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最近日本でも人気急上昇中のプリトヴィッツェ国立公園は、クロアチアの首都ザグレブから南へ約110㎞の距離にあります。園内には水源豊かなエメラルドグリーンに輝く湖とその湖にかかる無数の滝、豊かな森が幻想的な風景を作り出しています。一時は内戦による被害で危機遺産に指定されたこともありましたが、現在はユネスコの世界遺産にも指定され観光客に人気のスポットとなりました。今回は旅行に役立つ情報やその魅力をご紹介していきます。
プリトヴィツェ国立公園ってどんなところ?
プリトヴィツェ国立公園は首都のザグレブから約110km、車で2~2.5時間ほどの距離にあります。大小16の湖と92か所の滝をもち、ユネスコの世界遺産に登録されています。16の湖の標高は最も高い位置にあるもので約640m、一番低いものが約500mで、その間を階段状の滝が結んでいます。
そのうち標高の高いエリアを上湖群、低いエリアを下湖群と呼び、特筆すべきは水質の良さ。高台から見下ろす景色は夢のようなエメラルドグリーンが広がります。マスが養殖されているので、キラキラ輝くマスの姿を楽しみ、川のせせらぎや鳥の声を聴きながらのウォーキングは癒されること間違いないでしょう。
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プリトヴィツェ国立公園に行くならいつ?
プリトヴィツェ国立公園のベストシーズンは夏。太陽がまぶしく緑が美しい時期は観光客で大変にぎわいます。その分ホテルを取るのが難しいので夏に行かれる場合は早めの予約が必須です。しかし夏以外はよくないということではありません。四季折々の楽しみがあり、まず秋は観光客が少し落ち着きゆっくりとめぐることができます。実はプリトヴィツェは有数の紅葉スポットでもあるので色づいた森とエメラルドグリーンの湖の対比を楽しむことができます。
冬は積雪が深いため一部閉鎖されるエリアもありますが、一面幻想的な銀世界を楽しむことができます。また滝や川も凍るため水音が止まりこの時期にしか味わえない静寂の世界が広がります。そして春には色とりどりに咲き始める花と新緑、そして雪解け水により水量を増したダイナミックな滝を楽しむことができます。
プリトヴィツェ国立公園に行くには泊まりか日帰りか?
プリトヴィッツェ国立公園を訪れるならば宿泊がおすすめ。上湖群、下湖群の両方を心ゆくまで、じっくり散策することができます。時間にせかされると余裕がなくなってしまいますし、ゆっくり味わえないのは何とももったいないです。ホテルは公園近くにあるので、観光に疲れたら途中でホテルへ戻って休憩したり、人の少ない朝や夕方に散歩することもできます。
どうしても時間がない、けど行ってみたいという場合はザグレブから日帰りやザグレブからスプリット(またはその逆)への道中に立ち寄ることが可能です。定期バスが頻繁に出ていますし、専用車をアレンジすればさらに移動時間を短縮できます。朝早めに出発してできる限り時間を取りたいですね。日帰りなら上湖群または下湖群にしぼってを散策するのがおすすめです。
プリトヴィツェ国立公園上湖群のみどころ
公園の西側標高の高い上湖群は標高が高いのでウォーキングは登りが多くなりますが、湖沿いは平たんになるので澄んだ湖を眺めながら、足休めもできます。穏やかな湖にベールのように美しく流れ落ちる滝が多いことが上湖群の特徴で、特にヴェリキ・プルシュタヴツィ滝は公園内でも最も優美な滝といわれています。
上湖群は下湖群に比べプランクトンの量が多く、より濃いエメラルドグリーンを楽しむことができます。野鳥の声や深い緑を味わいながら、公園内で一番標高の高い場所にあるプロシュチャン湖までウォーキング。プロシュチャン湖へたどり着いたら折り返しです。ここで疲れたら戻りは園内を運行しているエコロジーバスで一気に下ることができます。
プリトヴィツェ国立公園下湖群のみどころ
下湖群は園の中心にある大きなコズィヤク湖から東側に広がるエリアで、コズィヤク湖から段上に滝が続きます。この園の一番東側の遊歩道からはその下湖群を一望できるビューポイントがあり、その美しさにうっとりすることでしょう。園最大のヴェリキ滝は最大落差78mの大迫力で、水しぶきを浴びられるくらい間近に行くことができ、滝が入る写真スポットはいつも人気です。
湖沿いを歩いていてると、透明度抜群の湖の中をマスが泳いでいるのが見たえり、優美な滝に感動したり、次々に美しい景色を堪能することができます。途中には湖の上に渡された遊歩道もあって、湖を真上から見るという貴重な体験もできます。また歩くのに疲れたらコズィヤク湖の遊覧船に乗ってみるのがおすすめ。湖上のさわやかな風を感じながらひと休みしてみては?
川の幸をいただく、お勧めグルメ
プリトヴィッツェのイチオシグルメといえば、何といっても清流で育った地元産の新鮮なマスです。公園近くのレストランではグリルが名物で、表面はカリッと、身はふっくらと焼き上げた美味しいマスを楽しめます。前菜にマスのマリネを頼んで、マス三昧にしてもいいですね。
川の幸だけではありません。ウォーキングで疲れた後はお肉!という方にはラム肉や子牛のペカという伝統料理があります。これはペカと呼ばれる鉄鍋で調理されたもので、じゃがいもを中心とした野菜を一緒に炭火で長時間蒸し焼きにしたものです。またリカ風スープというラム肉や野菜がゴロゴロ入ったスープもおすすめです。
宿泊するならこのホテル
プリトヴィッツェ国立公園内には「イェゼロ」、「プリトヴィッツェ」、「ベルビュー」という3軒のホテルがあります。「イェゼロ」は3軒の中で最も高級なホテルで公園からわずか300mほどの距離。レストランなど施設が充実しています。その向かいにあるのが「プリトヴィッツェ」です。3軒の中で最も長い伝統を誇るホテルです。
「ベルビュー」は一番経済的なホテルで、シンプルですが清潔感があります。公園入口からは少し離れていますがバス停には近いので便利です。3軒とも部屋数がそう多くないので夏のピークシーズンには満室になることもしばしば。そんな時は少し離れた周辺エリアにもホテルや民宿が数多くあります。そちらを予約の際には公園から徒歩圏内か、送迎はあるかなど交通の便の確認が必須です。
まとめ
いかがでしたか?クロアチアといえばドブロブニクなどの海が近い都市がまず思い浮かびますが、プリトヴィッツェの湖や森で思いっきりマイナスイオンをあびると心身共にリフレッシュできます。ぜひ思い思いに散策を楽しんでみてくださいね。