目次
カリブ海の島それぞれに歩んできた歴史や文化は大きく異なります。キューバの首都ハバナはスペイン植民地時代のコロニアル調の建物が今も建ち並びます。現在も続く社会主義国家体制の下、昔ながらのノスタルジックな風景の中で、どこからともなく流れてくる陽気なメロディに人々が踊り歌う音楽の国。素朴で人懐っこいきらきらした笑顔、白い砂とカリビアンブルーの美しいビーチに世界中の人々が恋焦がれる国。それがキューバなのです。
(<前編>では5つの魅力を、<後編>では残り5つの魅力をご紹介します)
正式名称 | キューバ共和国 |
場所 | カリブ海の大アンティル諸島(西インド諸島の一部)に位置し、キューバ本島とその周辺の島嶼からなる社会主義共和制国家。 |
首都 | ハバナ |
面積 | 109,884平方キロメートル(本州の約半分) |
人口 | 約1,148万人(2017年:世銀) |
通貨 | キューバ・ペソ |
宗教 | 宗教は原則として自由 |
民族構成 | ヨーロッパ系25%,混血50%,アフリカ系25% |
言語 | スペイン語 |
備考 | 旅行にはキューバツーリストカードの取得と海外旅行保険の加入が必須になります。 |
世界遺産のハバナ旧市街散歩
キューバの首都ハバナは、18~19世紀のスペイン植民地時代の繁栄ぶりを表すコロニアル調の見事な建造物が旧市街に多く残されています。そんな町並みを1950年前後に製造されたクラシックカーが走っていると、この街全体が博物館なのかと錯覚しまうほどです。まさに絵になる街がハバナ旧市街です。1992年に世界遺産に登録されました。
どこからともなく聞こえてくる歌声や楽器の演奏。街はストリートパフォーマンスでいつも賑わっています。観光客が飛び入りで踊ったりしても大丈夫。彼らは誰でも何でも大歓迎、街はおおらかな笑顔で溢れています。そんなストリートパフォーマーのために小銭を用意しておきましょう。チップを渡してあげると彼らもさらにヒートアップして最高のパフォーマンスを魅せてくれることでしょう。
エリア | キューバの首都。キューバ島北西沿岸のフロリダ海峡に接する地点に位置し、カリブ海地域における最大の都市。 現在、キューバの周辺には、北から時計回りの順に、アメリカ、バハマ、英領タークス・カイコス諸島、 ハイチ共和国、ジャマイカ、イギリス領ケイマン諸島、メキシコが存在している。 |
アクセス | 直行便はなく、経由地としてはエアーカナダを利用してトロント経由やアエロメヒコ利用でメキシコシティ経由が便利。(日本からの所要時間 約17時間~) |
備考 | 「ハバナ旧市街とその要塞群」世界文化遺産(1982年) 散歩観光にはホテルを旧市街にするのがおススメ。 |
ハイレベルなライブショーが楽しめるナイトスポット
キューバと音楽は決して切り離すことができない深い関係にあります。1492年にコロンブスがキューバに辿り着いたのを機に、ヨーロッパとキューバに接点がうまれ、その後、いろんなものが混ざり合ってキューバ音楽が発展していきました。諸説あるものの、ルンバ、ソン、コンガ、ボレロ、ラテンジャズ、チャチャチャはすべてキューバ音楽として知られています。
住所 | Calle Obispo #109 | Between Oficios and Mercaderes, Havana, Cuba |
電話 | +53 7 8620216 |
営業時間 | 10:00-23:30 |
備考 | アルマス広場前 17世紀の建物を改装したお店で、開放的なテラス席で街並みを眺めながら食事ができます。 |
キューバでは国民全員がミュージシャンやダンサーと言われるくらい音楽は身近な存在です。キューバの老ミュージシャンで結成した「ブエナビスタソシアルクラブ」が1997年に世界中を席巻して以来、キューバ音楽は世界のミュージックシーンの中心です。ハバナはじめキューバ各地のライブハウスやジャズレストラン、バー、ダンスクラブなどでハイレベルなライブやショーを楽しむことができます。
キューバ式民宿(カーサ)に泊まってみるのも楽しい
キューバでは、カサ・パルティクラルとかカサ、カーサと呼ばれる”民泊”が一般的です。普通の家の何部屋かを旅行者に貸すシステムです。日本でも一時期民泊が大きく話題になっていましたね。
大都会のハバナにはたくさんのカーサがあります。ただ、たくさんあるとは言っても場所がわかりにくかったりするので事前に予約しておきましょう。旅行会社でも手配可能です。
