めて国内外から多くの観光客が訪れている他、日本やアメリカ、香港・台湾などの国でも販売を行なっているそうです。
村の中を散策していると、若い方からご年配の方まで多くの方が忙しそうに作業を行なっています。その手慣れた手つきはまさに職人そのもの!
自宅兼工房の中に並べられている各製品の仕上がりは非常に美しく、手作りだからこその繊細さと温かみを感じることができます。
周城で販売されている商品は全て1点もの。しかも、大理古城やその他の観光地で購入するよりも安く手に入るため、気に入ったものがあれば是非お土産として購入してみてはいかがでしょうか?
周城 | |
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住所 | 671001 中国大理市大理古城北喜洲鎮 |
アクセス | 大理駅より車で約25分 |
胡蝶泉は思わずため息が出てしまうほどの美しさ
周城に訪れた際は、車で約6分程度でアクセスできる胡蝶泉も欠かさずチェックしてほしい観光スポットの1つです。
美しく澄み渡っている泉からコンコンと水が湧き出る様子はとても神秘的で、駆け落ちした2人の恋人が大きな蝶の姿を変えたという伝説が残っていることから、この名がついたと言われています。
胡蝶泉は豊かな自然環境を維持するために蝶の保護にも力をいれており、蝶の生態を学べる展示室などもあります。
また、敷地面積自体はさほど広くありませんが、園内には有料のカートが走っていますので効率良く巡りたい方は有効活用されると良いでしょう。
胡蝶泉 | |
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住所 | 671000 中国大理市大理古城以北 |
アクセス | 周城より車で約6分 |
営業時間 | 8時~17時 |
大理で悠久の歴史と絵葉書のように綺麗な風景を巡ろう
今回は大理の観光地ベスト5についてお届けしました!中国方面への旅行はフライト時間が平均3時間半程度と比較的短いため、日本国内から気軽に訪れやすいのが大きな魅力の1つ。
物価に関しても中国は元々低い傾向にありますので、現在は概ね日本と同じくらいと考えて頂くと良いかと思います。
円安の影響でなかなか海外旅行に行きづらい状況が続いていますが、その中でもお手頃に楽しめるプランをお探しの方は、是非この機会に中国雲南省の大理へ訪れてみてはいかがでしょうか?