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コロナ禍の2020年10月にポーランドに行く機会を得ました。当然ながら世間は海外旅行の雰囲気からはほど遠く、未だ日本では帰国後14日間の待機期間を余儀なくされます。
中には日本国籍の旅行者について入国させないなどの制限を設けている国もありますが、世界の数カ国は日本人観光客に対して何の制限もなく入国を許可しています。
その国の1つがポーランドです。これまで100カ国以上旅してきた私が実際にポーランドを旅をしてコロナ禍の海外旅行は何に気をつけるべきか?そもそも観光して楽しめるか?ということをチェックしてきました。
【成田空港 出発】注意点は?両替所とかやっているの?
まず気をつけなければならないのはこれまで成田空港へバスで行っていた方です。私の住んでいる街から成田空港行きの定期バスが運行していたのですが残念ながらコロナウィルスの影響で運休。東京駅や銀座発の高速バスは臨時ダイヤながらも何本か運行しているようです。
久しぶりの第1ターミナルは、確かに以前ほどの賑わいはないけれども、想像していたよりは人出はありました。
ほとんどのお店が無期限の臨時休業となっていましたがマクドナルド、スターバックス、無印良品、郵便局、銀行のATM、コンビニ、ドラッグストアなどいくつかのお店とレストランの一部はオープンしていました。お土産屋さんはほぼ休業していたので空港で購入する方はご注意ください。私の肌感覚ですがコロナ前と比べるとお店の数は10分の1以下でしょう。
ちなみに両替所や保険のカウンターは空いていましたのでご安心ください。WiFi貸し出しのカウンターは閉まっていました。
【出国審査・機内】コロナ禍の今、実は快適!?
両替などを済ませ、ポーランド航空にチェックイン。言わずもがな、空港にありがちなチェックインまでの長い行列はありません。ビジネスクラスの優先搭乗並みにスムーズです(もちろんエコノミークラスのチケットです)。またこれも当然ですが手荷物検査、出国検査も快適そのものです。何度となくこれまで出国審査を経験してきましたが、これほどハイスピードで通り過ぎたことは人生史上ありません。ビジネスクラス並み、いやそれ以上にストレスフリー・・・です。
機内への搭乗も、エコノミーだと待つことが多いですが、当然待ちません(笑)。ポーランド航空のワルシャワ行きの配列は3−3−3。1人で3席を独占できます。自然にソーシャルディスタンス状態。機内ではアルコール入りの除菌シートが搭乗時と食事の時に配られました。また機内では体調に関しての質問表が配られまして、到着前に回収されます。質問内容は「14日前までどこの国に滞在していたか?」など一般的なものです。
【ワルシャワ 到着】入国審査、どんな質問を浴びるのか?!
ワルシャワ空港に到着。ワルシャワ空港では私はクラクフ行きへ乗継ぎとなります。
初めてワルシャワにて乗継ぎを体験しましたが、非常に分かりやすくできています。
ワルシャワ空港では「シェンゲン条約国以外」へは緑のレーン、「シェンゲン条約国」は青のレーンに別れており、乗客はどちらかに進めば良いことになります。私はポーランド国内のクラクフ行きなので「シェンゲン条約国」内です。そのため青のレーンを進みました。
入国審査では約30分くらい並びました。並んでいる間は「観光」か「ビジネス」か、どちらの目的で入国したと答えるのが正解なんだろう、コロナウィルスについて何か英語で聞かれないかな、聞かれたら英語で返答するのは難易度が高いな、など色々考えていましたがいざ自分の番になって審査を受けるとコロナ禍に関わらず質問ゼロで通過。肩透かし感がハンパがなかったです(笑)。
【クラクフ空港】国内線や空港の様子は?免税店の営業は?
無事入国審査を越えたあと、手荷物検査を経て搭乗エリアへやって来ました。ここまで来ると入国時の不安が解消され、海外旅行に来れたことの嬉しさがこみ上げて来ました。コロナ禍でも旅行できる幸せを噛み締めながら、空港内を歩きました。ワルシャワ空港は日本の空港と比べて人通りが多く、お店もほぼ営業しており、いつもの日常が戻って来ているような気がしました。それもそのはず、EU内であればほとんどの国の人々は行き来が自由になっているのです。
クラクフ行きのポーランド国内線はほぼ満席でした。クラクフ行きの便は1日2本程度と少なく、配列2−2のプロペラ機でキャパシティが少ないからかもしれません。機内でしばらくすると水と菓子パン(アップルパイ)が出てきました。
国内線に関しては乗務員が皆マスクをしていること以外は特にコロナ前と大きくは変わっていないようです。
【クラクフ 街歩き】公共交通機関の様子は?
ポーランドでは日本のように入国者全てに対して、抗体検査は行なっていません。もちろん空港から市内への移動も公共交通機関を使ってはダメ!という決まりもありませんので、私は公共のバスに乗りました。クラクフ空港からは市内行きのバスが何本か運行していまして、市内まで約40分で時間はかかりますが、これが最も安く行ける方法です。
空港からはそのほかに鉄道やタクシーが利用可能です。または事前にアプリをインストールしておく必要がありますが配車アプリ(UBER)も利用できるようです。
クラクフの観光はほぼ徒歩で移動できますのであまり公共交通機関を使う機会はないかもしれません。チケットを事前に券売機かトラムやバス内で購入しておくことだけに気をつければ、さほど日本での様子と大きな違いはありません。
【クラクフ 観光】アウシュビッツなどの観光地は異例の状態!?
クラクフのみならずポーランド全体のハイライトと言えるのがやはりアウシュビッツ・ビルケナウ博物館とヴィエリチカ岩塩坑でしょう。クラクフに来たならこの2箇所に訪れないわけには行きません。私はプライベート日本語ツアーでこの2箇所へ訪れました。
半年ぶりに訪れたという日本語ガイドは「こんな状態見たことがない」というほどアウシュビッツはお客が少なくほぼ貸切状態でした(笑)。逆にそんな珍しい状態が見れるので私にとってはこれ以上望んでもみない体験ができたわけです。なおアウシュビッツの入り口には除菌用のゲートが設置されており、コロナ対策も万全なので皆さん是非早めの訪問を!
午後訪れたヴィエリチカ岩塩坑では10名程度のポーランド人の観光客と一緒に巡りました。やはりこちらもコロナ前と比べると大幅にお客は減っているそうです。ちなみに「岩塩坑の壁や床を舐めるはご遠慮ください」と館内スタッフよりアナウンスがありました(笑)。
【クラクフ 宿・レストラン】”レッドゾーン”だけど…営業に影響は?
2020年10月現在ポーランド政府は感染者数の多い地区に対してイエローゾーンとレッドゾーンに区分けし、制限を課しています。レッドゾーンは中でも感染の危険度が高い地区で、10人以上の集会やジムやプール施設の営業停止、マスクの義務化、飲食店は朝6時から夜9時までの営業などが求められています。
現在クラクフを始めとした主要観光地はレッドゾーンに指定されていますが、一般的に街に出歩く時間帯であれば不便に感じることはありませんでした。
ホテルではブッフェの朝食のみ、マスク着用の上ビニールの手袋をした後に料理を取り皿に盛る必要があるので、それが多少不便に感じましたが、コロナ前と比べて著しく不便だと感じることはありませんでした。