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オランダの首都であり空の玄関口アムステルダム。スキポール空港から市内へのアクセスは電車でたったの15分で、アクセス抜群です。運河の町であり、跳ね橋でも有名なこの町は情緒たっぷりで、どこを撮っても絵になるほど。「アンネの日記」のアンネ・フランクの家を訪れたり、朝市の花屋をのぞいたり、運河の畔を散策して跳ね橋を渡ってみたり、カフェでひと休みしながら本場ハイネケンビールを飲んでみたり・・・と、楽しみは尽きません。そんなアムステルダムに行ったら、是非訪れてほしいお勧めのスポットをご紹介いたします。
水の都を水上から見学!運河ツアー
“水の都”と呼ばれるアムステルダムは、中央駅を中心に扇形に運河が張り巡らされています。扇形の一番外側にあたるシンゲル運河は、17世紀に造られたもので、当時の街の城壁の外堀でした。この運河の内側にアムステルダムの主要な見所がぎゅっと詰まっています。アムステルダムに来たなら、参加必須なのがこの運河を120%楽しめるクルーズツアーです。
驚く事にアムステルダムには、165の運河と1300を超える橋があります。運河に沿って立つレンガ造りの古い家々や教会、趣のある橋、ハウスボートと呼ばれるアムステルダムならではの優雅な水上邸宅を眺めていれば、アムステルダムの本当の魅力をぐっと身近に感じられるはずです!運河ツアーではオーディオガイドが付いていて、まずはアムステルダムの街をなんとな~く把握するのにもうってつけのツアーです。日中のクルーズも気持ちがいいものですが、キャンドルライトクルーズや、ワイン&ディナークルーズなどもあるので、時間帯を変えて参加してみるのもオススメです。
アムステルダム国立美術館&ゴッホ美術館
せっかくアムステルダムに来たら、オランダが世界に誇る芸術に触れてみたいもの。数多くのミュージアムがあるアムステルダムの中でも必見なのは、なんといっても国立美術館とゴッホ美術館でしょう!
1885年オープンのオランダ最大の国立美術館には中世・ルネサンス期から20世紀までの絵画や美術品など、数多くの展示があります。中でも日本でも有名なレンブラントの「夜警」やフェルメールの「牛乳を注ぐ女」といったオランダ絵画の黄金期と評される17世紀のコレクションは見逃せません。カイパース・ライブラリーと呼ばれる美しい図書館も一見の価値アリです。国立美術館のおしゃれなエコバッグは日本でも大人気!お土産に一枚いかがでしょうか。
日本でも不動の人気を誇る、オランダを代表する画家、ゴッホ。ゴッホ美術館にはゴッホの油絵200点、素描550点など約2000点がコレクションされています。彼の代表作「ひまわり」や「麦わら帽子を被った自画像」、「花咲くアーモンドの木の枝」など、誰しも一度は教科書で見たであろう作品を、自分の目で見る事ができるなんて・・・。ジャポニズムの影響を強く受けた「花魁」や歌川広重の模写といった作品や、彼が収集していた浮世絵など日本人にも馴染み深いコレクションも必見です。
国立美術館やゴッホ美術館はアムステルダムでも大変人気でチケット売り場もとても混み合いますので、インターネットの事前予約がスムーズです。
アムスの玄関口!アムステルダム中央駅は必見
アムステルダム中央駅はスキポール空港からのアクセス15分、アムステルダム市内を走るトラムやバスの他、国際列車のタリスやユーロスターも運行する、オランダの交通の要です。たくさんの旅行者が滞在中に一度は使うであろう、この中央駅。何かに似ていると思いませんか?そう、東京駅です!東京駅はアムステルダム中央駅をモデルにしたという説もあり、2006年には東京駅と姉妹駅関係を結んでいます。
美しいレンガ造りの中央駅はネオゴシック様式で建てられ、国立美術館と同じ、ペトルス・カイパースという建築家によって設計されています。駅は2階建てで、プラットフォームは15番まである巨大ターミナル。そして一歩外に出ると、この中央駅を中心とした扇状の運河の街が広がっています。まさにアムステルダム観光の始点ともいえる場所で、いつでもとても賑やか。
たくさんのツーリストが集まるということは、一方でスリや詐欺被害が多いのも実はこのエリアです。美しい駅舎にウットリしていたら財布がなくなっていた!何てことがないよう、この近辺では気を引き締めてくださいね。
アムスの心臓とも呼ばれるダム広場と王宮
観光の始点が中央駅なら、観光の中心はダム広場です。アムステルダムのおへそとも呼ばれ、広場を中心に歴史的な建造物が立ち並び、レストランやホテル、ショッピングストリートなどが広がっています。ダム広場の名の通り、かつてこの地に建設されたアムステル川をせき止める堰(=ダム)によって街は発展していきました。いわばダム広場は「アムステルダム」の地名の由来にもなった、歴史のスタート地点なのです。広場の中心の白い塔は第二次世界大戦の慰霊塔。慰霊塔を取り囲む階段はアムスの若者や旅行者の憩いの場となっています。
