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2019年に個人旅行のビザが解禁されたサウジアラビア。これまでは団体旅行客やイスラム教徒の一部しか観光客を受け入れていなかったサウジアラビアですが、近年は女性の社会進出などの社会改革がすすみ、観光についても徐々にその門戸を開きつつあります。
またコロナ禍の2022年にはイスラム教徒以外立ち入りができなかったメディナへの観光客の受け入れもはじまりました。
メッカやメディナというイスラム教の2大聖地や雄大な砂漠が広がる大自然、そして煌びやかな摩天楼が立ち並ぶ大都会・・・。コロナ明けの海外旅行の行き先として、人気急上昇間違いなしのサウジアラビアの基本情報と主な見どころについて紹介していきます!
サウジアラビアってどんな国?
アラビア半島に位置するサウジアラビア。その国名は建国の父であるアブドゥルアズィーズ・アール・サウード王の名前が由来となっています。1932年に成立した比較的若い国で、厳格なイスラム教に基づいた統一国家です。かつてはサウジアラビア国内の自由な旅行は禁止されていましたが、社会改革が進み2019年には個人旅行が解禁され、世界中から多くの観光客が訪れるようになりました。
サウジアラビアは日本の約6倍に相当する国土を持ち、その約80%が砂漠地帯です。そのためキャンプや自然を満喫できるアクティビティが盛ん。そして何よりもイスラム教の聖地メッカやメディナがあり、宗教的な観点だけでなく歴史的にも見応えのある建築物や遺跡など、数多くの観光スポットがある国です。観光業が盛んになってきている今、訪れるべき国の1つなのです。
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サウジアラビアの治安は?
サウジアラビアの治安は世界でも非常良いことで知られています。世界各都市の物価・交通・犯罪率などをデータベース化したサイト「NUMBEO」の2023年の犯罪指数ではモナコに次いで世界で14番目に治安の良い国としてランクインしています。この順位は日本(8位)よりは低いですが、韓国が17位と考えるとその安全性が分かりますよね。
例えばサウジアラビアでは、女性であっても1人で夜に街で出歩く姿は珍しくはありません。サウジの人々は、日中の気温が高いため夜涼しくなってから出歩くことが習慣となっているためです。
とはいえ、犯罪が全くないわけではありません。モールやショッピングセンター等において外国人女性が身体を触られる等のケースも発生しています。現地事情を考慮した上で、なるべく目立たない格好をすることが望ましいでしょう。そのほかにも公共の場での服装や振る舞いに注意が必要です。サウジアラビアでは比較的、宗教的な規則に厳しい面があり旅行者であっても重い罰則が設けられています。
サウジアラビアの物価ってどんな感じ?
サウジアラビアの物価は日本と同程度。モノによっては日本と比べて高いことや安いこともあります。例えば、サウジアラビアでは一部加工品や農作物は輸入に頼っているため、そういった製品は日本よりも高くなることがあります。またイスラム国家であるサウジアラビアではアルコールが入手困難であるため、ノンアルコールビールなどの代替品は日本で購入するよりも高価になる傾向があります。
一方、サウジアラビアで生産しているキュウリやトマトなどの農作物やグレープフルーツやバナナなどの果物類、そしてサウジアラビア滞在中に欠かせないミネラルウォーターやソフトドリンクは日本よりも安い傾向があります。例えは500mlのミネラルウォーターは1本50円程度、350mlのコーラは約90円で販売されています。
またタクシーの代金も日本と比べて安く、厳密には都市によって異なりますが、初乗り料金が約2.5リヤル〜5リヤル(約70円〜140円)、初乗り料金が約2.5リヤル〜5リヤル(約70円〜140円)で設定されています。
サウジアラビアの出入国について
サウジアラビアの入国審査は事前にEビザを取得していれば、特段難しいことはありません。難しい質問もほとんどなく通過できます。初めに顔写真の撮影と両手10本の指の指紋採取がありますが、サウジアラビアに入国する旅行者の全てがその対象となっています。
日本から持ち込む荷物については、イスラム教の戒律に従いアルコール類・豚肉類・信仰の対象となる偶像や水着写真含む雑誌などの持ち込みはできませんので注意しましょう。
サウジアラビアのビザについては、大使館でなくオンラインで取得でき、シングルビザの場合、発行から3ヶ月間有効となります。また2023年現在、サウジアラビアビザには医療保険の代金が含まれていますが、これはサウジアラビア国内においてのみ有効な保険です。往復の飛行機移動中も対象となり、日本帰国後の手続きもできる海外旅行保険の加入を強く推奨します。
サウジアラビアの言葉は?英語は通じるの?
