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カリブ海に浮かぶセントマーチン島をご存じでしょうか?
リワード諸島に属するセントマーチンはカリブ海に多数存在する島の中で私が最もおすすめしたい場所です。日本では知名度はそれほどですが、欧米の観光客にとってはカリブ海で人気ナンバーワンの島と言っても過言ではないでしょう。
島の面積はわずか88平方キロメートル。東京都内で例えると練馬区と板橋区を合わせたこの島を人気にしている秘密は一体なんなのでしょう?
こちらの記事では知られざるカリブ海の島・セントマーチンの魅力について解説いたします!
セントマーチン島の基本情報
国名 | シント・マーチン(オランダ領)/サン・マルタン(フランス領) |
面積 | 34km2 (オランダ領)/54km2(フランス領) 88 km2(島全体) 国別の比率は概ねフランス:オランダ=4:3となっています。 |
人口 | 約3.5万人(オランダ領)/約3.2万人(フランス領) |
首都 | フィリップスバーグ(オランダ領)/マリゴ(フランス領) |
言語 | 公用語はオランダ語(オランダ領)/フランス語(フランス領)となっていますが、英語が幅広く通じます。 |
通貨 | 米ドル(オランダ領)/ユーロ(フランス領)が基本ですが、フランス領でも米ドルが幅広く使えます。 |
セントマーチン島の気候・ベストシーズン
熱帯性気候で、年間を通して大きな気温の変化はありません。1日の中でも最低気温と最高気温の差が少ない為、過ごし易い気候です。
四季はなく、雨季(5月から11月頃)と乾季(12月から4月頃)に分かれます。
セントマーチン島の治安
治安は、カリブの中では比較的良い方だといわれていますが、それでも最低限の注意は必要です。日本と同じような感覚でいるとトラブルに巻きこまれる恐れがあります。ひとけのない場所や夜道はスリや窃盗が発生しやすいので、夜の外出や1人での外出は極力控えましょう。
セントマーチンってどんな国?
セントマーチンが「発見」されたのは15世紀後半。コロンブスの2回目の航海のときです。発見した日が11月11日、聖マルティヌスの日だったためサン・マルティン島(スペイン語)と名付けられました。
それ以降、この島は各国の航海や海賊たちの補給地として利用されましたが、スペインが戦争に敗れた後は、17世紀にフランスとオランダのそれぞれ交易の中継地点として北半分と南半分をフランス領・オランダ領に分ける条約が交わされました。
そのためこの島の南北のちょうど中間にはオランダ領とフランス領を分ける国境があります。このことからセントマーチンは「2つの自治国家によって分割された最も小さな陸地」としても知られています。しかも興味深いことに、この島から20分程度もフェリーに乗ればアンギラ(イギリス領)にも行くことができます。つまり1度の滞在で3つの文化に出会うことができるのです。
さらに島南部のマホベイビーチは「世界一危険なビーチ」とも知られています。さて一体何が危険なのでしょう・・・。それは改めて別の項目で説明いたします。
セントマーチンへの行き方
日本からセントマーチンへの行き方はアメリカン航空のマイアミ乗り継ぎが便利です。
アメリカン航空を除いてはデルタ航空やユナイテッド航空がニューヨークからセントマーチンへの直行便を運行しています。
カリブ海の他の国からですとドミニカ共和国のサントドミンゴ、プエルトリコのサンファン、ヴァージン諸島からの運行もあります。これらの国と組み合わせてカリブ海をアイランドホッピングする旅行もいいですね。
アメリカやヨーロッパの観光客にとっては豪華客船でのクルーズ旅がメジャーです。
クルーズはフロリダのフォートローダーデールやプエルトリコのサンファンなどを出発し、セントマーチンの他にヴァージン諸島やキュラソーなどを周遊するのが一般的です。
セントマーチンへのツアー
セントマーチンへのツアーを検討する場合、ご自身の希望にあったプランはないかもしれません。というのは日本からのセントマーチンへのツアーを探す場合、セントマーチンのみ、あるいは周辺の国を周遊する1週間以内で行けるプランはなく、豪華客船で何日間もかけてクルーズするほうが一般的だからです。しかもクルーズのプランは出航日に合わせるため出発日が限定されていることがほとんどです。
すでに仕事をリタイアしているのであれば豪華客船のクルーズもおすすめですが、なかなか1週間以上のお休みを取れる方は多くはないですよね?
そんな方には、個人旅行の手配に応じてくれる日本の旅行社に依頼してみてはいかがでしょうか。セントマーチンのみならずカリブ海の他の国との周遊など、希望に応じてプランニングしてくれますし、セントマーチン以外のお勧めも教えてくれますよ!
