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G7サミットがドイツで開催された時のホテルが「シュロスエルマウ」です。しかも2015年、2022年ドイツで開催された時に連続してここが使われたのです。サミット参加の各国の首脳の評判も良かったのでしょう。
オーストリア国境近くのバイエルン・アルプスの麓にある自然環境バツグンの古城ホテル&スパリゾートです。
今回このホテルに2連泊しました。皆さんにレポートしたいと思います。
チェクインしたら、いきなりオーナーが話たいとのこと。一体どんな話?
チェックインすると、スタッフがいきなり「オーナーが会いたがっている。少し時間ありませか?」と、言われました。
こっちへどうぞとオーナーがいるテラスに案内されると、
「ハイドンのピアノソナタコンサートが明日あります。アンドラーシュ・シフが演奏します。ゲストはフリーなのでぜひ参加してください」との事でした。
ふだんクラシックなんて聴かないけれど、こんな機会だから参加しようかと思いました。その時は知らなかったのです・・。アンドラーシュ・シフが超有名なピアニストだということを!!
「シュロスエルマウ」は単にラグジュアリーなリゾートというだけではないのです。コンサートホールで年間200回以上クラシックやジャズのコンサートが開かれるのです。こんなに文化を大切にするリゾート、聞いたことありません。
「シュロスエルマウ」は何と言っても環境が素晴らしいです。限りなく贅沢な広さ、自然美のすばらしさ、開放的な風景、ゆったりとした敷地。隠れ家リゾートというのはこういうリゾートのことをいうのでしょう。
「シュロス エルマウ」、2015年にG7サミットが開催されたことで有名になりました。その際、各国首脳の宿泊場所として新たに建設されたのが「リトリート ラグジュアリースイート&スパ(通称リトリート)」。これと、創業時からの歴史を引き継ぐ「ラグジュアリースパ&カルチュラルハイダウェイ(通称シュロス)」の2つのホテルを併せて「シュロス エルマウ」と総称しています。
私が今回宿泊したのは「リトリート」です。「シュロス」よりもラグジュアリーでプライベート感が強く、ここまで来たらぜひとも「リトリート」に泊まりたいものです。
施設名 | シュロスエルマウ |
住所 | In Elmau 2, 82493 Krün, ドイツ |
TEL | +49 8823 180 |
アクセス | ミュンヘンから電車でクライス駅へ。ミッテンヴァルト方面行きに乗車。所要時間は 90 分。インスブルック (オーストリア) 中央駅からクライスまでの列車もあり。 クライスとエルマウ城間の送迎は無料。 |
公式サイト | https://www.schloss-elmau.de/en/ |
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水着とバスローブで1日過ごす スパライフ
このリゾートの最大の魅力は、なんといってもスパが充実していることです。
たとえば、子供連れの家族なら「ファミリースパ」へ、静かな空間を求める人は16歳以上限定の「バーデハウススパ」へ、よりプライバシーを求めたい女性は「レディーススパ」へ、屋外を好むなら「ネイチャースパ」へ。東洋と西洋が融合した「オリエンタル・ハマム」はトルコの西方では最大、最高のハマムといわれています。
その時の気分に合わせて、スパからスパへ。一日中水着とバスローブを着たまま、ゆったり過ごすのがここの流儀なのです。
スパエリアには、朝食や昼食を取れるレストラン、ピラティススタジオ、フィットネスジムも。
ランチも水着とバスローブを着たまま食べられます。こんな気楽さこそ、スパリゾートには必要ですね。
「リトリート」には別途「リトリート」宿泊客専用のスパがあります。「シャンティジリファミリースパ」「シャンティジリアダルトスパ」の他に「オンセン プール」も。「リトリート」宿泊者はホテル宿泊者が使えるすべてのスパ他にこの「リトリート」宿泊客専用のスパまで使えるのです。迷うのど、たくさんのスパがあるのです。
「オンセン プール」は40℃。まさに日本の露天風呂の立ち湯のようです。温かくて気持ちのいい露天風呂です。オーナーは日本びいきなのかなあ。
とにかく敷地が広くスパがたくさんあるので混雑した感じはどこもありません。。
「リトリート」に泊まる
宿泊したのは「リトリート」の757号室。ジュニアスイート・リトリートというカテゴリーです。眼の前にそびえる岩山と深い緑が一望できて、限りなく癒やされる風景です。
本館である「シュロス」から歩いて5分。「リトリート」はその名のとおり隠れ家にふさわしい建物です。「リトリート」のスパは。「リトリート」のゲストしか使えないので、ゆったりしているのも大きな魅力です。
部屋は61平米でリビングルーム、ベッドルームが続きになっています。だだっ広い感じ。ソファーなどは古臭い感じ。昔からのつくりかと思いましたが、実はサミット用で2015年に建てられたのだとか。新しさを感じません。
意図的に古い別荘風に作ったのでしょう。また、オーナーがインド好きらしく、ホテルのモチーフは象。内装も何かアジアチックなところがあります。
このホテルのホスピタリティは最高です。もちろん最高級リゾートなので当然といえば、当然なのですが。
ただ、丁寧な応対というだけでなく、フレンドリーな感じがするのがとてもいいのです。ここはスパリゾートなので、ゲストはリラックスして滞在しています。かしこまった対応では逆に窮屈に感じるはずです。
スパリゾートらしいサービスには本当に満足しました。
LUCE D’ORO 日本食にインスパイアしたミシュラン2つ星の実力は?
ホテルのメインダイニングが「LUCE D’ORO」です。ミシュラン2つ星、ゴエミヨ4トック。大自然に包まれたスパリゾートにもミシュラン2つ星があるのは、ヨーロッパならではです。
このレストランの特徴は日本の食材をたくさん使っていて、それもマニアックなほど日本の食材がメニューに登場していることです。
フランスのフレンチレストランでもユズやワサビなどは当たり前のように使われていますが、この店の日本食材のこだわりは半端ではありません。日本食にインスパイアした店といっても過言ではないでしょう。
シェフは日本が大好きだそうで、毎年5回ほど日本を訪問しているらしい。
とはいえ、ベースはフレンチ。日本料理がそのまま出ることはありません。そんな点も好感が持てるのです。
メニューの一例を紹介します。
UNSTUFFED ORGANIC FOIE GRAS フォアグラにはSHOKUPAN えっ、食パン?
ORA KING SALMON サーモンには九条ネギのビネグレットソース。
RED GAMBA PRAWN エビはKANZURIのビスクで食べます。KANZURIとは新潟などの発酵唐辛子です。メニューにKANZURIって書いてあるけれど、日本人でも知っている人は少ないです。
他にもAMASUZUKE 甘酢漬けがあったり、デザートにKAKIGORIかき氷が添えてあったり、日本食材のオンパレードなのです。
見た目は美しいアミューズから始まって、前菜もアミューズ風のしつらえ。とにかく繊細なフレンチはまるで現代日本のフレンチのようです。海外でこのようなフレンチに出会えるとは!! 斬新で驚きました。
まとめ
いかがでしたか?ドイツというと古城とか中性の町並みとか、そういう旅が主流ですが、こういう本格的なスパリゾートの旅というのも大いに楽しめました。
当たり前のドイツ旅行ではない旅、そんな旅を楽しんでみるのもいいのではないでしょうか?