サウジアラビアの公用語はアラビア語ですが、ホテルや海外旅行客向けのレストランでは英語も幅広く通じます。ただし一般の人々やタクシー運転手の中には英語を理解しない人もいますので、多少のアラビア語が理解できると現地での滞在がよりスムーズになることでしょう。
覚えておくと便利なアラビア語のフレーズ
こんにちは・・・・アッサラームアライクム(フォーマル)/マルハバン(カジュアル)
ありがとう・・・・シュクラン
さようなら・・・・ワダアン
トイレはどこですか?・・・・アイナルハマーム?
これはいくらですか?・・・・カム サアル ハッザ?
はい/いいえ・・・・ナアム/ラ
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サウジアラビアの見どころ① 首都リヤド
サウジアラビアの首都・リヤドには数多くの見どころがあります。古くからの伝統や文化を感じるにはマスマク城とアル・ムラブバ宮殿に訪れるのが良いでしょう。マスマク城は、15世紀に建てられた城跡で、サウジアラビアの建国の足掛かりとなった戦いの場所です。現在は博物館として一般公開されています。アル・ムラブバ宮殿は、サウジアラビアの初代の王・アブドゥルアズィーズ王によって建てられた宮殿。宮殿はサウジアラビアの伝統的な建築なナジーン様式で建てられており、その外観や手入れの行き届いた庭園だけでも一見の価値があります。
歴史的なランドマークがある一方で、サウジアラビアの経済的な盛り上がりを実感できるスポットも数多く存在します。その台風の目となっているのがキング アブドラ ファイナンシャル ディストリクト (KAFD) 。リヤドの近代化を象徴するような高層ビルが立ち並ぶ国際的な金融街で、2023年現在リヤドで最も高い高層ビルのPIFタワー(385m)があることで知られています。また建築家ザハ・ハディドが設計したユニークな外観の駅舎のKAFDモノレールも開通予定です。
そしてサウジアラビアの近代化を象徴する建物といえば高さ302mのリヤドを象徴する99階建ての超高層ビル、キングダムセンタータワー。ビルの先端は「SKY BRIDGE」と呼ばれる展望台となっており、リヤド観光に外せないスポットとなっています。
サウジアラビアの見どころ② 湾岸都市ジェッダ
サウジアラビアの西海岸に位置する古代から続く商業の中心地、そして聖地メッカへ続くゲートシティとして栄えてきたジェッダは、美しい海岸線、現代的な高層ビル、歴史的な建物や博物館など、多様な魅力を持つ都市として知られています。
ジェッダで最も魅力的な観光スポットの1つは、世界遺産に登録されている歴史的な旧市街地。石造りの建物や迷路のような小道が織りなす、素晴らしい景観が広がり、異国情緒を存分に楽しめます。旧市街にはジェッダ特有の建築様式が美しいアル・シャフィー・モスクや昔話に登場しそうな歴史あるスーク・アル・ナダなどローカルな文化や歴史を体験するは外せないスポットなのです。
また、水上に浮かぶフローティングモスクや、巨大な噴水で知られるキング・ファハド噴水もジェッダを象徴する観光地です。
ジェッダは、豊かな文化や歴史、美しい自然と現代的な都市の魅力を兼ね備えたサウジアラビアの都市の中でも、特に訪れるべき都市と言えるでしょう。
サウジアラビアの見どころ③ ロマン溢れる古代都市 アルウラ
アルウラはサウジアラビアの北西部に位置するオアシス都市で、自然の美しさや文化的な魅力が満載の観光地です。
数ある必見スポットの中でも特に訪れてほしいのはマダイン・サーレハです。
紀元前1世紀から紀元後6世紀にかけて栄えたナバテア人の遺跡群で、石灰岩の断崖絶壁に精巧な彫刻が施されたトンネルや壁面墓などが残されており、まるで不思議な世界に迷い込んだような気分になります。
マダイン・サーレハの中でも最も美しいとされているのがカスル・アル・ファリド(Qsar al Farid)。高さ 16 mにもなる巨大な墳墓で、アラビア語で「孤独の城」を意味する通り、周囲からポツンと独立した形で佇む姿が印象的です。その大きさから、有力者の墳墓とみなされています。
