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フランスのアルザス地方は、ドイツと国境を接し建物や文化にドイツの影響が色濃く残っています。この地方で最も魅力的な場所はアルザスワイン街道。小さな可愛い町や村を訪れると、かつて幼いころ絵本で見たことがあるような昔懐かしい風景に出会えるのです。ワインが大好きなペンギン2号。アルザスのワインはとりわけ大好きで、ワインあるところにグルメありの持論のもと、美味しいワインと美味しい料理を求めて美しい風景の中を旅します。今回はそんなとっておきの7大ポイントをご紹介します。もちろんワインの飲めないあなたも楽しめますよ!
アルザスワイン街道の中心コルマール
運河に面してドイツ風の木組の家が建ち並ぶ、中世そのままの絵になる風景を見せてくれるコルマール。アルザスワイン街道へ行くなら絶対に外せない中心の町です。初めて街並みを目の前に見たときは、まさに童話の世界に紛れ込んだような気分に浸ったものです。石畳の小道をそぞろ歩くだけでも幸せな気分になります。
メルヘンのような気分で市内観光をしていると、ウンターリンデン美術館にやって来ました。ここにはグリューネヴァルトの「イーゼンハイム祭壇」というキリストの磔の姿が生々しく描かれた絵画があることで有名です。ちょっと夢が覚めてしまう衝撃。でもこれは必見でしょう。
コルマールでのホテルは「ル・マレシャル」がイチ押し。運河に面した最高のロケーションで、16世紀に建てられた古い館を改装したオーベルジュです。素敵なインテリアの部屋からは運河沿いの家並みが見渡せて情緒たっぷり。ミシュランの星を取っているレストランは、味もサービスも申し分ない、思い出に残る宿でした。
▼コルマールのお薦めホテルのwebサイト
https://www.hotel-le-marechal.com/fr/hotel-charme-colmar-alsace?utm_source=google&utm_medium=organic&utm_campaign=mybusiness&utm_content=hotel
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プティット・ヴェニス コルマールの運河めぐり
運河に面したコルマールの町が情緒いっぱいなことから、同じく運河の町であるベニスと並んで「プティット・ベニス(小さなベニス)」と呼ばれています。この町の観光で外せないのが運河クルーズです。運河沿いのカフェでチケットを買ったらさっそく乗船です。船頭さんが手で漕いでくれる昔ながらのボートで、説明もしてくれます。
自分が泊まっているホテルをボートから見上げたり、いくつもの橋の下をくぐってボートはゆっくりと走ります。そのスピードは手漕ぎだからこそ、ゆっくり両岸の建物を眺められてちょうどいい感じ。コルマールの町の美しさを運河から堪能できるのが最高の気分。
しばらく走って町はずれに差し掛かると、風景は一変します。緑がとっても豊かで、目に染みるほどの美しいジャングルの下をくぐり抜けて、ボートはアメンボウみたいにすいすい滑っていきます。なんだか夢の中にいるような気分でした。
可愛い町でぶらぶら歩きが最高!カイゼルスベルク
コルマールの郊外に位置するカイゼルスベルク。ここにも心が洗われるように清らかな小川が流れています。石畳の道に沿って歩くと、木組みのカラフルな家々が軒を連ね、そのどれもがデザインも色も飾りも同じものは一切なくバラエティ豊か。建物はカフェだったり、レストラン・ホテルだったり、ブティックだったり。アルザスならではの可愛いコウノトリの人形を軒先に飾る土産物屋だったり。陶器の店はあまりにも可愛い品が多すぎて、全部欲しくなったけれど、写真を撮るだけでガマンガマン。
この町にも私のイチ押しホテルがあります。町の中心に位置する、やはりミシュランの星付きレストランを持つ「ル・シャンバール」。超モダンでスタイリッシュな内装で、機能性も高くて居心地が良いホテルです。レストランはアルザス地方を旅するグルメの人なら外さない方がいい素晴らしい料理です。アルザスはリースリングとかムスカとか白ばかり飲んでいた私ですが、ここのソムリエにアルザスの赤もいいことを教わりました。
▼カイゼルスベルクのお薦めホテルのwebサイト
https://www.lechambard.fr/en/