飛行機の着陸が間近で見られる大迫力のマホビーチ
セントマーチンの歴史については知らなくとも「世界で最も危険なビーチ」を持つ島としてその名を聞いたことはあるかもしれません。
島の南半分、オランダ領にある国際空港のそばにあるマホベイビーチは、「なぜそんなところに飛行場をつくった!?」と言いたくなるほど飛行場に近いビーチとして、世界中のスリルを求める旅行者には有名な場所です。飛行機が離陸する際の強烈なジェット噴流によってケガ人も続出しています。
「フェンスに近づくと危険!」という警告の看板が空港のフェンスに貼られていますが、危険な行為を楽しむ観光客はあとを絶ちません。もしあなたが訪れた際にはフェンスから離れて安全にそのスリルを楽しんでください。
なおマホベイビーチが目的であれば宿泊はソネスタマホビーチリゾートがお勧めです。徒歩で数分の距離のため、マホベイビーチの滞在時間も増え、上空を通過する飛行機のベストショットが撮影できるはずです。
インスタ映えするマホビーチでの撮影方法3か条
ここで私が実際マホベイビーチを訪れて心掛けた撮影方法を伝授します。
【1. 常に連写モード】
飛行機のスピードに合わせて撮影するのは至難の業です。常に連写モードにしておきましょう。
【2. 広角レンズを使って近くで撮る】
マホベイビーチで撮影する場合は飛行機だけでなく周りの人々の様子も含めてとるとより臨場感が出ます。周りの人々も含めて撮影するのであれば広角レンズをお勧めします。カメラの画角に合わせて自分だけのベストポジションを見つけましょう。
【3. 大きい機体を狙う】
マホビーチに到着する飛行機は9割がプロペラ付きの小型機です。大きな機材を使っているのはデルタ航空やKLMオランダ航空、アメリカン航空、ジェットブルーです。小型機と大型機の迫力は全く違いますので、大型機狙いで迫力ある写真を狙いましょう。ビーチ沿いのバー「SUNSET BAR & GRILL」の店頭では大型機の到着スケジュールが確認できますので事前にチェックしておきましょう。
両方訪れたい!フレンチサイドとダッチサイドの見どころ
島の北部、フランス領の首都・マリゴはカラフルで可愛らしい街並みと港に停泊した真っ白なヨットの様子から、まるで南仏リゾートを思わせます。マリゴの街にはフランスの有名スーパーマーケットチェーンである「モノプリ」もあります。港の前のブーランジェリー「L’express by bacchus」はフランスらしいエスプリが効いたスイーツが多数陳列されており、フランスらしい優雅さを感じることもできます。
オランダサイドの首都・フィリップスバーグは豪華客船の寄港場所となっているため、この島随一の賑わいを見せるエリアです。グレートベイのビーチサイドには海に沿って遊歩道が整備されており美しいグレート湾の景色を眺めながら食事をとれるバーやレストランが軒を連ねています。
ビーチサイドから一本通りを挟んだ目抜き通りにはカジノや宝石店・高級時計店・ブランド店が並んでいます。セントマーチンは無税のため、お買い物スポットとしても人気があるようです。
セントマーチンから日帰りも可能!イギリス領・アンギラ島とは?
イギリス領・アンギラ島の基本情報
国名 | 英国領アンギラ |
面積 | 91 km² |
人口 | 約1.8万人 |
首都 | バレー |
言語 | 英語 |
通貨 | 公式には東カリブ・ドルですが、米ドルが一般的に流通しています。 |
気候・ベストシーズン | 海洋性熱帯気候で、一年中温暖です。四季はなく、雨季(5月から11月)と乾期(1月~4月)に分かれていて、 観光のベストシーズンは乾季です。7月~10月はハリケーンの発生が度々あり、できれば避けた方がベター。 |
治安 | 10年前はカリブ海では一番治安の良いリゾート地と言われていましたが、近年、治安が悪化しています。 日本と同じような感覚でいるとトラブルに巻きこまれる恐れがあります。 ひとけのない場所や夜道はスリや窃盗が発生しやすいので、極力避けましょう。 |
セントマーチンから20分も船に乗れば、イギリス領アンギラへ行くこともできます。つまりセントマーチンに滞在すれば3つの国に行くことだって難しくはありません。
アンギラ島行きのフェリーはフランス領のマリゴのフェリーターミナルから出航します。もちろんフェリーに乗る際にパスポートチェックがありますのでパスポートはお忘れなくお持ちください。
アンギラの素晴らしさはまずは第1にその真っ白な砂浜と果てし無く広がるターコイズブルーの海。セントマーチンの海も大変美しいものですが、アンギラは観光客が少ない分さらに美しく、そして観光客でごった返すストレスが全くありません。カリブの海が最も輝くベストシーズンでも、観光客が誰一人いないビーチを見つけることはここではさほど難しい事ではないでしょう。
加えてオンザビーチのラグジュアリーなホテルや気の利いたレストランがいくつか存在する点も観光客にはうれしいポイントです。観光客が少ない場所はその事情から美味しいレストランや良いリゾートホテルがないことが常ですが、アンギラ島はその相反する2点を両立しているという意味で非常に稀有なリゾートアイランドと言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、飛行機が間近に眺められる世界一危険なビーチのあるセントマーチンとその見どころについて紹介いたしました。
美しいビーチやスリル溢れる体験が好きな方は、魅力溢れるセントマーチンに是非お越しください。きっと忘れられない経験になりますよ!