一般の家庭なので英語が流暢に話せないことがありますが(キューバの公用語はスペイン語!)、簡単な内容であれば問題はありません。ガイドブックには決して載っていない最新の観光情報を教えてくれるでしょう。そんなホストファミリーとの交流は何にも代えがたい経験になること間違いありません。また、朝食が込みになっているのが標準的で、キューバの人々のリアルな暮らしぶりが垣間見れるのも興味深いですね。
絶対食べたいキューバ料理と絶対買いたいキューバ土産
海に囲まれたキューバは海産物が豊富です。ランゴスタと呼ばれるロブスターは、キューバではリーズナブルなお値段で食べることができます。そして、最もポピュラーなお料理がアロスコングリです。赤いいんげん豆と豚肉、ピーマン、ニンニクなどを一緒に炊き込んだご飯で、日本人の口にも合います。キューバは素材を生かした料理が多く、鶏の唐揚げ、ローストポークもおすすめです。
お土産に悩まないのがキューバの良いところ。ラム酒で造ったお酒「ハバナクラブ」をはじめ、日本でも人気のカクテル「モヒート」、これらは全てキューバ発祥です。たくさんの種類があるので現地でいろいろ試してみたいですね。あと、高級品はとんでもなく高いですが、これもまたたくさんの種類がある葉巻もおすすめ。そもそも香りを楽しむものなので喫煙者でなくても良いお土産になるでしょう。
キューバ最大のビーチリゾート・バラデロ
キューバには透明度の高い真っ青な海と眩しいほどの白砂が抜群に美しいビーチがたくさんあります。中でもキューバ最大のビーチリゾートがバラデロです。3食&飲み物付きのホテルに宿泊して、目の前のビーチでのんびり日光浴や散歩したり、マリンスポーツを楽しむための高級マリンリゾートです。新しい大型リゾートホテルやショッピングモールが続々と建設中で、これからもさらに発展していくことでしょう。
ハバナからは車で約2時間ほどで到着するので移動も楽です。少なくとも2泊、できれば3泊したいところです。バラデロは細長い角のような半島になっていて、歩いてまわるのは少々困難なので、ビーチを循環するバスを利用するとよいでしょう。1日乗車券が発売されています。また、レンタルバイクもあるので国際免許証を提示すると簡単にレンタルできます。
エリア | ハバナから東へ約140km、角のように突き出した細長いヒカコス半島にある。 |
アクセス | ハバナからは車で約2時間 バスの場合は約3時間半程度 |
備考 | 約28キロに渡ってビーチが広がり、食事や飲み物がが含まれたオールインクルーシブホテルが多く、 ホテルグレードアップもおススメ。 |
旧き良きキューバを知る世界遺産の古都・トリニダー
キューバ中部に位置する世界遺産の町・トリニダーは、スペイン植民地時代の痕跡を色濃く残す石畳の町並みが有名です。特に中心部のサンティシマ教会やマヨール広場周辺は、18~19世紀に建てられたサトウキビ農園主らの見事な邸宅が保存され、それに加えて、当時を偲ぶクラシックカーや馬車も走っているのでどこを撮っても絵になる風景が見られます。
エリア | キューバ中央部、トリニダー山地の南麓に位置しサンクティ・スピリトゥス州の町。 |
アクセス | ハバナから車で約4時間、バスの場合約6時間程度。 |
備考 | 「トリニダとロス・インヘニオス渓谷 」世界文化遺産 (1988年) |
そのため、観光客に大人気で、もしかすると、住民よりも観光客の数のほうが多いのではないかと思うほどです。活気に満ち溢れた世界遺産の一大観光地です。大都市のハバナと違って人口7万ほどのこじんまりした町なので、現地人との距離が近く、ありのままのキューバが楽しめるのも醍醐味でしょう。町を歩くたびに新たな発見があり、常にフレッシュな気分で旅することができます。
ディープなキューバ・サンティアゴ!灼熱の革命の故郷
「ハバナなんてキューバじゃない!本当のキューバはここサンティアゴ・デ・クーバだ!」このように、キューバ第二の都市・サンティアゴ・デ・クーバを誇りに思う人々がたくさんいるのだそうです。それもそのはず、かつては首都として栄え、キューバ革命への第一歩が踏み出された地でもあるサンティアゴ・デ・クーバだからこそです。
フィデル・カストロ前国家評議会議長が青年期を過ごした町であり、キューバ音楽のメッカでもあります。おすすめのビュースポットは、ガイドブックにも記載のあるパドレ・ピコ。パステルカラーの町並みと雑然とした電線がなんともサンティアゴっぽい雰囲気なのです。雨上がりのパドレ・ピコは、アスファルトの湿り具合から人々の動線がわかる。階段に腰掛けて、いつまでもこの通りを眺めていても飽きないでしょう。
