北キプロスは”国”なようで”国”でない国。…というのも、唯一トルコだけが国家として承認しており、世界的には”国”として認められていない地なのです。ただ危険な事はなく、地中海特有のゆったりした時間が流れる、趣のある場所です。今回は、そんな北キプロスの農家が経営しているプチホテルに泊まってみました!敷地にはプール、温暖な気候を利用してレモンなどを栽培した果樹園。食事は家庭料理の味が楽しめます。オーナーは北キプロスの観光副理事で、観光相談も気軽に応じてくれます。「普通のホテルよりアットホームなプチホテルを選んで断然よかった!」、心からそう感じた私の真剣レビューをお届けします。
北キプロスの基本情報
北キプロスの気候
年間を通して晴れの日がとても多い気候です。北キプロスには四季があります。一般的に5月中旬から10月中旬までが夏で、気温も高くほとんど雨が降らない、青空の広がる乾燥した日が続きます。冬は大体12月から2月くらいまで。比較的温暖で穏やかな気候ですが雨が時々降ります。この季節の降水量が年間のおよそ6割を占めます。またトロードス地方の山岳地帯には雪も積もります。
北キプロスへの行き方
北キプロスへの直行便、経由便は現在ありません。キプロスのラルナカ空港から陸路で移動するパターンが一般的です。ラルナカ空港へはドバイ経由のエミレーツ航空や、その他ヨーロッパ系航空会社が乗り入れています。ラルナカ空港から北キプロスのギルネまでは車で約1時間30分前後です。バスもありますが、スピードも遅く旅行者は使いにくいのでお勧めできません。
北キプロスのお役立ち情報
北キプロスはまだまだ日本人の渡航が少ない国。しかし北キプロスには遺跡や修道院など見どころがたくさんあります。ギルネは北キプロスの首都で、十字軍時代から交通・交易の港として利用された場所で、現在もその当時からある砦が残されています。時代ごとに改築された砦は歴史の流れを見る事ができ、大変興味深いです。また東部にあるファマグスタは紀元前からの歴史が残る街で、ローマ遺跡やシェイクスピアの『オセロ』で知られるファマグスタ港の砦を見学する事が出来ます。
プチホテル「ラピダガーデン」に泊まってみた
今回宿泊したのは「ラピダガーデン」という名前のプチホテルで、陽気なオーナー家族のあたたかいホスピタリティーが自慢のホテルです。広い敷地内でさまざまな果物や野菜を育てており農園見学に気軽に応じてくれます。地中海らしいオリーブから日本人にもなじみ深いオレンジやレモンまで、たくさんの作物が栽培されています。ホテルの食事にはそれら収穫物がふんだんに使われていて、非常においしいです。あまりの美味しさに、舌だけでなく、私の体中の細胞たちが喜んでいました。個人的には自家製レモネードが抜群にお勧めです。
ホテルにはプールもあり、暑い時期はプールサイドでゆっくり過ごす事も出来ます。ハンモックなども用意されており、暖かい時期には庭でゆっくりとハーブティーを楽しみながら読書、なんかとても素敵だと思います。滞在されている外国人ゲストの中には分厚い本をお庭でのんびり読んでいる方もいらっしゃいました。北キプロス内観光もオーナーがアレンジしてくれます。首都ギルネは約30分位。昔からの港町で歴史のある砦や美味しそうな魚介グルメが楽しめます。
オーナーのママさんは料理TVなどでよく紹介される有名人とのことで、料理はもちろん先生としての腕前も確かです。お願いすれば昼食に料理教室を開いてくれます。農園で取った野菜などを使ってキプロス家庭料理を作り、できた後は食べて楽しみます。ママさんは片言英語ですが、身振り手振りで十分コミュニケーションは取れますので安心して楽しむ事が出来ます。