ぶどう畑の真珠、リクヴィル
アルザスワイン街道の中でも、ブドウ畑とチャーミングな町並みを一緒に入れた写真を撮れるお薦めのスポットがあります。それがリクヴィル。フランスの最も美しい村のひとつにも選ばれ、アルザスワインの名産地として広大なぶどう畑に囲まれています。ブドウ畑の丘に上ると、見下ろす緑の風景の中にとんがり屋根の家々が密集する村が一望のもと。「ぶどう畑の真珠」という村の呼び名がふさわしく感じます。
町の郊外を走って回れる電気のミニトレインに乗りました。なんと日本語アナウンス付。とはいっても日本語のアナウンスは声が割れて聞き取りにくかったけれど・・・。リクヴィルの町がこんなに美しい自然に囲まれているんだと感動。そのあとは町中のサロン・ド・テで休憩。フランボワーズのムースと合わせてダージリンティーを飲みながら、町行く人々を眺めていました。こんな素敵な村では少しのんびりする時間をとりましょう。
街中でワインの試飲を楽しんだ、リボーヴィル
アルザスワイン街道の小さな美しい村のお薦めのひとつリボーヴィル。コウノトリが巣を作る写真で知られていますが、本当に家の上を見るとコウノトリが丸くて可愛らしい巣を作っていました。木組みの魅力あふれる家並みの通りを歩いていると、ワインのデギュスタシオン(試飲)をさせてくれるカーブがありました。
恐る恐る入っていくと、愛想のいいマダムがどうぞどうぞと手招きしてくれます。まずグラスに注がれたのはピノグリという白ワイン。甘味とコクがあって、トロリと滑らかでフォアグラと相性がぴったりな感じです。次はあっさりドライな白のムスカ。どんな料理にも合いそうな爽やかな味。2種類を楽しんで、帰ろうとしてマダムにお金を払おうと聞くと、「ノンノン、もちろん無料ですよ」とにっこり。ランチ前の食前酒としてちょうどいいワインの酔いとマダムの笑顔にすっかり幸せな気分になった私でした。
中世の城 オーケニグスブール城(オー・クニグスブール城)
つづれ折の山道を登っていくと、標高757mの丘の上にそびえるのがこのオーケニグスブール城です。アルザスワイン街道の美しい村々を観光する際に、コルマールから30分ほどに位置するこのお城に立ち寄るのがお薦めルートです。
緑豊かな丘の上に建つ、このロケーションが素晴らしいお城は、12世紀に建てられた砦なのです。
お城はさすがに古く暗いイメージ。それほどスケールも大きくはないし華やかさに欠けるようです。でも内部にはシャンデリアのある皇帝カイゼルの部屋や、騎士の鎧や武器が展示されている武器の間、見頃な緑色の陶器のストーブが置かれた皇帝の間など、歴史的価値のあるものが保存され、中世のムードは満点なのでした。
旧市街は世界遺産のプティットフランス・・・ストラスブール
ストラスブールはアルザス地方の中心都市。世界遺産にも指定されているプティットフランスと呼ばれる旧市街。木組みの家並みはここでも可愛く、中心に位置する大聖堂も素晴らしいので必見です。さすがはアルザスワインの故郷、美味しい食べ物屋さんやカフェ、ワインショップなども多く居心地がいい町。のんびり数日いても飽きないところですが、大体においてここには1泊してすぐにアルザスワイン街道へ向かうのが一般的で、ちょっともったいない気もします。
旧市街を囲むイル川の遊覧クルーズもお薦めプランです。川から眺める街並みも素敵です。またワイン好きな私は、ワインのカーブへ出かけてテイスティングを楽しみました。名産のフォアグラのカナッペとか普通におつまみで出してくれるのも嬉しいところ。ワインだけじゃなく、リキュールも美味しいく、ピコンというオレンジリキュール×ビールを混ぜたドリンクなんかも美味しくてはまってしまいました。
夜にはディナーの後にちょっと散歩してライトアップした大聖堂も見学。ただでさえ存在感の大きな大聖堂、ライトアップは感動的で旅の思い出に残るシーンとなりました。
まとめ
いかがでしたか?日本でもアルザスワインはポピュラーで、皆さんもフレンチレストランで飲んだこともあるのでは?ワインの名産地だけでなく、アルザス地方の魅力は可愛い町や村の存在が大きいのです。ワイン好きであってもなかっても、一度は行ってみたいアルザス地方。次のフランス旅行の旅先に入れてみてください。
ファイブスタークラブではアルザスワイン街道やストラスブールを効率よく回るプランや、今回ご紹介したお薦めホテルに泊まるアレンジなども可能です。現地に精通したスタッフに相談してみては?