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いま多くの旅行客が旅の目的地として選ぶ国、ベトナム。中国やカンボジア、ラオスと国境を接し南北に細長いベトナムは、美しいビーチや世界遺産の古都、豊かな自然など地域によってさまざまな顔を持ちます。
日本から飛行機で5~6時間程度という利便性の良さ。そして何より東南アジアならではの物価の安さが、若者から人気を集める理由の一つでしょう。今回はそんなベトナムで体験すべき10の事柄を、メジャーなものからちょっとニッチなものまでご紹介していきたいと思います。
面積 | 32万9,241平方キロメートル(日本の約0.88倍) |
人口 | 約9,762万人 |
首都 | ハノイ |
民族 | キン人86%、その他53の少数民族 |
言語 | ベトナム語 |
宗教 | 仏教、カトリック、カオダイ教 |
治安 | ホーチミンなどの大きい町では観光客を狙ったスリや詐欺が多いので十分注意が必要です。 夜は出歩かないようにしたり貴重品はセーフティボックスに預けるなどの対策を取りましょう。 |
備考 | 時差は日本より2時間遅れ |
世界遺産フエで古都を感じる
ベトナム観光と言うとホーチミンやダナン、ホイアンが人気ですが、実は知る人ぞ知る観光スポットがあることをご存知でしょうか。ホーチミンから飛行機で1時間ほど。フエはかつて1802年から100年以上続いたベトナム最後の王朝「阮朝(グエン朝)」が栄えた古都として世界で広く知られています。当時の建物が今も数多く残っているフエ。まるで町全体が歴史博物館のようであり、歩いているとタイムスリップをしてしまったかのような感覚に陥ります。そんなフエの美しい町並みにはユネスコの事務局も大絶賛。「賞賛すべき建築上のポエムである」とまあなんだかよく分からない、それこそポエムのような評価をしています。
フエの町はフォーン川を挟んで新市街と旧市街に分かれていますが、王宮のある旧市街の散策が特にオススメ。お土産物屋やレストランは新市街に集まっているので、こちらも立ち寄ってみると楽しいでしょう。
エリア | フエ(ベトナム中部) |
アクセス | 〔飛行機〕ハノイから所要約1時間20分 ホーチミンから所要約1時間10分 〔列車〕ダナンから所要約2時間30分など |
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かわいいアオザイを着て街歩き♪
ベトナムの民族衣装アオザイ。チャイナドレスのような立襟と左右に入った深いスリットが特徴の衣装ですが、チャイナドレスとの違いはその下にズボンを履くかどうかにあります。どちらも着物とは対照的に体のラインを強調したつくりになっていますが、個人的には脚を出さなくていい分、アオザイのほうが気軽にチャレンジ出来る印象です。
日本に着物のレンタルショップがいくつもあるように、ベトナムにもアオザイのレンタルショップや変身写真を撮れる場所がたくさんあります。私はホーチミンで真っ赤なアオザイを着て街を歩いた経験があるのですが、アオザイを着ているというだけでどことなく現地の人がフレンドリー。時折「似合ってるよ!」という声まで掛けてくれるので、なんだか悪い気はしません。でも日本人旅行客に英語で「写真撮っていい?」と聞かれた時は思わず笑ってしまいました(笑)
いろいろ話のタネになること間違いなしのアオザイレンタル。たまにノリで買って帰る人がいますがどうせ日本では着ないのでレンタルがベスト!ベトナム観光に来たなら一度は楽しみたい体験です。
ベトナム観光の定番!雑貨ショッピング!
可愛い雑貨が多いことで知られるベトナム。定番のものから流行りの小物までその種類は様々で、ショッピング目的でベトナムまで訪れる人もいるのではないでしょうか。
ベトナムの雑貨の魅力はなんと言ってもその独特な魅力にあるでしょう。味のあるハンドメイドの刺繡グッズや陶器、緻密なテキスタイルが可愛い少数民族の手工芸品など、ここでしか買えない雑貨がたくさん。街中にもいたるところに雑貨屋さんがひしめき合っており、思わず目移りしてしまいます。
またベトナム雑貨の嬉しいところはその安さにあります。元々日本と比べ3分の1から5分の1ほどの物価とされているこの国。そのため同じ金額でもベトナムで買ってしまった方がずっとお得!ヨーロッパなどでお土産を買おうと思うと、「思ったよりも高くてあんまりお土産を用意出来なかった」「予算内だとちゃちな雑貨になってしまった」という経験のある人も多いのではないでしょうか。その点ベトナムならコスパ最強の雑貨が簡単に手に入るので、家族や友人へのお土産としても最適なのです。
世界遺産ホイアンで夜のお散歩
16~17世紀には東アジアとヨーロッパの貿易の中継地点として大いに栄えたホイアン。かつては大規模な日本人街や中国人街なども形成された港町で、その古き良き世界遺産の街並みは街歩きに最適です。
しかしホイアン観光は昼間だけで終えてしまっては非常にもったいない!むしろこの街の魅力が真に分かるのは日が暮れてからなのです。
きっとガイドブックなどで一度は見たことがある人も多いでしょう。ホイアン観光の目玉はそのナイトマーケットの光景にあります。実は月に一度ランタン祭りが開催されるというホイアン。そのためナイトマーケットではあらゆる露店が色とりどりのランタンを並べるのですが、暗がりで鮮やかにきらめくランタンがこの世のものとは思えないほど幻想的な光景をつくりあげ、私たち観光客を惹きつけます。それぞれ色も形も模様も異なるランタンは思わずうっとりとしてしまうほどの美しさ。写真映えもバッチリの夜のホイアンは、いま大注目のスポットです!