エリア | キューバ南東部にあるキューバ第2の都市で、ハバナからは870キロ(東京から山口県ぐらいの距離) |
アクセス | ハバナから飛行機で1時間半から2時間程度。車の場合約11時間半。バスの場合約15時間半。 *キューバの国内線は非常に運休になりやすいので日程は必ず余裕を持つようご注意ください。 |
備考 | 「ソン」音楽発祥の地になります。 |
広場と路地が迷路のような世界遺産の町・カマグエイ
カマグエイの町は曲がりくねった道が多く、そのいくつかが行き止まりになっていたりする世界でも珍しい特徴のある町です。一説によると、何度も海賊の襲撃を受けたことから外敵を簡単に侵入させないための町造りだったそうです。当時の建造物が壊されることなく保存状態も良いことから、また、広場と路地が迷路のようになった世界でも類を見ない独特な造りが認められ、世界遺産に登録されています。
キューバ第三の都市ではあるものの、海外からの観光客もさほど多くなく、昔ながらのキューバの風情、オールドキューバの風情を体感したいなら、カマグエイはお奨めの町です。人気が爆発する前に訪れておくのもよいですね。
エリア | キューバ中部にある都市。カマグエイ州の州都。ハバナの南東方約550kmの地点にあり、 キューバ島内陸の交通要所となっている。 |
アクセス | ハバナから車約6時間半、バスの場合約9時間。 |
備考 | 「カマグエイ歴史地区 世界文化遺産」(2008年) |
コーヒーとたばこの世界遺産の町・シエンフエゴス
スペイン植民地時代の町とは一線を画す、19世紀初頭にフランス人移民が造ったコーヒーとたばこの町です。町の中心はホセ・マルティ広場で周りにはコロニアル調の建築物が並んでいます。シエンフエゴスは、地元の人々から「南の真珠」と呼ばれていて、他のスペイン植民地時代に造られた快活なカラフルな町とは異なり、気品の良さを感じる、ちょっと不思議な雰囲気です。
おすすめスポットは、シエンフエゴスの町の中でも特に異彩を放つ、「パラシオ・デ・バジェ」と名付けられた瀟洒な邸宅です。オーストリア人富豪により4年の歳月をかけて建築されたもので世界各国の建築様式を取り入れた一見の価値のある豪華絢爛な建物です。細やかな装飾が美しい宮殿風の内装も素晴らしく、現在はレストランとして観光客にも人気の場所となっています。
エリア | キューバの中央部南岸にある都市で、シエンフエーゴス州の州都である。ハバナからは約250 km。 |
アクセス | ハバナから車で約3時間、トリニダーから車で約1時間半。) |
備考 | 「シエンフエーゴスの都市歴史地区」 世界文化遺産 (2005年) |
白砂ビーチと抜群の透明度の高級リゾート・カヨラルゴ
ハバナから飛行機で約40分。透明度抜群の究極の高級ビーチリゾートがカヨラルゴ・デル・スールです。人が住んでいない無人島をリゾート開発したため100%が観光客です。キューバの他のビーチリゾート同様、白い砂浜とコバルトブルーの海が魅力ですが、カヨラルゴの砂浜は、どこまでも遠浅の海が続いているので天然の海洋プールのようです。
また、世界のダイバーにとって憧れの海でもあり、ダイビングツアーも出ています。ただ、ハバナからのフライトが1日2~3本の予定になっているものの、実際の運行率は50~60%くらいです。日帰りは避け、最低2泊、できれば3泊したいですね。すべてのホテルがオールインクルーシブで、現金を使うのはチップだけです。お食事から飲み物まで、好きなときに好きなだけ楽しめるのも魅力です。
エリア | カリブ海の本島の北西部の南海岸にあるキューバの小さなリゾートアイランド、フベントゥド島から東に連なるカナレオス群島の一つ。キューバ本土の沖合約60キロメートルに位置する。 |
アクセス | ハバナからフライトで約40分 (フライト時間は運航日の前日に決まりかつ、変更や運休が多いため、現地で必ず確認が必要です) |
備考 | プラヤパライソビーチへは是非訪問を!パウダーのように細かい白砂のビーチと透明感抜群の海を満喫できます。 |
まとめ
キューバは他の世界中のどこの国とも違う、まるで時間が止まっているかのような国です。
飛行機の運休や時間が変更になったり、天気の変化や、車の渋滞、老朽化したコロニアルなホテルなど、ビックリさせられることが沢山ありますがそれもキューバらしさと楽しむ寛容さが必要です。
ファイブスタークラブでは、ガイドブックにも載らない辺境から、おなじみの場所まで世界中の様々な形の旅行をご提案しています。どこへ行きたいか迷ったら是非スタッフにお薦めを聞いてみてください