ダム広場でひと際存在感を放っている建物は王宮です。現在は迎賓館として使用されている王宮は、1655年に市庁舎として建設されました。幅79m、高さ53mで当時としてはヨーロッパ最大の建物だったそうです。その後、オランダはフランスに侵攻され、1808年に市庁舎はナポレオンの弟ルイ・ボナパルトの王宮へと変わったのです。ナポレオンの撤退後、王宮は一時アムステルダム市に返還されましたが、現在は王室所有となっています。王宮内はかつて市庁舎だったとは思えないほど豪華絢爛!煌びやかなシャンデリアや調度品などはかつてのオランダの繁栄を偲ばせるようです。王宮は不定期にクローズしているので、出発前に開館日のチェックをすることをお勧めします。
平和への祈り・・・アンネ・フランクの家
ユダヤ系ドイツ人のアンネ・フランクがナチス・ドイツのホロコーストから逃れるためにやってきたのが、ここアムステルダムでした。アンネの父オットーが経営していた会社の建物内部に小さな隠れ家を作り、1942年から1944年8月4日ドイツの秘密警察に見つかるまでの2年間、アンネ一家4人と、他の4人のユダヤ人が息をひそめて暮らしていました。その後8人は強制収容所に送られますが、生き残ったのは唯一、父オットーだけでした。後にオットーが出版したアンネの日記には、戦争や差別への怒り、思春期の葛藤、将来の夢、辛い潜伏生活が赤裸々につづられています。2009年アンネの日記はユネスコにより世界記憶遺産に登録されました。
かつての隠れ家は現在、博物館として展示されています。隠れ家に通じる回転本棚や、本物のアンネの日記帳、アンネが日記を書き続けた屋根裏部屋が当時のまま残されています。この狭く太陽の当たらない室内で息をひそめるように、いつ終わるかわからない恐怖と戦っていた少女。15年というあまりに短い生涯を終えた彼女の日記とこの隠れ家は、戦争や人種差別の悲惨さ、平和への願いを今に伝えているのです。
シンゲルの花市周辺を散策!
オランダといえばチューリップを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。3月下旬頃からアムステルダム近郊のキューケンホフ公園ではたくさんのチューリップが咲き乱れますが、アムス市内でいつでも気軽にお花を楽しめるのがシンゲル運河沿いにたくさんの花屋が軒を連ねる、シンゲルの花市です。この市場の歴史は古く、始まりは1862年!種類豊富なチューリップはもちろん、ヒヤシンスや野菜などの様々な植物や球根、種などが販売されています。ついつい、種を買って日本で育ててみたくなりますが、検疫でひっかかってしまうのでご注意を。そんな時には永遠に枯れる事のない、木製の可愛いチューリップをお土産にしてみてはいかがでしょうか。
シンゲルの花市周辺にはたくさんのお土産屋さんやチーズショップなどが並び、ショッピングにももってこいです。また花市と目と鼻の先にあるムントタワーも必見!中世時代に街を囲んでいた城壁が17世紀に入って街の発展とともに取り払われ、一部残る事ができた塔に時計台を付けたのが、このムントタワーです。タワーには38の鐘が取り付けられていて、15分毎に美しい音色を奏でています。
マヘレの跳ね橋とレンブラントの家
マヘレの跳ね橋は17世紀に造られた、アムステルダムで唯一現存する木造の跳ね橋です。ゴッホの作品として有名な「アルルの跳ね橋」は、南仏に移住したゴッホが、故郷のマヘレの跳ね橋を懐かしんで描いたといわれています。1994年までは人力で橋が開閉していたそうですが、現在は電動となり、船の行き来があるときのみ不定期に開閉しています。跳ね橋が上がるところを見られたらラッキー!4~9月の夜間には、跳ね橋がライトアップされ幻想的な姿になります。
マヘレの跳ね橋から少し歩いたところに、レンブラントの家があります。1639年から約20年、彼の全盛期を過ごしたこの家は、現在博物館として開放されています。レンブラントが棲んでいた当時をほぼ完ぺきに再現していて、家具や装飾品、スケッチやエッチング、彼が集めた美術品などが展示されています。アトリエのみではなく、キッチンや寝室なども当時のまま見る事ができます。国立美術館に展示されている夜警もここで描かれていて、絵画ファンには興味深いスポットであること間違いナシです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。世界遺産にも登録されているアムステルダムの美しい運河地区や、市場、美術館などアムステルダム市内には見所が尽きません。街歩きに疲れたら、オープンテラスのカフェでパネクックと呼ばれるパンケーキを食べたり、ビール好きならハイネケンの工場見学をしたりと、ご紹介しきれなかった楽しみがまだまだ沢山あります。是非次の海外旅行の行き先に、アムステルダムをご検討してみてくださいね。