エリア | ベトナム中部 |
アクセス | ダナンから車で40分ほど |
ベトナム料理を食べ尽くす!?
いま若い女性を中心に日本でもよく食べられているベトナム料理。香草を使ったエスニックな風味はクセになる人続出!最近では、ベトナムの国民食であるフォーや生春巻きなどはコンビニでも見かけるようになりました。しかし日本ではまだメジャーではありませんがこれ以外にも美味しいベトナム料理はいくつもあります。
その内の一つが「ベトナム版お好み焼き」や「ベトナム風オムレツ」などと称されるバインセオと呼ばれる料理。米粉とココナッツミルクをベースにした生地に豚肉やモヤシ、海老、緑豆などを加えて二つ折りにし、軽く蒸し焼きにしてからパリパリに焼くのがベトナムスタイルです。高級店で出てくるようなものではなく、屋台などの庶民的なお店でよく売られており、地元ではフォーや春巻きに並ぶ人気のメニューなのです。
また日本では鶏肉の乗ったフォーが人気ですが、ベトナムでは牛肉入りの「フォー・ボー」のほうが主流。そのほかにもフランス統治時代の名残からサンドイッチ文化もあり、米粉入りのもちもちバゲットにレバーのパテや肉、野菜、香草を挟んだB級グルメ「バインミー」もよく食されます。ベトナムに行くなら是非日本ではあまりお目にかかれないこれらの料理をトライしてみましょう。
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ベトナムの代表的なリゾート・ニャチャンでリゾートライフ
ベトナム屈指のビーチリゾートとして国内外から多くの旅行客が訪れるニャチャン。年間を通して晴天の日が多く、約5kmに渡って続く白砂のビーチと青く透き通る海が魅力のスポットです。日本人に人気のあるベトナムリゾート・ダナンよりも海の透明度が高いと言われ、近年日本からの観光客も徐々に増えています。
実はフランスの植民地時代、政府の要人向けリゾートとして開発されたニャチャン。かねてより欧米人から注目を集めており、ベトナムのリゾートの元祖とも言える場所なのです。そんなニャチャンでの楽しみ方はもちろんマリンスポーツ!海で泳いだりシュノーケリングやダイビングに挑戦したり、島巡りツアーに参加してみるのも面白いでしょう。また太陽が沈み始める時間帯の景色も素晴らしく、オレンジ色に染まった空と海、そしてそこに浮かぶヤシの木のシルエットは息を吞むほど美しいです。
ベトナム旅行と言うと2,3泊のスケジュールが多いですが、せっかくニャチャンに行くならいつもよりたっぷり時間を取りたいところ。一生の思い出になるような素敵な体験ができること間違いなしです。
エリア | ベトナム南部 |
アクセス | 〔飛行機〕ホーチミンから所要約1時間 ハノイから所要約1時間45分 〔鉄道〕ホーチミンから所要約6時間30分 |
美しき棚田の里サパで少数民族のマーケットへ
中国との国境に程近い山間に広がるサパ。標高1,600mの場所にあるこの里は、フランス統治時代には避暑地として重宝され、今も当時のコロニアルな建物がいくつか残っています。
そんなサパの最大の魅力はなんと言っても棚田の広がる田園風景でしょう。山に沿うように拓かれた美しい緑の階段。21世紀の現代でも昔ながらのやり方で一つ一つ手作業で行われているのだとか。一面に広がる棚田の姿はまさに壮観のひと言です。
また周囲には黒モン族や赤ザオ族をはじめ数々の少数民族が暮らす村があり、毎週土曜日と日曜日には彼らが作った手工芸品がマーケットにずらりと並ぶのです。可愛らしい民族衣装を身に纏った人々は素朴で非常に温かな人柄。そんな彼らとの交流もこの地へと赴く楽しみでもあります。ホーチミンなどの大都会だけではまず見られない少数民族たちのリアルな暮らし。サパはひと味違ったベトナム旅行を楽しめるオススメのスポットなのです。
エリア | ベトナム北部 |
