アマングループは創建当時、それまでは考えられなかった行きにくい場所にあえてホテルを作り、ゲストがわざわざ行きたいと思う付加価値をつけて成功したホテルグループです。そのアマングループが2008年、それまでとは違う初の都市型ホテルを北京に作りました。
都市型ホテルと言っても緑豊かな広大な頤和園の東門に隣接した、清朝時代に西太后への接見を待つ人々の控えの間として使用されていた歴史ある建造物をリノベーションしたとても素敵なホテルです。近くには地下鉄の駅などもありアクセスは非常に便利。頤和園の別名はサマーパレス、西太后が避暑で滞在した夏の離宮でした。紫禁城などにも見られる永久を表す9つの金の細工のされた入口の門、中国の建造物らしいシノワズリの格子など伝統的な中国の良さを見せつつ、四合院の造りの細い廊下を歩くと見える中庭に面した部屋はシンメトリーのベッドやバスタブなどアマンテイストそのままでとても気に入りました。
残念なことにホテル内のプールは9月なのに水が冷たすぎて誰一人泳いでいなくて断念しました。日が落ちてきてからホテル内を探検、昼とは違う雰囲気で人のいないライブラリーなどで過ごし、夕食は相方の希望でルームサービスを頼み部屋でゆっくりいただきました。
翌朝。御膳という名前の建物でいただいた朝食はビュッフェとオーダーと両方ある混合のスタイル。スパークリングワインもあり、オーダーは飲茶やパンケーキ、オムレツなど、早朝の散歩後に相応しいものでした。
アマンサマーパレスに泊まる最大のメリットは、ゲストは宿にある特別な入口から頤和園に24時間無料で入場できることです。チェックインした後に早速お願いをしてみたら、スタッフが同行してくれて建物の裏側の門の鍵を開けてくれました。帰りに連絡が取れる携帯電話と共に頤和園の地図と水を入れた紙袋を渡してくれて、こういうところアマンらしい。
それにしても中国は本当に人が多いので、ものすごく広い頤和園なのに人を入れずに写真を撮るのは不可能なほど。
早朝再度行ってみたところ、頤和園は朝日の中で静寂な厳かな雰囲気。前日とはうって変わって人もまばら。回廊を昆明湖に浮かぶ動かない船(清晏舫)までゆっくり散歩しました。頤和園を貸し切りにしているようなこの特別感!!西太后もこんな風にのんびりしたのかな、などと思いを馳せることができ、本当にここに宿泊して良かったと思いました。
(2019年9月訪問)
ホテル名 | アマンサマーパレス北京(Aman Summer Palace Beijing) |
住所 | 1 Gongmenqian Street Summer Palace Beijing |
TEL | (86)10 5987 9999 |
部屋数 | 51部屋 |
予算 | 2名1室利用の場合 1部屋 3,800元 ~(朝食あり) |
設備(スパ、プールなど) | スパ、プール |