マダイン・サーレハのほかにもエレファント・ロックやアルウラ旧市街などの魅力的な観光地に溢れています。是非、アルウラに滞在してオアシスの美しさや、古代文明の謎に迫る旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。
サウジアラビアの見どころ④ サウジ2大聖地の1つ メディナ
イスラム教徒にとっての2大聖地に数えられるメディナ。メッカと並ぶ聖地の1つです。その理由は「預言者のモスク」として知られるイスラム教の創設者であるムハンマドの墓が安置されているマスジッドアルナバウィ・モスクがあるためです。モスク自体も壮大なスケールで、緑色のドームと10本の巨大なミナレットが印象的です。内部にも美しい装飾が見られるそうですが、残念ながらムスリム教徒以外は立ち入ることができません。それでも世界中から多くのイスラム教徒が祈りを捧げにやってくる光景は荘厳な雰囲気と相まって見応えがあります。
「預言者のモスク」のほかにも歴史あるメディナの街には訪れるべきスポットが多くあります。
例えばクバー・モスクは、ムハンマドがメディナに移り住んだ時代に建造されたイスラム教の中でも、最古のモスクの1つです。「預言者のモスク」に次いで礼拝者が多いモスクとなっています。
続いてアル・マディーナ美術館(ヒジャーズ鉄道博物館)ではオスマン帝国時代に建設されたヒジャーズ鉄道の歴史や建設に関わる展示を見ることができます。ヒジャーズ鉄道はメディナとメッカを結ぶ重要な交通手段で、19世紀の当時の技術水準からすると、高度な技術と多大な労力を用いて建設されました。
このようにメディナは歴史的、文化的にも非常に重要な拠点となっています。
サウジアラビアの見どころ⑤ 王族の避暑地として栄えたターイフ
ターイフはサウジアラビアのアスィール地方にある、ジェッダからは車で2時間、聖地メッカからも車で1時間程度にある、標高1,600mに位置する都市です。夏の気候が40度を超えることが珍しくないサウジアラビアでも、夏の最高気温が 20 ℃ ~ 25 ℃と涼しく過ごしやすく、サウジアラビア国内で大変人気のある避暑地なんです。夏の間、王族や政府関係者もこのターイフに滞在し、政治活動や政治機能の一部が行われていることから「夏の首都」とも呼ばれています。
またその気候から野菜や果物、植物の栽培が盛んで、中でもブドウやハチミツ、それからバラの産地としても有名です。
ターイフの見どころはいくつもありますが、中でも必見のスポットはターイフの旧市街(アルバラド)です。ハチミツや新鮮な果物などの特産品を見て回るのも楽しいのですが、イスラム教徒の身の回りの品を職人が手作りしている様子を工房で見学できるのもターイフの魅力です。
旧市街など歴史的なスポットだけでなく、雄大な渓谷の景色を手軽に楽しんで見ませんか?それにはアルハダ山脈の最高峰2,177mから続くケーブルカーに乗ってみるのが最適です。中東最長と言われる4.2kmのケーブルカーからは、渓谷のパノラマが一望でき、サウジアラビアの風景美が堪能できます。
なおジェッダからターイフに行かれる際、非ムスリムが近づくこともできないメッカの街並みが車窓から見えることもありますので、ぜひお見逃しなく!
まとめ
以上、いかがでしたか?
今回はサウジアラビアの基本情報とサウジアラビアの必見スポットについて紹介しました。
私自身はじめてサウジアラビアを訪れて、それまでは隠されたミステリアスな秘境という印象でしたが、思った以上に洗練されてお、旅行のしやすさに驚きました。
皆様もぜひコロナ明けの1回目の海外旅行にサウジアラビアへ足を運んでみては?
まだまだ観光客が少ない時期だからこそ、これまでに出会ったことがない感動と驚きと与えてくれるはずですよ♪
サウジアラビアへの海外旅行の際は、ぜひファイブスタークラブまでお問い合わせください!