アクセス | ハノイから列車で「ラオカイ駅」下車、そこから車やローカルバスで1時間ほど |
世界遺産のハロン湾でクルーズを楽しむ
数あるベトナムの観光地の中でもとりわけ旅行客からの人気が高いハロン湾は、その稀有な景観から世界遺産にも登録されています。まるで海面からぐんぐんと生えてきたかのように突き出した奇岩群。その数はなんと大小合わせて2,000にも及び、どこか神秘的な雰囲気さえ感じさせます。
「ハロン湾」とはハ(海)に降り立つロン(龍)と言う意味。かつて外敵がこの地を侵略しに来た時、突如龍が現れ、口から放った宝石で敵を倒したという伝説から来ているのだとか。その宝石が岩となり現在の風景を生み出したのだとされています。
水墨画の題材として有名な中国の桂林にも似たようなスポットがありますが、それとはまた違った趣。あちらは川であるのに対してハロン湾は海なので、晴れている日には青々とした海に浮かぶ不思議な岩々を見ることが出来るのです。もしハロン湾に訪れるなら是非とも船に乗ってクルーズを楽しんでみてはいかがでしょうか。新鮮なシーフードをいただきながら見る絶景は格別です。
エリア | ベトナム北部 |
アクセス | パッケージツアーの車で行くのが一般的。 |
気分は探検隊!!メコン川・ミトでボートクルーズ
中国やミャンマー、ラオス、カンボジアなどの国にまたがって流れるメコン川。その長さは4,200kmにもなり、東南アジアでは最長、アジアでも有数の長さを誇る川なのです。
そんなメコン川ですが、実はベトナム南部にもその流れを汲んでいて、ホーチミンから車で2時間ほどの場所にはメコンデルタの観光の中心地ミトがあります。
ここでの楽しみは何といっても小舟に乗ってジャングルクルーズ!ヤシの木に囲まれ、ボートがぎりぎりすれ違えるかどうかというほどの細い水路をスイスイと進んでいくのです。どこもかしこも似たような景色でなんだか水の迷路のよう。沖縄のマングローブカヤックとはまた少し違った雰囲気で、日本ではあまり見かけない植物もたくさん。東南アジアらしい笠(ノンラー)を被れば、気分は完全にベトナムレディです。また夜になるとホタルが集まる名所でもあり、昼間とは違った雰囲気を味わえます。
クチでベトナム料理のレッスンも♪
香草を使い複雑で豊かな風味が特徴のベトナム料理。食べたくなっても「じゃあ自分で作るか」という発想になる人は少ないでしょう。なんとなく調理のハードルが高そうなベトナム料理ですが、作り方を知ってしまえば意外と簡単!ホーチミンから車で1時間半ほどの場所にあるクチという町には、観光客向けにベトナム料理のレッスンをしているユニークな料理教室もあるのです。
しかもここ、ただの料理教室ではありません。教室のすぐ横には大きな畑が広がっていて、オーガニック野菜を栽培。その日レッスンで使う野菜は自分たちで収穫するスタイルなのです。畑には香草や葉野菜をはじめ、バナナやスターフルーツなどの果物、キノコまで栽培していて、先生の指示のもと収穫していきます。そのあとはベトナム料理の基礎を学びながらいざ実践!こちらのペースでゆっくり進めてくれるので料理に不慣れな人でも安心です。私が行った時は横で欧米男性の団体が四苦八苦しながら作っていて微笑ましかったです(笑)
そこまで手数も多くなく複雑なことはしていないのに、実際に出来上がった料理は日本でお店が出せそうなレベルに美味しくて感動!是非本場ベトナムでノウハウを学んで、友人たちを驚かせてみてはいかがでしょうか。
エリア | ホーチミン市の県 |
アクセス | ホーチミン市内から車で2時間ほど |
まとめ
いかがでしたか?せっかくベトナムまで行くならショッピングだけでなく、ベトナムらしさを肌で体感できるようなアクティビティに挑戦してみるのがオススメです!
クチの料理教室など中にはまだ日本でメジャーになっていないレジャーもあるので、是非新しいベトナムの楽しみ方を先取りしてみてくださいね。