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2022年10月、まだコロナも完全に終息しておらずロシアの侵攻も終結しない中でしたが、ウクライナの隣国ポーランドを訪れる機会を頂きました。訪れてみると、そこにはコロナや戦争とは無縁の美しい町々での穏やかな生活があり、人々の笑顔がありました。
ポーランドの首都ワルシャワと、古都クラクフ、そしてまだあまり知られていない美しい小さな町をご紹介します。
小さな町への玄関口クラクフ
ポーランド南東部の小さな町への玄関となる町は、世界遺産の町クラクフ。クラクフは旧市街だけでなく近郊に世界遺産ヴィエリチカ塩鉱跡、負の世界遺産アウシュヴィッツとあるので、この町だけでも3泊は欲しいところ。クラクフは中世のヨーロッパの雰囲気を残す、いわばポーランドの「京都」です。
旧市街の中心中央広場では織物会館、聖マリア教会、聖ヴォイチェフ教会、旧市庁舎など当時のままの美しい建築を眺めながらランチを楽しむのもおすすめです。
また、旧市街のすぐ隣、ユダヤ人が多く住んでいたカジミェシュ地区も是非歩きたいエリアです。
施設名 | ヴィエリチカ岩塩坑 |
エリア | クラクフ近郊 |
住所 | Daniłowicza 10, 32-020 Wieliczka, ポーランド |
TEL | 48 12 278 73 02 |
営業時間 | 4~9月0730~1930/10~3月 0800~1700 |
入場料 | 89ZL |
アクセス | クラクフより列車で約20分。 |
公式サイト | https://www.kopalnia.pl/ |
波乱万丈な歴史を持つサンドミシェ公国の都
サンドミエシュは、ポーランドで古く歴史的にも重要な都市の1つです。12世紀に形成されたサンドミシェ公国の首都で、モンゴルによる襲撃などもありましたが、14世紀にポーランド王国に統一され、かつての公国はサンドミエシュ県となり、ポーランド南東部の広大な地域を統合しました。その後もリトアニア人、スウェーデン人、ドイツ人と様々な攻撃を受け、一時は国まで変わり、波乱万丈な歴史を辿りましたが、今ようやく穏やかな時を刻んでいます。
この町は共産主義時代に大きな開発がされなかった為、歴史的建造物が残されました。旧市街は2~3時間もあれば歩いて回れてしまう広さですが、石畳の美しい町なのでカフェでゆっくりお茶を楽しんだり、近くのワイナリーでテイスティングを楽しんだり急がない旅が似合います。旧市街入り口のオパトゥフスカゲートに上って旧市街を眺めてから歩き始めるのがおすすめです。
施設名 | サンドミシェ |
アクセス | クラクフより車にて約3~4時間 |
2019年に世界遺産に登録されたクシェミオンキ
サンドミエシェから北上する途中で寄り道したいのが世界遺産クシェミオンキの先史時代の縞状燧石採掘跡。紀元前4世紀から2世紀にかけて採掘されたと見られ、その深さや技術が他の国の採掘場跡に比べると大変優れている事から世界遺産として注目されています。
地上から約9メートルの地下に新石器時代に掘られた坑道が残っており、見学通路となっています。石の壁にはところどころ燧石が埋まり、当時の様子を再現しています。実際の採掘跡には火を灯した跡や、岩に書かれた絵を見る事が出来ます。未だ解明されていない事も多いクシェミオンキの今後に期待。
施設名 | クシェミオンキ |
住所 | Sudół 135a, 27-400 Ostrowiec Świętokrzyski, ポーランド |
TEL | 48 41 260 55 51 |
営業時間 | 08:00~16:00 |
アクセス | ワルシャワ、カジミエシュ・ドルヌイより専用車にて |
公式サイト | https://muzeumostrowiec.pl/krzemionki/ |
ポーランド1美しい町カジミエシュ・ドルヌイ
クラクフを流れるヴィスワ川はワルシャワを通って北上し、バルト海へ注いでいます。
ワルシャワへ到達する前の川沿いにある町の1つがカジミエシュ・ドルヌイ。人口約2,700人程の小さな町ですが、800年以上の歴史を持ち、ルネサンス様式の建物が残るポーランドで一番美しいと言われる町でもあるのです。
町は石畳でかわいい雰囲気。中心にある中央広場にはレストランやカフェ、お土産屋さんが並び観光客が集まります。でもここに来て真っ先にいきたいのが十字架の丘。階段を上って山頂に行くと町の全景が見渡せる絶景ポイントへ。20世紀中頃よりアーティストが集まり始めギャラリーも増えました。ワルシャワから日帰りも可能ですが、1泊してゆっくり町を歩くのもおすすめです。
施設名 | カジミェシュ・ドルヌイ |
アクセス | ワルシャワより車(バス)にて2時間半~3時間 |
ショパンの生家のあるジェラゾヴァ・ヴォラ
ワルシャワから車で約1時間、ショパンの生まれた町ジェラゾヴァ・ヴォラにはショパンの生家を再現した博物館があります。広大な美しい公園の中に生家を配置し、ショパンの曲が流れる優雅な空間です。公園内には数多くの植物が集められ、季節によって様々な雰囲気のあるちょっとした散歩コースに。
生家には幼いショパンが書いた楽譜や両親の婚姻届の複製、家族の肖像画などが飾られショパン家族の生活の様子が目に浮かびます。ここではショパンのミニコンサートが開かれる事も。秋の紅葉の季節に散歩も兼ねてショパンに浸るのもいいかもしれません。
施設名 | フレデリック・ショパンの生家 |
エリア | ジェラゾヴァ・ヴォラ |
住所 | ZELAZOWA WOLA 15 |
TEL | 46-863-3300 |
営業時間 | 09:00~19:00(10~3月17:00) |
休館日 | 月 |
入場料 | 23zl |
公式サイト | https://muzeum.nifc.pl/pl/muzeum/wizyta-informacje-miejsce |
まとめ
今回はクラクフから東部を北上してワルシャワへ抜けるルートでしたが、それぞれの小さな町ヘは列車が通っておらず少し不便。そんな時は専用車を利用するのが便利です。
全ての行程を専用車にしてしまうと高額になってしまいますが、東部へ行く時だけにするなどスポットで利用すればそれほど負担にはなりません。ポーランドの東部ルネサンス街道とも呼ばれる町を是非訪ねてみてください。