写真で一目見た時から絶対に行ってみたかったオルチャ渓谷、ようやく実現に向かって動き出した時、宿は絶対に失敗したくなくて旅行会社の方にご相談をしてお勧めいただいたのがイルリ-ゴです。ホームページを見たら私がイメージしていた通りの糸杉や見渡す限りの草原、オルチャ渓谷そのものだったのでこの宿に決めました。旅のプロに素直に相談するのも旅を豊かにするコツなのです。
イタリアトスカーナに位置するオルチャ渓谷はピエンツァやモンタルチーノなどの街巡りと組み合わせて日程を組むのがおすすめ、今回の宿イルリゴは、糸杉が植わっているホテルのエントランスへと続く路地の向こうに見える2階建の建物で1階がレストランと中庭、2階には客室と机が置いてある談話室や景色を見渡せるベランダなどのパブリックスペースがあります。
オルチャ渓谷は車が無いとどこにも行けないので、中日は2日共外には出てみましたが、初日は草原に見えた草は近づくと腰の高さまであります。頑張ってみたけれどそんなに歩けず、2日目は歩いているうちに粘土質の土に足をとられてしまい靴が壊れるという事態に。読書もあまり進まず、唯一出来たのが洗濯と部屋での昼寝。
せっかくの夏休み飛行機に乗って洗濯と昼寝に来てしまったと思いましたが、後で思い返すと普段がせわしないので、かえってそれが記憶に残るとても贅沢な夏休みの過ごし方だったことがわかります。
食事は朝夕2食付でトマトや茄子を使った前菜や手打ちのパスタ、ボリュームのあるお肉、彩り豊かなデザートもあって、またバリエーションが豊富で同じ料理は一度も出ず満足でした。昼は付いてないのでそれを見越して旅行中に調達した物で初日は済ませましたが、次の日はラッキーなことに日本のツアー客のランチの予約が入っていると言われ、私達も同じランチをお願いすることが出来ました。
日本のツアーは、イタリアグルメと食材を巡る豪華なツアーで生ハムやパルミジャーノの工場を見たり出来、イルリ-ゴも料理が美味しくてツアーに選ばれたことがわかりました。次はそういう食材を巡る旅もいいなと思いましたが、逆にツアーの方にここでのんびり何泊もするなんてとっても豊かな過ごし方だととても羨ましがられました。時間の使い方で旅は大きく変わります。忙しい日程も目的をしぼった旅もそれぞれに良さがありますが、オルチャ渓谷は確かにのんびりと滞在をするのがおすすめの場所です。
最後の1日は昼から雨でちょうど雨があがったまだ暗くなっていない少し早めの夕食、1階のレストランまで降りて行こうとした時に、地面から立ち上るような虹を発見しました。思わず外に出てみたらなんと360度見渡せるオルチャ渓谷に虹が3本もかかっていて、初めて見る光景でとても感動しました。
ホテル名アグリツ-リズモ イルリ-ゴ(Agriturismo Il Rigo)
住所 | 53027 San Quirico d’Orcia Italia |
TEL | (39)0577897291 |
部屋数 | 15室 |
予算 | 2名/1室利用の場合 1部屋 120ユ-ロ~(ミニマムステイ2~3泊あるので注意) ~(朝食あり) |
設備(スパ、プールなど) | なし |